大失敗して良かった♪

 大失敗したのです。自己記録を塗り替える大失敗を。今まで最高の失敗は「10個だけ欲しかったいなりあげを誤発注で140個仕入れた!!」でした(←過去形)。140個のいなりあげが入った箱を発見したときは頭が真っ白になって目の前が真っ暗になりました。そして今回は10個だけ欲しかった納豆を200個!!

10個でも多いのに200個ってなんだよ!? 意味わかんねぇよ!


10個のつもりがロット20の商品だったため10個×20で200個届いた……売り場には納豆が5段ブチ抜きでギュウギュウに詰め込まれ、冷蔵室には置けなかった大量の納豆が遊んでいて私に話しかけてきます。「ねぇどうすんの? わたしたち、どうすんの? 売れ残ったらどうすんの? ねぇ、ねぇ?」大量の納豆を見なかったことにして冷蔵室のドアを閉め、フラフラした足取りで売り場へ行きます。これからどうしよう? とりあえずグチを言いたい……誰かいないかな? 

ソウ:ねぇ、Aさん聞いて……。
Aさん:なんですか?
ソウ:10個だけ仕入れたつもりの納豆が200個来たの……(涙)。
A :えええええ!? こないだはいなりあげを……。
ソウ:140個……今回は200個だから記録更新してしまった……(涙)。
A :わたし買います!
ソウ:ありがと。前回もおあげを買ってくれたよね、ありがと(涙)。
A :二つ買います!
ソウ:ありがと。おかげであと198個に減ったわ! 売るわ! 完売してやるわ!
A :応援してます!

ちょっと気持ちが上向きになった♪ あ、Bさんがいる。

ソウ:ねぇ、Bさん。やっちまったんです。聞いてくれます?
B :どしたん?
ソウ:納豆を10個のつもりが200個仕入れちゃったんです。
B :それはそれは! すごいねぇ~!
ソウ:納豆を200個も仕入れる大馬鹿野郎は私くらいしかいないと思うんです!
B :200個はすごいねぇ~!
ソウ:あら? ってことは今その納豆を置いてる数では、うちのお店が日本一ってことですか?
B :そうかもしれんねぇ~!
ソウ:やった! 日本一! わたし、日本一になりました!(^▽^)/

なんだか気分が良くなってきた♪ あ、Cさんがいる。

ソウ:ねぇ、Cさん、ちょっと聞いてください。
C :なんでしょう?
ソウ:間違えて納豆を200個仕入れてしまって、今うちのお店が日本で一番その納豆を置いてると思うんです。
C :たしかに!
ソウ:納豆は日本のソウルフードだから、外国のお店には少ししか置いてないと思うんです。
C :そうですね。
ソウ:ということは日本一になったと同時に世界一! ただいま私、世界チャンピオンでございます! すごい! よっ、世界一! 私を誉め称えてもよろしくってよ!(^▽^)/
C :なにがすごいって、その前向きさがすごいです!(;^ω^) 

誉められた! なんだか気分が良いなぁ~!

ソウ:シライ先輩、ちょっと聞いてください。私、世界チャンピオンなんです!
シラ:どうしたん?
ソウ:大失敗して納豆を200個仕入れたんです! きっと日本で一番多く在庫を抱えていますから日本一です! そして納豆ですから世界一でもあるのです! 私、世界チャンピオンです!(^▽^)/
シラ:ブフォッ!ww ソウさんは正直で良いねぇ~!(^▽^)/
ソウ:正直?
シラ:誤発注は隠す人が多いのよ。だから後で大変なことになるの。
ソウ:そうなんですか?
シラ:失敗を隠そうとして誰にも言わないで賞味期限が来て大変なことになるのよ(;^ω^)
ソウ:(ネタになるので)隠すという発想はありませんでした! 
シラ:それに納豆なら賞味期限が長いし、200個なら可愛いもんよ!
ソウ:そうなんですか?
シラ:他店でね、〇〇の誤発注があったの。
ソウ:〇〇はヤバイです! 納豆より賞味期限が短い!
シラ:しかも900個も……。
ソウ:うわぁ……900個はきつい……!
シラ:納豆200個なら売り切れるやろう?
ソウ:はい。完売させる予定です。
シラ:でも〇〇を900個はムリよ。
ソウ:おそらくムリですね……ミスした担当者の気持ちを考えると切ないです……。
シラ:自店だけじゃ売れないからうちにも幾つか売ってほしいて言われたんよ。10個ほど受け取ったけど、それ以上はねぇ……。
ソウ:たしかに……。上には上がいるものですね……私、頑張ります! もっと頑張って1000個を目指します!
シラ:間違えたらダメよ! そこ頑張るところじゃないから!

