小さい秋を、褒めてみませんか。|自然から学ぶ暮らし“立秋”(#180)
「まだこんなに暑いのに、もう秋?」
毎年、立秋になると思います。
「暦って、少し気が早いな。」
そんなことを思う時期ですが
アパレルのお店には秋物の服が並び始めています。
外は真夏。
汗をぬぐって歩いているのに、
季節だけが少し先を歩いているようです。
そんな頃、暦は「立秋」を迎えます。
立秋は、夏が終わる日であると同時に
次の季節が、静かに始まる日です。
私たちは、出来なかったことを反省してしまう
暑さはまだ続きます。
それでも自然は、
少しずつ秋への準備を始めています。
栗は実を育て、
稲は静かに頭を垂れる準備をしています。
自然は慌てません。
出来なかったことではなく、
今年育ったものを、そのまま受け止めています。
私は、その姿に毎年励まされます。
一方で私たちは、
夏の終わりになると、つい反省を始めます。
「ウォーキング続かなかった」
張り切って買った本、積ん読になった。
申し込んだ講座。アーカイブたまってる。
などなど 思うようには進みませんでした。
仕事も、「もっとできたかもしれない。」
ボーナス時期後にしみじみと。
そんなふうに、
出来なかったことばかり数えてしまいます。
振り返ることは大切です。
でも、
出来なかったことだけを反省し続けると、
自分を責める日々になります。
そして、やるのがますます嫌になってきます。
自然は、自分を責めない
自然は違います。
大きな実だけが実りではありません。
小さくても、
今年ちゃんと育ったものは、
すべて今年の実りです。
小さな実だからといって、
自分を恥じることもありません。
「もっと大きくなれたのに。」
とも言いません。
逆に、大きく実っても「褒めてくれ」
とも言いません。
ただ、自分の環境でやれることを粛々と
育んでいます。
私たちも、同じでいいのかもしれません。
少しだけコンビニまで歩いた日。
本の前書きが読めた日。
講座のアーカイブのページにアクセスした日。
少しだけ誰かに優しくできた日。
無事に出勤できていつもの仕事ができた日。
小さな一歩も、何事もない日々が送れたことも、
大切な実りです。
小さい秋を、褒めてみませんか。
立秋は、
「夏が終わった。」と振り返る日ではなく、
「ここまで育ってきたものは何だろう。」
と見つめる日なのかもしれません。
童謡に、
「小さい秋見つけた」という歌があります。
私は、立秋になって
小さい秋を見つけたら
小さい実りを褒めることにしてます。
それは、
小さい自分の実りを、
認めて褒めてあげることなのかもしれません。
おわりに
自然は、出来なかったことを責めません。
今年育ったものを、静かに受け止めています。
私たちも、
自然のように、
今年育った小さな実りを、少しだけ認め、
少しだけ褒めてあげてもいいのではないでしょうか。
今日くらいは、
出来なかったことではなく、
育ってきたものを数えてみませんか。
立秋は、秋の始まりの日。
そして、
自分を少し好きになる日でも、
いいのかもしれません。
📚 このシリーズについて
東洋医学は、人も自然の一部だと考えます。
このシリーズでは、教科書的な東洋医学を学ぶのではなく、自然の移り変わりや暮らしの中から、東洋思想や自然哲学を一緒に見つめ直していきます。
30年間の薬剤師経験で学んだことを交えながら、
自分らしく生きるヒントとして受け取っていただけたら嬉しいです。
【この記事について】
この記事は、二十四節気や東洋の自然観をもとに、暮らしを見つめ直すための読み物です。
季節の感じ方や人生との重ね方は、人それぞれです。一つの考え方として楽しんでいただければ幸いです。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いいたします。いただいたチップはnote内で循環いたします。