バナナの魅力を100文字で伝えてください柿内尚文

この本は、話を盛ったり、無理に相手から「イエス」を引き出したりするための本ではない。
自分が伝えたいことを、相手にきちんと伝えるための方法を紹介した本である。
物事を「伝わるように伝える」ための技術として、筆者は七つの方法を紹介している。
一つ目は、ゴールを設定することだ。何のためにその話をするのかを明確にする。
二つ目は、相手に納得感を持たせることである。
三つ目は、自分ではなく、相手を主体として考えることだ。
四つ目は、聞き手の中でイメージが広がるように話すことである。
五つ目は、相手の話にしっかりと傾聴することだ。
六つ目は、共通点を見つけたり、相手に興味を示したりすること、また自分の良くない部分をさらけ出したり、笑顔を意識したりすることで、親近感を持ってもらうことである。
七つ目は、相手に信頼感を持ってもらうことだ。そのために、誠実さを大切にすることや、接触頻度や伝える回数を増やすことなどが紹介されている。
また、相手に伝える際には、「ファクトを伝える方法」と「メンタルを伝える方法」という、二つのアプローチがあると解説されている。
気持ちを伝える話と、論理的に説明する話は異なるという考え方である。
そのほかにも、数字を使って分かりやすくする方法や、「フリ」と「オチ」を作ることで理解しやすくする工夫などが紹介されている。
この本は少し古い本ではあるが、最近の本でも紹介されているテクニックや考え方が多く見られ、とても勉強になった。
伝え方の技術を扱った本ということもあり、全体的にスラスラと読みやすい構成になっている。
本の中で作者自身も述べているが、人は一度話しただけでは内容をなかなか覚えられない。
そのため、同じ内容を繰り返すというテクニックや、具体的な数字を使う工夫、フリとオチをつける話し方が、本書の中でも随所に使われており、読みやすさにつながっていると感じた。
伝え方の本として、読んで損はない一冊だと思う。

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