900個はキツイなぁ……! ミスした担当者は落ち込んでいるだろう……お気の毒に……考え込みながら歩いているとDさんが品出しをしていました。Dさんと話したことはほとんどありません。というかDさんが話しているのを見たことがありません。とても無口な女性です。

ここまで書いて思い出したことがあるので書いてもいいですか? すごく書きたいのでお願いします! いつも横道へ逸(そ)れてすまんこってす! 私の働いているスーパーは服装や髪型が比較的自由です。そして夜間はさらに自由です。日中より夜間のほうが人不足なので会社もうるさく言えない事情があるのです。来てくれるだけで十分。服装はご自由に。そういうワケで服装や髪型がラフというか気を遣わないというか、放置したままやりっぱなしの方が多数います。とくに男性。髪の毛は伸びっぱなしの方が多数います。

ある日、倉庫へ行くと、とんでもない美青年がいた! 透けるような白い肌にすっと通った鼻筋、そしてまつ毛は影を作るほど長く、切れ長の目とくっきりしたまゆ毛! サラサラした髪の毛はスッキリと切り整えられ知的な雰囲気です。いったい誰!? しばらく考えて彼に話しかけました。

ソウ:(あなたの名前は存じませんが服装は見おぼえがあります。いつもご挨拶だけしている方ですよね? 話したことはありませんが挨拶だけは毎回していますよね?)髪の毛、切りました?
彼 :切りました。
ソウ:誰かと思った! 見違えました!(そんなに美青年なんて知らなかった!)
彼 :髪の毛を切っただけですよ(;^ω^) 

ビックリした!! めっちゃイケメンやった!! そして数日後、いつも品出しをしてくれる無口さん(男性・20代・めっちゃ無口)がいました。たぶん彼だと思います。服装も時間帯もいつもと同じですし、ご挨拶をしたら「……ます」って返事をしてくれるのも同じだから。でも彼はボサボサの長髪だったから顔を知らないのです。その彼が髪の毛を切ってとんでもないイケメンになっていた! ビックリするほどキレイな顔だった!! あまりにキレイで見とれてしまって挨拶できなかったくらいキレイだった!! 

〇まとめ
夜中に人知れず働いているボサボサ長髪のメンズたちはイケメンすぎてトラブル続きで世を儚(はかな)んで顔を隠して生きているのかもしれない。

ご清聴ありがとうございました。すぐ近くにとんでもないイケメンたちが生息していたのがショックで……(;^ω^) あんなにキレイな顔なのに、どうして隠しているのだろう? 

閑話休題。話を元に戻します。大失敗したものの上には上がいると思い知らされ世界の広さを痛感していました。やっぱり世界は広いなぁ~! せっせと売り場で品出しをしていると、ちょっとアレなHさんが女性のお客さまと一緒に私の売り場へやってきました。Hさんは生気のない真っ黒な目で売り場を見ています。なにしてんだろ? しばらくするとHさんがこちらを見ました。

Hさん:ソウさん……。
ソウ:なんでしょう?
H:温泉玉子はどこですか?
ソウ:そこです。
お客さま:ここにあったのね!(^▽^)/

Hさんは無言でその場を離れました。

お客さま:玉子売り場にあるかと思って探したのになかったんですよ!(^▽^)/
ソウ:わかりにくくてすみません! 玉子売り場に温泉玉子を置けるか店長に確認します!
お客:どうして置いてないのかしら? もしかして温度かしら?
ソウ:あぁ、気付きませんでした! たぶんそうです! 玉子は常温ですが温泉玉子は冷蔵保存なので、玉子売り場に置けません! すみません!
お客:もう場所がわかったから次からここへ来るわ♪ ありがと(^▽^)/
ソウ:ありがとうございます(^▽^)/

