【1万字レポ】 フジロック2026に行ってきました
みなさまお久しぶりです。フジロックの季節ですね。去年に続き3日間参加をしてきました。この3日のために、過酷な労働に耐え、生き抜いてきたと言っても過言ではありません。あったことや思ったことを書いたので、よければお付き合いください。全通した人は「あるある」「そんなわけ」などと思いながら、まだ行ったことがない人は「行ってみたい!」と思ってもらえると嬉しいです。
1日目
木曜日の午後から休みを取って、金曜日は朝の3時過ぎに出発。7時頃には会場に着いてテントの設営をしました。既に多くのテントが林立しており、やはりよい場所を取るためには前夜祭から参加する必要があるのだなと思わされました。(とはいうものの、1人用のテントであれば、入り口付近や木の影になるような人気エリアであっても設営できる箇所が残っているかなという感じではあります) 今年も首尾よく木陰をゲット。これで睡眠の質が大きく変わるのです。
設営後は早速テレビ大陸音頭を見ました。不安になるバンド名に不安になる曲。「死んだら終わり人生は」と連呼していたのが印象に残りました。アートパンク?ブルータル?なんでしょうか。のびのびと活動していってくれることを願っています。そんな偉そうなことを言う以前に、朝イチにも関わらず多くの人が駆けつけていましたが。
体力温存も兼ねて、続けてレッドマーキーでw.o.d.を見ます。どちらかと言うと激しめの曲調だったので、遠目に聞いていたときには勝手に4人組だと思っていましたが、近づくとスリーピースだったのがびっくりすごいです。オレンジという曲がポップさがあってお気に入りでした。
その後はグリーンステージで少し休憩し、Loyle Carnerをピットで観ることにしました。海外ではジャズ系のイベントにも出演しているだけあって、演奏がとにかく気持ちよかったです。メンバーのレトロな衣装も温かみがあって音楽とマッチしていました。ただ、予習不足もあり肝心の歌詞はあまり聞き取れず。イギリス英語難しい…。MCでは"f**k right wing, free Palestine"(右翼はくたばれ、パレスチナに解放を)と言っていました。痺れます。
そのままピットに残り、お次はTurnstile。フジロックの2日前にあったCLUB CHITTA’のライブでは、柵がなかったことも話題になっていましたね。正直に言って、なぜここまで人気なのかよくわかっていませんでしたが、実際にライブを体験してみるとすごく楽しい!客のノリがよく、シンガロングも起きるのは、楽曲の分かりやすさとメンバーのキャラクター性あってこそだなと感じました。で、そのモッシュピットが俯瞰でスクリーンに映し出されているのがめっちゃシュールでした。一方で、肩車された子供の姿が多くカメラに抜かれていたりと、完全にカオス状態(笑) そんな演出も込みで充実したセットでした。ただ、個人的にモヤモヤしたのは歌う人が少なかった(LOOK OUT FOR MEとかBIRDSとかさぁ)こと、暴れたいだけの人(特に腕や足を振り回す人)がたくさんいたこと…。あ、そういえば哲学/経済学者の斎藤幸平先生もいましたよ。
Turnstile後は即座にマーキーに駆け込み、金曜日の目当ての1組であるSnail Mailへ。年齢が近いこともあり、デビュー時はいけ好かなかったのですが(めっちゃ評論家が涌いていたのもなんか悔しかった)、新ALの"Ricochet"が個人的に大ヒットしており、ぜひ観たかったのでした。ただ喉の調子かモニターのせいなのか、序盤は声が出ていなかったのがちょっと悲しかったです。特に個人的大名曲である"Tractor Beam"と"Dead End"はいつか万全の状態で観れるといいなと思っています。最近、自分の恋愛がうまくいってないこともあり、現在進行形で刺さっています…。

この日で一番楽しみにしていたのはThe xx。ですがアジカンもちょっと観たい!ということでホワイトステージへ。去年のOasisの前座では4曲しか聞けなかったので…。当然大人気でしたが、その期待を裏切らないクオリティでした。あとでブログで知ったのですが、ゴッチさんは体調悪かったのだとか。でも、そんなことを感じさせない(?)、めっちゃ整ったステージだったと思います。アフターダークかっこいい。リライト・ソラニンを聴きながら退散。"転がる岩"聞きたかったなぁ。
さてお目当てのThe xx 。2017年にGorillazの前のパフォーマンスがすごすぎて、今でも覚えています。そして恐ろしいことに、なんと9年前からバンドとしての新しい音源はリリースされていません!
