【未来へNo1】2,735万票の声――半世紀の投票記録から考える社会の変化

投票権を得てから半世紀、特に消費税導入から現在までの社会の変化を体験した。
今回の衆院選で、2,735万票に値する議席数に届かなかった声の重み。
数字と制度の変化の中で、私たちの社会はどこへ向かっているのか。
目次
2,735万票の冬
消費税がなかった時代
消費税の変化
働き方の変化
社会の変化
街と消費
2026年の冬
政治家の時間
賞味期限のある政治
年齢と支持
ある政治家へ
過去と制度の認識
政策への提案
死票を意味あるものに
2,735万票の冬
消費税がなかった時代
私は、消費税がなかった時代から投票している。
あの頃、レジの数字はきれいだった。
980円は980円だった。
「税込」という言葉は、まだ日常語ではなかった。
初めて「3%」という数字を見たときのことを覚えている。
たいしたことはない、と思った。
100円の3円だ。
国のためなら仕方ない、と。
その年も私は投票に行った。
消費税の変化
5%になった。
8%になった。
10%になった。
レジはいつの間にか、本体価格と税額を分けて表示するようになった。
私はそのたびに、「まあ、必要なのだろう」と自分に言い聞かせた。
働き方の変化
同じ頃、「派遣」という働き方が当たり前になった。
後に「氷河期世代」という、とても前向きとは思えない言葉を生むことになるとは、想像もしなかった。
その先に何が待っているか知っていれば、もちろん反対していた……。
社会の変化
街と消費
全国にシャッター街が増えた。都会も例外ではなかった。
大型店、ネット通販、人口減少。
だが、「買い控え」という言葉が普通になったのは、いつからだっただろう。
消費税がなかった頃、景気は常に良かったわけではない。
それでも「冷え込む」という空気は、今ほど重くはなかった。
私は投票を続けた。
2026年の冬
驚くほどの吹雪だった。
テレビでは何日も前から、投票率の低下を心配する声が流れていた。
結果は、自民党315議席。
比例23%。
小選挙区26%。
私は数字を眺めながら、しばらく動けなかった。
3割弱の支持で7割の議席。
制度だから、と言われればそれまでだ。
だが、その数字は今年もまた同じことを訴えている。
2,735万票。
議席に届かなかった声。
私の一票も含まれている。
政治家の時間
賞味期限のある政治
30年前から見慣れた名前が、落選を告げられている。
小沢、枝野、安住、岡田の各氏。
「賞味期限」という言葉が頭をよぎった。
残酷な言葉だ。
惨敗した中道の二人の代表も、当選こそしたが、どこか同じ時間の中にいるように見えた。
どれだけ働いても、その姿が有権者に届かなければ、政治家は「賞味期限」という時間から逃れられない。
年齢と支持
一方で、高市首相は65歳。
年齢だけを見れば、中道のお二人とさほど変わらない。
だが、発信の仕方、言葉の強さ、支持の集め方。
政治は理念だけでは動かない。
空気もまた、票になる。
ある政治家へ
過去と制度の認識
あなたは消費税がある時代に生まれた世代かもしれません。
だが、消費税がなくても国も経済も回っていた時代があったことを、少しだけ想像してほしい。
国民総中流と言われた頃、バブルを迎え、はじける頃、奇しくも昭和が終わり、消費税が導入された。
時系列に並べれば、
消費税の導入、
小選挙区制度、
派遣法の拡大。
それらが10年足らずの間に進み、
今「失われた30数年」と呼ばれる時代を形づくったことは、少なくとも偶然とは思えない。
そして、「貧困」という言葉が当たり前になった。
子どもの貧困率。
貧困の連鎖。
実質賃金の停滞。
私は数字を見ながら、レジの3%を思い出す。
あれは本当に、必要だったのか。
政策への提案
あなたが消費減税より社会保険料の見直しを優先するなら、それは現実的だ。
私はそれを否定しない。むしろ賛成だ。
消費税を期間限定で下げれば、再開したときに景気が再び冷え込むと確信しているからだ。
それならば、中途半端な減税より、手をつけない方がまだましだと考えている。
だが一度でいい。
「消費税がなくてもやれる」という発想を、頭の中でシミュレーションしてほしい。
AIも、ITも、産業革命に匹敵する変化が起きている時代だ。
制度だけが、30数年前のままである理由はない。
死票を意味あるものに
2,735万票という数字を、「死票」という言葉だけで終わらせてほしくない。
その一票一票に、何らかの意味が残る制度であってほしい。
もし可能なら、あなたの知恵で、少しでも前に進めてほしい。
私はまた、次の選挙も投票に行く。
まだ、みらいを信じているからだ。
なお、タイトルの絵はChatGPTに生成してもらいました。
