【j-hope】ラッパーの炎上で振り返る、夢の叶え方【RM】
【追記:2026/8/26】「ホビのミューズ・J. Cole」にMV撮影後のエピソードを追加
最近炎上した韓国ラッパーの話
最近、韓国のラッパーがネガティブな文脈でBTSの誇るラップライン・ホビの名前を出したので、ファンダムの一部が怒ったことがありました。
他人に噛みつくのはヒップホップ野郎の本能とはいえ、なかなかの命知らず。もっと自分を大事にしてほしい(/ω\)
今回はそれにまつわる話です。
すみません、炎上ネタに事欠かない推し活ライフで……。
※前半はちょっとセンシティブな話ですが、ある程度スキップできるようになっているので【閲覧注意】はつけていません。楽しいとこだけ読みたい人は、目次から後半へ飛んでね!
怒りの理由:「B-Free事件」
ARMYが怒った理由は、もちろん「ホビに対して失礼」だというのが一番大きいと思うのですが、ファンダムのトラウマになってる事件を想起させたというのも大きいと思います。
有名な「B-Free事件」というのがあって、デビュー後半年くらいの頃、先輩ラッパーであるB-Free(ビーフリー)がナムさんとユンギを公開放送の場で批判したんですよね。
詳しく知りたい方は下の記事をどうぞ。胸糞なので閲覧注意です。
ちなみにこのB-Freeはその後絵に描いたような転落をしてるので、ARMYはもう忘れて大丈夫です。カルマカルマ。
そのB-Freeが所属していたレーベルのトップが、今回ホビの名前を出したラッパー・Paloalto(パロアルト)だったんです。
おかげで過去の怒りも再燃し、内容以上に炎上しちゃった感がありますね……( ゚Д゚)ゴク
Paloaltoの発言内容
問題になった発言は、二時間くらいあるポッドキャストの最後で語られた、わりとつまらない愚痴です。言い切りおった( ゚Д゚)
読みたくない人用に要約すると、
「アメリカの有名ラッパーが、メリットを求めてK-POPスターとばっかりコラボする。俺ら20年もヒップホップ界でやって来たのに、金持ちが全部持って行きやがるんだ」
という文脈で、ホビの名前も出た感じです。
個人的には自分がラッパーだから残念なのが、K-POPスターたちとだけ作業をするんだ。でも、それはある意味ビジネス的には当然のことで。お金になるし、アメリカ側からしても、そのスターとやれば自分も新しいファン層を獲得できるというメリットがあるから。
でも、例えば最近もファレルが、またどこかのアイドルのボーイズグループにビートを提供したらしいんだ。
だけど、私はこういうニュースを耳にするたびに、例えばJ-HOPEの曲にJ. Coleがフィーチャリングした、といったことを聞くたびに、少し心が痛む。
つまり、「いや、私を含めて、私たちが20年間ヒップホップを死ぬほど一生懸命やってきたのに、結局はこの大手がすべてを持っていくんだな」と。
悔しがる心情は韓国的な「恨」として理解したとしても、そこは名前を出さなくても良かっただろうと思います。
飲み屋でやればいいものを、何故世界に放送してしまったのか(/ω\)
韓国のヒップホップは、米軍用の店舗だったソウル梨泰院のクラブあたりから始まっているそうで、アイドル文化が花開くより先に一般化しています。
そのためか、「アンダーグラウンドのラッパーこそが本物で、アイドルラッパーは偽物だ」という極端な見方もあったようです。
【韓国のヒップホップとラップ】
ラップはヒップホップ文化の中の表現方法の1つで、リズムに乗せてメッセージを伝える歌唱パフォーマンスです。コングリッシュ(韓国系英語)との共存など、韓国独自のスタイルとフローを持ち、韓国音楽文化の中心となっています。K-Hiphopという呼称もあるようです。
起源と発展
・1980年代後半
元々米軍用の店舗だった、ソウル梨泰院のクラブ「ムーンナイト」から、ヒップホップとダンス音楽が普及。
・1990年代
この時代に、ソテジ・ワ・アイドゥルらがヒップホップを広め、大衆音楽として受け入れられる素地を形成。SMから出たアイドルH.O.T.も、ヒップホップを取り入れ、人気を博した。
(以下略)
そんな中、バンタンは自分たちの音楽と実力で弱小事務所だったBig Hit Ent.(旧HYBE)と共に「大手」になり、練習生の頃聴いて憧れたJ. Coleやファレルとの接点を持ち、コラボなどに至っているわけであって、Paloaltoの発言は不遇を環境のせいにする愚痴のレベルを出ないと思います。
パンPDが戦っていた形跡に出会う