バンドのスタイルも、9年前には既に確立されています。名刺代わりの一曲が"Angels"です。ギターのシンプルなアルペジオに、ベースが小節ごとの変化/動きを作り出し、パーカッションが空間的な広がりを生み出しています。そしてそれらをまとめ上げて曲として成立させているのがRomyの歌声です。どの楽曲も、基本的にはこの構造に基づいています。
では9年前と今回とで何が変わったかと言うと、それは私たちの受け止め方だと思います。この間、各々がソロでの活動を行ってきました。The xxのファン(私だけ?)は、もちろんソロ作品も楽しみつつ、他方でThe xxの再始動をどうしても期待していたところがあります。ライブの終盤では、それぞれのソロ曲が披露されました。Jamieの凶悪なベースサウンドと軽快なヴォーカルチョップ、Romyの芯のある歌声と多幸感、Oliverのサウンド・ビジュアル両面での艶めかしさ、そしてそれらが全て"On Hold"に結実するという流れが、バンドとしてのあり方とこれまでのストーリーを体現していて、本当に本当に素晴らしかったです。三位一体のまま繰り出された"I Dare You"の"I can hear it now like I heard it then"というリフレインが苗場の夜空に吸い込まれていきます…。そして最後は"Intro"で終わると言うおしゃれさ。欲を言えば"Dangerous"で踊り狂いたかったですがまたの機会に。

最後はピラミッドガーデンまで何とか歩いて、君島大空×水野蒼生 電氣交響楽団を観ました。水野さんは、君島さんの楽曲がもつクラシカルな要素を拡張したいという願いのもとこのプロジェクトを立ち上げたそうで、普段のライブでは味わえない重厚さがありました。ただ豪勢なだけではなく、ちゃんとメロディが生かされるアレンジでした。遠かったけど、行ってよかった。あとは君島さんの貴重なハンドマイク姿も見ることができましたね。
Toro Y Moiやsaluteも観たかったのですが、残り2日の体力を考えて諦めました。マジのガチで集合したかったよ…。
マジで今夜だ
— salute (@saluteAUT) January 24, 2025
俺のところにも、本当に、マジのガチでみんな集合するって連絡が入ってる
だからみんな本気で集合するからみんなガチで集合してくれ
落下の王国も見たかったなぁと思います。帰りがけに通りかかったキャンプよろず相談所では、斎藤幸平が飛び入りでトークをしていました。「Turnstileでブチ上がって、ハイスタで盛り下がった」「トリがKhruangbin?全員寝るでしょ!」「最初は左翼!じゃんけん左翼!」などとエンジン全開でした。
2日目
2日目は柴田聡子(BAND SET)でスタート。これがとにもかくにも最高でした。もう、この日のチケットの元を取ったくらいのイメージです。そのくらい、まじでかっこよかったです。この日も雨がちだったのですが、晴れ間が現れるタイミングでサーフロック的なアレンジの"旅行"をくらって本当にやばかった。逆に雨がしとしと降っている時間帯に"雑感"とかをやっていて、そういう計算外の演出まで混みで印象深いパフォーマンスでした。本当はレッドマーキーでQuadecaやceroを見たかったんですが、行く気力がなくなってしまいました。そして両者ともめちゃくちゃいいステージだったらしく後悔…。
なんだかゆっくりしたくなったので、ピラミッドガーデンでチルすることにします。16時ごろ、帰り際に苗場温泉に並ばずに入れました。今年は濡れタオルと汗拭きシートである程度は乗り切ろうと思っていましたが、やっぱり温泉に浸かるのは格別ですね。体の清潔感だけで言えば汗拭きシートも健闘しましたが、メンタル的に入浴は欠かせないなと思いました。
少し体力を温存してから、Basement Jaxxを途中から見ました。初めはいわゆる「地蔵」現象を懸念していましたが、結果的にめっちゃ盛り上がってて嬉しかったです。とにかく人力ハウスが最高すぎるし、ドラムンベースな曲やハードスタイルな曲もあり飽きの来ないセット。ヴォーカルが3人とダンサー複数名を引き連れた、気合いの入ったステージもありがたかったです。
そして藤井風。どこから登場するのかなと思ったら、中央のPAブースからでした。サックスを奏でながら練り歩くだけで成立するのがずるいです。そして"ガーデン"の歌声が凄すぎる。普段のライブの演出は分かりませんが、歌声の力で魅せるというのはロケーション的にも大正解でしょう。生で観るのは初めてでしたが、間違いなくグローバルな才能だなと思わされました。
