なぜ『イカゲーム』は韓国で生まれたのか――「圧縮近代」で読む韓国・中国・日本・台湾
韓国ドラマ『イカゲーム』を見ると、一つの奇妙な組み合わせに気づく。
登場するのは、
だるまさんがころんだ。
型抜き。
綱引き。
ビー玉。
そしてイカゲーム。
どれも本来は、子どもたちが一緒に遊ぶためのものだ。
ところが、その懐かしい遊びの中へ、
借金
失業
投機
格差
家族への責任
勝者と敗者
巨額の賞金
が持ち込まれる。
子どもの頃なら、
「負けた。もう一回やろう」
で済んだゲームが、
負けたら人生そのものが終わるゲーム
へ変わっている。
なぜ、こんな作品が韓国から生まれたのだろうか。
もちろん、
「韓国は競争社会だから」
という説明もできる。
しかし、それだけでは足りない。
韓国社会の特徴は、単に競争が激しいことではない。
私はむしろ、
異なる時代に生まれた価値観や制度が、短期間のうちに一つの社会へ押し込まれていること
に注目した方がよいと思う。
そこで非常に面白い社会学の概念がある。
圧縮近代(Compressed Modernity)
である。
圧縮近代とは「ものすごく速く発展すること」だけではない
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