それだけならふーんと思って終わったかもしれませんが、B-Freeとの接点を知って動画を遡ってたら、彼が昔パンPDの話をした回が出て来ました。
Paloaltoは後に、素行不良なB-Freeとの契約を解除したようなのですが、その際の苦い心境を語る中で過去のエピソードが出てたんです。
パン・シヒョク氏が、私たちの杏堂洞のスタジオまで訪ねてきたんですよ。私はお会いして、本当に気まずかったです。
パン・シヒョク氏がいらして、「なぜB-Free氏はあのような行動をとるのか」「一度会って話をして解決したい」とおっしゃいました。
それでB-Freeに話をすると、「なぜ自分が会わなければならないのか」と。
当時パンPDに対して気まずさを覚えながらも、レーベルの長としてのプライドや立場との間で葛藤してたらしいです。「舐められたら終わり」的な世界観で生きてる気配がして、当時の空気を想像させられました。
パンPD、直談判しに乗り込んで行ってたんですね。
「B-Free事件」の時、SNSで即不快さを表明してたことは知っていたのですが、実際行動にまで移していたとは……私の中でちょっと株が上がりました。やるやんw
しかしすでにBig Hitエンターテインメントのバン・シヒョクプロデューサーが自身のTwitterに「頭に浮かぶ言葉をそのまま話すのはヒップホップの基本精神だと思います。でもそれもジャンルと関係なく、時や場所によって違うと思います。1周年を祝うめでたいイベントでした。どうしても我慢できなかったのなら、参加しない方が良かったと思います」と不愉快な心境を吐露しており、議論はさらに過熱すると見られる。
この頃はまだバンタンが若かったこともあってか、パンPDが真っ先に受けて立った感があります。
もちろんバンタン側も負けてはいられず、アンサーとして『BTS Cypher Pt.2: Triptych』を叩きつけたと言われているわけですが。背景を知ってから歌詞を見直すと、物凄いディスりっぷりで感心します。
내가 해라면 너는 달
내가 뜰 때면 지니까
俺が太陽ならおまえは月だ 俺が昇る時沈むだろ
ちなみにこの曲、現在CORTISのPDをやっているSupreme Boiさんも参加しています。若き日の荒くれ者たちめ( *´艸`)
「ビーフ」と攻撃の境界線:Bobbyの例
ヒップホップやラップの文化には、他人への批判や攻撃を意味する「ディス(Dis)」や、それが発展してのバトル「ビーフ(Beef)」があります。
中には大騒ぎになる案件もありますが、多くの場合はプロレス的なエンタメ性も含まれるそうです。
バンタンでいうと、iKONのBobbyが自曲でディスったのを、ナムさんが受けて立った例などがビーフに当たると思われます。
RapMonster(訳注:RMの旧名)の「RM」が放送後に話題となると、防弾少年団側は「RM」の歌詞を公開した。
「RM」の歌詞には、「俺の声はお前の耳に入り、お前のおばあちゃんが来たとしても絶対に否定できないリズム・ライム・ソウル」、「信じようが信じまいがお前らラッパーたちをヤる」、「ガードを上げてついてきてみろ、ラッパー 音痴ラッパー」といった直球な内容が盛り込まれている。
これに関連し、一部の音楽ファンは、この歌詞がYGエンターテインメントの新人アイドルグループ「iKON」のメンバーであるBobbyを標的にした「対抗ディス(訳注:買い言葉に売り言葉のディス)」ではないかと推測した。
これより前、Bobbyは自身がフィーチャリングとして参加したMasta Wuの新曲『Come Here』で、防弾少年団とラップモンスターを公にディスしたのではないかという論争を巻き起こし、話題を集めた経緯がある。
こちらに歌詞を含めた解説があり、非常にわかりやすいです!
これはあくまで同じ土俵に立っている者同士のバトルであり、互いに実力を競い合う「音楽の格闘技」みたいな部分があります。
相手が仕掛けて来た挑発に対し、それ以上のラップ技術で即座に応酬する、ヒップホップならではの文化……というふうに、昔プロレス沼にいた私は捉えています。
「B-Free事件」の場合は、デビューしたてのアイドルをベテランラッパーが、本人たちのスキルと関係ないジャンルへの偏見をもって一方的に攻撃したので、韓国内でも「それはディスじゃなくていじめ」だという非難が出ました。
「ビーフ」になるには最低限の条件やリスペクトが必要、ということです。
Bobbyの件に関しては、ナムさんもこれはエンタメだという姿勢で回答しており、舞台裏では互いにハイタッチを交わし、リスペクトを示し合っていたという話も語られていました。
このインタビューめっちゃ良かったから是非読んでみて!
