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人物の行動を妨げる「障害」とは


望んだ結果を、
簡単に得られない理由がある

前回の記事では、
場面内で達成したいことと、
作品を通して向かっている先を
分けて扱いました。


今回は、その達成を難しくする
「障害」について取り上げます。


本音を伝えたいのに、
相手が話を聞こうとしない。

助けを求めたいのに、
立場上、弱さを見せられない。

事実を説明したくても、
時間が残されていない。

相手を信じたいのに、
過去の経験が判断を鈍らせる。


こうした制約や恐れが、
本音を伝えることや、
望んだ行動を取ることを難しくします。


目的だけを確認していると、
「なぜ早く言わないのか」
「なぜ素直に行動しないのか」が
分かりにくくなります。


何を達成したいのかと、
その達成を何が妨げているのかを
分けて確認する。


この視点を持つことで、
人物が選んだ言葉や態度の理由を
捉えやすくなります。


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あわせてご覧ください。


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障害には、外側にあるものと
内側にあるものがある


行動を妨げる事情は、
大きく二つに分けられます。


一つは、本人の外側にある制約です。


相手の反対、時間や場所の制限、
守るべき規則、社会的な立場、
明かせない秘密。


本人の意思だけでは
変えられない条件が、
目的の達成を難しくします。


例えば、限られた時間で
相手を説得しなければならない場面では、
慎重に言葉を選び続ける余裕はありません。


公の場で秘密を守る必要があれば、
本当の理由を説明出来ないまま
相手を止めることになります。


もう一つは、本人の内側にある
恐れや思い込み
です。


拒絶されるのが怖い。

過去の失敗を繰り返したくない。

弱さを認めたくない。

本当に望んでいることを、
自分でも受け入れられない。


本音を伝えれば
関係が壊れると恐れているなら、
その恐れが言葉を止めます。


障害は、相手や状況にあるものと、
本人の恐れや思い込み
に分けて確認します。



障害があると、望みと発言が一致しない

人物は、望んでいることと
反対の言葉を口にすることがあります。


助けてほしいのに、
「一人で大丈夫」と言う。

関係を戻したいのに、
「もう会わなくていい」と突き放す。

認めてほしいのに、
興味がないふりをする。


こうしたセリフを文字通りに
受け取るだけでは、
なぜその言葉が選ばれたのかまでは
分かりません。


例えば、「大丈夫だから」という
一言があったとします。


本当に問題がないのか。

相手に迷惑をかけたくないのか。

断られる前に、
自分から距離を取ろうとしているのか。


同じ一言でも、立場や恐れによって
言葉の役割は異なります。


本音をそのまま言えないときは、
何が言葉を止めているのかを確認します。


時間の制限があるなら、
説明を省く必要がある。


弱さを見せられないなら、
率直に助けを求める言葉は選びにくい。


拒絶を恐れているなら、
相手の反応を確かめるような言い方になる。


障害を確認することで、
セリフの速さ、間、言い切り方を
選ぶ理由が具体的になります。



相手の反対だけを原因にしない


望んだ結果を得られない場面では、
相手が原因に見えることがあります。


けれど、相手の反対だけに注目すると、
本人の恐れや選択を見落とします。


関係を戻したい人物が、
「別にどうでもいい」と
言い続けている場面を考えてみます。


相手が冷たい態度を取っていたとしても、
本人が「戻りたい」と認められないことも、
行動を妨げています。


相手の拒否。

その場では本音を出せない事情。

傷つきたくないという恐れ。


複数の要因が重なっている
場合もあります。


何が行動を妨げているのかを、
相手・状況・本人の内側に分けて
捉えることが大切です。


この整理によって、単に声量を上げる、
語尾を弱めるといった調整だけでなく、
言えない理由やためらいを
具体的に扱いやすくなります。



ディレクションから、
妨げとなる事情を捉える

現場では、次のような指示を
受けることがあります。


「本当は頼りたいのですが、
 まだ弱さを見せられません」

「時間がないので、
 言葉を選ぶ余裕がありません」

「相手を信じたい気持ちはありますが、
 過去のことが引っかかっています」

「ここでは、立場上すべてを話せません」


これらは、人物が望んだ行動を取れない
理由を示す言葉です。


「弱さを見せられない」のであれば、
率直に助けを求める言葉は
選びにくくなります。

「時間がない」
のであれば、
慎重に説明する余裕がなくなります。


「過去のことが引っかかっている」
のであれば、
相手の言葉をそのまま受け入れることが
難しくなります。


何が行動を妨げているのかを
確認すると、言葉の速さや間を
選びやすくなります。

今回は、目的の達成を難しくする
「障害」を扱いました。


相手の反対や時間の制限だけでなく、
本人の恐れや思い込みも行動を妨げます。

人物が本音を言わないとき、
すぐに性格の問題として
処理するのではなく、
何がその言葉を止めているのか
確認する。


そこを確認すると、
なぜそのセリフを選んだのかが
分かりやすくなります。


次回は、障害がある中で
人物が選ぶ「方法」について取り上げます。



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