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「人生楽しそうだね」と言われた

墨流し体験でのお話。

店へ入ると、一人男性の店主が対応してくださった。
荷物を置き、体験ブースへ。

まずは墨流しについて説明してくださり、墨流しは1000年も続く歴史があるものだそう。

今回はハンカチか扇子を選び、そこに染色をする。
扇子が欲しいと体験前から決めていたものの、完成品を見せていただくと、ハンカチもとても素敵。

悩んでいると、奥から女性の店主がやってきた。
「扇子はプラス500円でできるんだけど、かなり前に予約してくださってたから、値段改定前の300円でできるわよ。」と言った。

私は迷わず「じゃあ扇子でお願いします!」と決めた。

次に、色選び。
ピンクが好きだからまずはピンクは絶対に入れたい。

何色まで選べるのか二人に聞いた。

男性店主は「1色プラス300円でできますよ」
女性店主は「違うわよ、2色までは体験料に入ってて3色目以降は1色につきプラス300円だよ!」
男性店主「そうなの!?」

男性店主と女性店主のコントのような掛け合いを見た。
とても微笑ましかった。

そして、ピンク色と水色を使うことに決めた。
3色目を使うか悩んでいたが、「まずは2色でやってみて追加したくなったら追加もできるよ」と2人から助言をいただき、そうすることにした。

筆に染料をつけ、水面に筆先をちょんと、つける。
つけた瞬間、水面にピンク色が綺麗な円になって広がっていく。
同じ円の中にまたちょんとつけてみる。
そして、今度はまだ色のついていない水面にちょんと。
あら不思議。さっきつけた色の円と重なることなく、円が広がり、さっきのは押し寄せられ形が歪に変わっていく。
そうして、ピンクを何箇所か円を作っていくと、まるで生物の時の教科書に載ってた、細胞分裂を思い出した笑

今度は水色をとり、ピンクの中に入れて、また水色を入れて、ピンクを入れてみる。
そしたら的のように円がいくつも重なる。

完成形がどうなるか想像つかないから、とにかく思いのまま筆先を水面へつけた。

こう体験している間にも、2人は私の様子を見守ってくださったり、いいねーとたくさん褒めてくださった。

竹串を手に取り、優しく縦横無尽に竹串を通すと、色は交わらないが、竹串に引っ張られていく色たち。円がどんどん波模様だったり、水の流れが視覚的に見えて、とても美しかった。

ここで、色追加するか聞かれ、追加することにした。

選んだのは黄色。小さい頃から色鉛筆の「ピンク・水色・黄色」の組み合わせが大好きだった。

黄色を数箇所だけちょんと水に色をつけ、再度竹串で水を引っ張る。さっきより細やかに波を作ってみたり、大きく一本竹串を通してみたり。

波が落ち着くのを待っていると、だんだん左右に模様が分断していった。

ここだ!っていう場所を決めて、そっと扇子を水面に浮かせ、数秒で引き上げると、なんと素敵な柄が出来上がった。

始まる前はどんな柄になるか想像もつかず、色付け中も何も思い浮かばず、ただただ思うがままにやった。

左側は水色とピンクが渦巻いてて、
真ん中ら辺はピンク色の白鳥のような、
右側は3色の地層が細かくまるで螺鈿細工のような細やかさ

それぞれの違う柄が出来上がって感動した。
女性店主が「すごい上手だね!!上手にできたね!!綺麗だ〜〜」と言ってくださり嬉しかった。

扇子を乾かしている間に2人といろんなお話をした。
店舗の話、仕事の話、着物の話、和文化の話、通勤の話、出身地の話。

ものの数分しか話していないのに、いろんな話が広がって、初対面でこんなに話すのが楽しいのは久しぶりに感じた。

出身地の話の時、女性店主が徳島出身であることが判明した。私は徳島へは日帰りで行ったことがあり、大塚国際美術館がすごく良かった話、そこから日本の46都道府県行った話をした。
そしたら、女性店主が

「人生楽しそうだね!」

と言った。

私はびっくりした。
そうか、私は「人生楽しそう」って思われるのか!?
とても嬉しい。

最近はやはり、適応障害になったことが、人生の転機になりすぎて、これからのことや、目の前の楽しいことでいっぱいいっぱいだった。

もっと大きな枠組みとして、人生というものを捉えると、
私は自分の人生楽しめているんだ!!
そう思えた。

振り返ってみると、私は常に自分の好き嫌いがあり、好きなものはとことん好きで沼にハマり、それを人にも共有する時間が好き。
もちろん相手が好きになってくれなくても、私の好きを聞いてくれるそれだけで嬉しい。
そして、私の親友たちは私の好きをずっと見守ってくれて、話を聞いてくれる。反対に、親友たちの好きを聞くのも楽しい。

自分の好きに正直であるところに、その人美しさが表れるんだと改めて感じた。

まるで自分のこと美しいと思っているような言い方だが、自分で美しいと思っていなくても、人から美しいと思われる、そのことで自分が救われる。ありのままでいいんだ、こんな自分でいいんだって。

きっと、このnoteを書くことも、ありのままの自分を自分の言葉で綴ることで、自分のありのままの姿を知り、誰かに共感してもらえたら、これでいいんだって思える。そして、こんな人もいるよ〜って多様性の一部として存在したい。
そんな想いかもしれない。

完成した扇子を持ち帰り、何度も開いてはじっくり柄を観察して、閉じてはまた開いて。
またひとつ私の人生を彩る1ページが完成した。
扇子を見るたび、この記事を読み返せば鮮明に蘇る。そんなページをこれからも増やしていきたいな。






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