Q:その状況をさらに掘り下げてみると、Bobbyの考え方は非常にヒップホップ的だと感じます。彼は音楽の世界が競争であり、同時にゲームでもあることを理解しているように思えませんか?
RM:まさにその通りです。僕が言いたいのはその部分なのですが、世間はなかなか理解してくれないんです。ファンの皆さんも、このまま大喧嘩になるんじゃないかと心配しています(笑)
でも、そうじゃないってことを分かっていただけたら嬉しいです。
夢は向こうから歩いて来ない
今回Paloaltoの話を読みながら思い出したのが、ホビの笑顔です。
ホビのミューズ・J. Cole
今回ARMYがPaloaltoの発言に対して怒った理由の一つには、ホビが長年J. Coleに対して抱いていた憧憬を知っているから、というのがあると思います。
ホビは練習生時代からJ. Coleをリスペクトしてたとか、ARMY大好きな『Born Singer』も原曲はJ. Coleの『Born Sinner』とか、有名な逸話がありますし、インタビューでもよく名前が出ています。
最近よく聴いている音楽は?
🐿️ J. Coleの『Born Sinner』、ASAP Rocky
BTSは実際にも何度もJ.コールに向けたリスペクトの意を表している。その中でもJ-HOPEの関心は格別だ。彼は1stフルアルバム『DARK & WILD』の収録曲「Hip Hop Phile」で、J.コールに対し歌詞2行をそっくりそのまま献辞として載せてもおり、自身の初のミックステープのタイトルを、J.コールの最初のアルバム『Cole World: The Sideline Story』と似た『Hope World』とつけてもいる。
このへんはT-Crownさんの記事に詳しいので、是非どうぞ!
ホビとJ. Coleさんについては、本人証言が一番まとまっています。ほんとシゴデキなんだから!
この動画は2023年『On The Street』活動期のホビなんですが、タイトル発表で「With J. Cole」って言うところからもう嬉しそうなんですよ。かわいいです!( *´艸`)

MC:実際、元々とんでもない大金を積まれてもやってくれない方なのですが、どのようにしてこのコラボが実現したのですか?
🐿️JH:実は、僕のミューズがJ. Coleだったんです。僕が音楽を初めて始めたその時から、J. Coleのことが心底大好きでした。
そして今回ソロアルバムをリリースした後、Lollapalooza(ロラパルーザ)というものすごく大きなフェスティバルで、偶然にもこのように同じ、ヘッドライナーを務めることになったんです。
僕にとってはあまりにも偉大なミューズなので、「絶対に会わなきゃいけない」と思い、直接訪ねていって、真摯な気持ちを本当にたくさんお伝えしたんです。
僕は英語がものすごく拙いんですが、その中でもどうにかして「僕はあなたの本当に長年のファンであり、あなたは僕のミューズだ」という、そういった真摯な気持ちを表現したんです。おかげで、あのような素晴らしい公演が実現しました。
待ってるだけじゃ「成功したオタク」にはなれない
ホビがJ. Coleに挨拶しに行ったシーンは、「j-hope IN THE BOX」に映ってます。
ジミンちゃんと歩いていたら、昔から大ファンでロールモデルでもあるJ. Coleに出会ってしまったホビ。
固まった後、すんごい高い声で「ジミナー!」って漏らして弟を抱き寄せ、舞い上がりそうな心を繋ぎ止めております。成功したオタクすぎてかわいすぎるよwww
しかし遁走するでもなく自らハグしに行き、「大好きです!」って知ってる単語と愛嬌とボディランゲージで思いの丈を伝えきったホビは強い。同じオタクとして、そのすごさがわかりすぎてしまいます。
そりゃジミンちゃんも、「話しちゃった! 最高~!」ってはしゃぐヒョンに「誇らしいよ」って言っちゃうってものですよ。
コラボしたくてビデオレターも送っちゃった話は、シュチタEP.14でも語られてて、ユンギも「野心が凄いね!」ってビックリしてますw

一緒にコラボしたくてビデオレターも送ったホビ。リリースパーティの招待もそうだけど、チャンスを逃さず、まっすぐ懐に飛び込んでいきますね!
> Coleさん ハッピーニューイヤー
> Coleさんのご家族の平和をいつも願っています
> そしてColeさんと一緒にコラボできる日を、いつも心に描いています
> ハッピーニューイヤー!
感激した先輩は、ホビのお誕生日にファイルを送ってくれたそう。
SUGAに「成功したオタク」呼ばわりされていて笑いましたw
コラボが実現した後のホビもかわいかったんですよ……!