良いお客さまで良かった! それにしてもHさんったら! 自分でわからないんだったらすぐ私に聞けばいいのに!(怒) まったくもう!(怒) しばらくすると車いすに乗った高齢の紳士がやってきました。

紳士:冷や汁(ひやじる)はあるかね?
ソウ:ございます!
紳士:料理しなくてそのまま食べられるのがいいんやが。
ソウ:ございます! これはそのまま食べられます! 〇〇円です。
紳士:3つおくれ。
ソウ:はい! 
紳士:ひきわり納豆はあるかね?
ソウ:種類がいくつかございます。
紳士:なんでもいいよ(^▽^)/
ソウ:(6種類あるんだけど、どうしよう?)お手頃価格がよいですか?
紳士:安いのがいい(^▽^)/
ソウ:コレとコレは同じ値段で、この売り場で一番お手頃価格です。どちらにしましょう?
紳士:こっちにしよう。あと2つおくれ。
ソウ:はい!
紳士:ありがとな。
ソウ:(車いすだと棚に手が届かないから商品を取って見ることができないから)他にお手伝いできることはありませんか? もし良ければスタッフを呼びますよ?

どのスーパーでも頼めば買物のお手伝いをしてくれます。車いすを押したり、お客さまの手が届かない商品を取ったり。これは「合理的配慮」と呼ばれるもので、ほとんどのお店はお買い物の手伝いをさせて頂いております。店員が忙しいからと遠慮されるお客さまもいらっしゃいますけれど、そういう場合はお店が空いている時に来てくだされば(私は)喜んでお手伝いします♪ お役に立てれば嬉しいです♪(^▽^)/

紳士:いまのところ手伝いはえぇよ。ありがとな(^▽^)/
ソウ:できることがあればまた教えてください♪ またのご来店をお待ちしています♪(^▽^)/
紳士:待っててなぁ~(^▽^)/

「待っててなぁ~(^▽^)/」なんて初めて言われた! なんだか愉快な方だなぁ~! またのご来店をソウは心よりお待ちしています♪(^▽^)/ なんてコトがありながら、なんとか無事に(無事か?)一日を終えて帰宅しました。明日はお休み! フンフン♪鼻歌を歌いながらお料理をしていたら、なにか引っかかるコトがある……なんだろう?……なんか不自然なコトがあった……朝からの出来事を一つひとつ思い出してみます……大失敗をした時はどうしようと思ったけれど、失敗をしたおかげで色んな方に笑ってもらえたから結界オーライだと思うの……失敗って、人とのつながりが強くなるよね……失敗って、悪くないかも……ボサボサ頭の男子たちがイケメンだったのはビックリだわ!……髪型一つであぁも変わるかね?……彼らはイケメンすぎて苦労している気がする……あんまり美形なのは考えものかも……車いすの紳士は愉快な方だったなぁ~!……私が車いす生活になったら、あんなに明るく生きてゆけるだろうか?……本当はすごく強い方なのかも……Hさんはアレだよなぁ~! 商品の場所がわからないなら私に聞けばいいのに! なんでお客さまを待たせたまま自分で探そうとするかなぁ!? 時間のムダなのに! 

え?

どゆこと?

ヘンじゃない?

Hさんはなぜ温泉玉子の場所を知らないの?

私が休みの日はHさんが値引きをしてくれるから、知らないはずないじゃん! 

え?

ちょっと待って!

Hさんは私より4年も前からあの売り場の値引きをしているのに、なんで置いてある場所を知らないの!? それってヘンでしょう!? 値引きをする際はすべての商品を手に取って賞味期限を確認するから、場所を知らないはずないじゃん! それともアレか!? 自分が何を持っているかわかってないのか!? 私より勤務歴が長いのに商品の場所を知らないってどうなん!?

Hさん、おそるべし! その実力は計り知れません! 

〇今日の結論
上の上には上がいて、その上にも上がいる。上すぎて意味不明。

どなた様も失敗を笑いのタネに変えられる一日になりますように!(^▽^)/ 


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ソウ マチ サポートも嬉しいですけれど、拙書「姫さまですよねっ!?」をぜひご笑覧くださいませ(^▽^)/ 愉快で楽しい本です♪♪