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レーシックは、世界を変えた。でも「戻れない選択」でもあった

(約 1700 字)


朝起きた瞬間、世界が変わった

朝、目を開けた瞬間に、天井の輪郭がくっきり見えた
それは、これまでの人生ではありえなかった体験でした。

私はもともと視力が 0.02以下
視力検査表のいちばん上の大きな「C」は、両目でも当然見えません。
眼鏡かコンタクトがなければ、世界は常にぼやけたままでした。

そんな生活が、レーシック手術の翌朝、唐突に終わりました。
起きた瞬間から、すべてが見える。
この感動は、正直なところ 何にも置き換えがたいものだったと思います。


なぜ、リスクがあると知りながらレーシックを選んだのか?

レーシックは、角膜を削る手術です。
当然、リスクがあることは知っていました。

失明のリスクについても、事前に説明を受けています。
文献や医師の説明では、失明に至る確率は数万〜数十万分の1程度とされることが多い
非常に低い確率ではありますが、「ゼロではない」のも事実です。

それでも私は手術を選びました。
理由は単純で、
見えない不便さが、生活の前提になりすぎていたからです。

・起きた瞬間に眼鏡を探す
・コンタクトの残量を常に気にする
・災害時や体調不良時の不安

そうした小さなストレスが、毎日、確実に積み重なっていました。


見える世界は、本当に「別物」だった

手術後、視力は一気に回復しました。
朝起きた瞬間から、部屋の隅まで見える。
文字も、人の表情も、遠くの看板も、すべてがそのまま視界に入ってくる。

「世界が変わった」という表現は、大げさではありません。
視覚情報が増えると、世界の解像度が上がる
その実感は、今でもはっきり覚えています。


では、悪かった点はなかったのか?

ありました。
しかも、想像していたよりも、はっきりと。

最初に襲われたのは 強烈な光過敏 でした。
自転車のライトですら、目に突き刺さるように眩しい。
夜になると、街灯や車のライトがギラついて見え、
目がチカチカして落ち着かない。

医師から事前に説明はありました。
「慣れます」「一時的なものです」と。
ドライアイになる可能性も聞いていました。

ただ、実際に体験すると、想像以上でした。

手術後の最初の1ヶ月、夜の光は本当に強烈でした。
その頃は車を運転していなかったので助かりましたが、
もし運転していたらどうなっていただろう、と思うことがあります。

「夜用のサングラスが必要なのでは?」
そう本気で考えるレベルでした。


8年経った今、どうなったのか?

現在、手術から 8年ほど経っています。
光過敏について、日常生活で困ることはほぼありません。
「そういえば、あったな」と思い出す程度です。

ただし、これは重要な点ですが、
角膜は元に戻りません。

慣れた、気にならなくなった、というだけで、
削った角膜が再生したわけではない。
この事実は、今も変わりません。


医者は、なぜみんな眼鏡なのか?

よく言われる話ですが、
眼科医自身は、眼鏡をかけている人が多い

これをどう解釈するかは、人それぞれだと思います。
リスクを知っているから選ばないのか、
単に必要がなかっただけなのか。

ただ私は、この事実を知ったとき、
「完全に安全な処置ではないのだな」と、あらためて感じました。


今、もし勧めるとしたら?

もし、今の私が誰かに視力矯正手術を勧めるとしたら。
レーシックではなく、ICL(眼内コンタクトレンズ)を勧めます。

理由はシンプルです。

  • ICLは 元に戻せる

  • 角膜を削らない

  • 将来、状況が変わっても選択を取り消せる

レーシックは、不可逆です。
一度削った角膜は、取り戻せません。

「世界が変わる感動」は確かにありました。
それでも、戻れない選択だったという事実も、同時に残ります。


それでも、後悔しているか?

後悔は、していません。
あの朝の感動は、本物でした。

ただ、今だから言えることがあります。
医療の選択は、「良い・悪い」ではなく、
「どこまで引き受けられるか」の問題なのだと思います。

もしこの記事が、
誰かが立ち止まって考える材料になったなら、
それだけで書いた意味はあったのかもしれません。



もし、今まさに迷っているなら、
「感動」だけでなく、「戻れなさ」も含めて考えてみてください。
選択そのものが、あなたの人生の一部になります。

いちごいぬ🐶


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