ちゃんとスマホに下書き用意して、「これがファンの気持ち?」って目をキラキラさせながら、字が汚いって気にしつつ感謝のお手紙書いてるの。
また手紙の内容が、ファンレターとして完璧でした。是非動画を観て、悶絶してください。 この人本当に、全方位で有能。そりゃJ. Cole先輩も連絡先交換申し込んじゃうわ( *´艸`)

J. Coleとのコラボで印象的だった瞬間は?
ありますよ。MV撮影の後に、J. Coleと連絡先を交換しました。
「言いたいことはたくさんあるけど、英語が上手くなくて残念」って僕が言ったら、J. Coleが「そんなこと気にしないで」って返してくれたんです。「僕の韓国語も大したことないよ」って。それでもすごく意味のある時間だったって言ってくれて。
そのメッセージを読んで、すごくありがたかったです。思慮深い人だなって感動しました。
僕のミューズだから、会話できたこと自体が夢みたいでした。
ラッパーとしての、ホビの特殊性
私はまだバンタンについて知らないことが多いのですが、今回の事件を見ていてふと、ホビの立ち位置を振り返りました。
ナムさんとユンギはデビュー前にアンダーグラウンドで活躍していたので、例えば「B-Free事件」などでは新旧のコミュニティ(韓国ラップ業界とアイドル業界)の間で板挟みになり、どちらからも弾かれる構図になったと思います。
ラップバトルやディスなどの最前線にいるのもこの二人ですし、ラップの中には同業者への反発が滲むものがあったりします。
しかし練習生になってからラッパーになったホビはそれがないので、ある意味そういった確執やお約束から少し離れたところにいます。
ホビの特徴に、「ラッパーなのにディスらない歌詞」というのがあるんですが、それもそういう所属性の薄さから生まれたのかもしれません。
Not, 순정파
거침없는 나이
즐겨 해 욕과 속된 말 but
내 음악에선 안 해
純情派じゃない、怖いもの知らずの年頃が好んで使う悪態やスラング
でも僕の音楽ではやらない
当初HIPHOPグループになる予定だったバンタン。
その方向で練習生が集められたため、ホビが合流した頃は宿舎が「ラッパー虎の穴」状態になっており、ラップ・ビート・HIPHOPで溢れかえっていたそう。ラップ未体験だったホビが鍛えられまくった時期ですね!
個人的には、ラプラの創作精神を直系で受け継いでるのはジミンちゃんじゃないかと思ってるんですが、遡ると経験者であるナムギがラッパー・ホビを生んでいるわけで、バンタン内部の音楽家系図面白いですね。
最近、BIG Naughtyという韓国の歌手が、リリースした曲の中でホビに触れていました。「J」で始まる大好きなものを詰め込んだラブソングで、とてもかわいかったです。
ヒップホップのディスバトルもいいけれど、ホビにはこんな平和なやり取りも似合うなと思いました( *´艸`)
J-hopeではないけれど、I hope you well(君の幸せを願ってる)
夢を叶えていくバンタン
ホビだけでなく、バンタンはそれぞれが道を広げ縁を繋ぐことに余念がありません。ソロ活動を見ていても、好きな人と一緒に仕事をしたい、そうできる自分でいたい、という意欲や向上心を感じます。
名が売れても安住せず貪欲に上を目指していくエネルギー、彼らが名乗るところの「アンダードッグ」の気概みたいなものが枯れず湧き出していて、私はそんなバンタンを尊敬せずにいられません。

その根本にあるのは、自分の、そして仲間への信頼だと思います。
自分にはできるという信念、もし自分だけでは足りなくてもバンタンとしてならできるという確信を、彼らの言葉からはいつも感じます。
Jin:うちのメンバーたちは、最高なんです。メンバーなしで活動をして、ソロツアーもしましたが、プレッシャーも大きく、心の片隅には怖い気持ちもありました。メンバーなしでライブをしてみて、感じたんです。「一緒にいられて、本当にありがたいし、大切だな」と。
(中略)
j-hope:BTSは、誰か一人でも欠けたら、他の誰かで代替できるチームではありません。一人ひとりにそれぞれの役割があり、チームとして一つになった瞬間にしか見えない美しさがあります。
彼らが走り続ける限り、2015年にナムさんが語った言葉は「予言」として輝き続けるだろうと思います。
私はその様子をずっと眺めていたい。それが今一番の願いです。Run BTS, RUN!!
(アンダーグラウンドラッパーとしての基準を持つ人々が、アイドルという道を選んだあなたの選択に同意することはないだろう、という意見を受けて)
RM:その人たちのことも理解できますし、そう考えるのも無理はないと思っています。だけど、結局最後に残るのは僕の音楽だと思います。
関連記事
ホビのプレイリストには「All I Want Is You (feat. J. Cole):Miguel」が。
こちらのプレイリストでは、J. Cole曲が4曲も入ってましたw
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