ただ、正直よさのわからない曲もあります。"まつり"とか"もうええわ"とか…。(何なんwは最高です) しかし逆に、新アルバムの曲は個性が薄く感じられ、「これって藤井風がやる必要があるのかな?」と思ってしまう自分もいます。などと懐疑的に思いながらも、"Prema"の圧倒的なエネルギーにはしてやられました。"満ちてゆく"は素直に歌詞もメロディもめっちゃいい曲ですし、"Hachikō"もリリース時はなんだこれ?と思っていたものが、ライブバージョンはかなり好みの質感でした。The Weeknd的な世界基準のポップソングのマナーに則っているように思います。

ヘッドライナーであるKhruangbinへ。人が全然いません涙 みんな大学生のとき好きだったろ、聞いてたらかっこいいって。なぁ、おい。みんな一体どこに行っちゃったんだよ…
盛り上がりにも欠けるため、やっぱり何がいいのか微妙だな、演奏あんまり上手くないな、などとマイナスなことを思ってしまいました。が、さすがと言うべきか、だんだんとムードが作られてきて、お客さんも増えてきていい感じに。照明もノっています。
いい感じになったところで離脱し、TOMORAを観にホワイトステージへ。こちらはめっちゃ人が多かったです。1曲目から"RING THE ALARM"で独特な世界観を打ち出します。「ぶっ壊したい何もかも」というラインでお馴染み(?)の"Eve of Destruction"のヴォーカルはAuroraだったのかと、このとき知りました。バキバキの音響はさすがのひとこと。
ただ個人的には、売り出し方や演出から中高年の商売臭がしてしまい…。本人たちが望んでやっているのならいいと思います。
今日はこのまま深夜のレッドマーキーで遊びます。唾奇を2曲だけ観ました。中高生くらいのフジロッカーが大集合しているのはなかなか見られない光景でした。
ですが、私の目的はKelly Lee Owens。なぜかハイスタのパーカーを着て登場し、体感2分ほどの転換を経てぬるっと始まりました。いきなりハードテクノ全開で、スピーカーからはこれまでのアーティストとは明らかに異質な音が流れ出し、(いや、2年前のアルバムはプログレハウス/トランスだったはずでは)(なんならもっと前はアンビエントテクノだったじゃん)という私の先入観はバキバキのキックによって打ち砕かれました。もちろんいい意味で。Basement Jaxx、Radiohead、Jamie xxにラストはUnderworld(Born Slippy (Nuxx)!!)というようにイギリス愛の溢れるセットで最高でした。ラストのJon Hopkinsとのコラボは、破壊の限りを尽くした後のカタルシスが溢れる最高の1曲でした。DJでは文句なしのベストアクトです。
3日目
最終日は朝から強い雨が降り、テントがなかなか撤収できず。なんとか片付けた後もなかなか歩く気が起こらず、ピラミッドガーデンでブランチとしけこみました。子どもたちが泥んこで遊んでおり、ゆっくりと時間が流れています。BGMには折坂悠太が流れていて最高。毎年お世話になっているLittle Nap COFFEEのブラウニーとパンケーキをいただきました。それと、双葉ワンタンが絶品!今年のベストご飯かもしれません。調子に乗ってピラミスカフェでソーセージ3種盛りも注文…。

お腹を満たした後は、The Lemon Twigsを観ました。パワーポップ最高!演奏もめっちゃうまかったです。数年前のサマソニではガラガラだった(RHCP、BABYMETALの裏だった)のが嘘だったかのようなお客さんの入りで、個人的にも嬉しかったです。ただ、久しぶりにライブを観て気付いたのは、曲調が似ているということ…。
続いてグリーンステージでKNEECAP。初めはアウェイ感もあり、音圧の強い楽曲と観客のテンションが釣り合っていませんでした。観客を煽るたびに、"Are you ready? I SAID, AREEE YOUUUU READYYYY!?!?"と再確認する始末…。ですが、「アイルランド語なんて分からない言葉なのに聞きに来てくれてありがとう」とか「朝だからごめんね。リラックスしてるのは素敵なんだけど、もっとエナジーをくれ」などという謙虚(?)なMCもありつつ、最終的には会場を一体化させていたのがさすがです。"Free Palestine!" "戦争反対!"といったコールもありました。ただ、私がいた後方ではあまり反応はなかったです。これぞ日本という感じですね。褒めてません。
KNEECAPの後はthe cabsとSOFIA ISELLAという究極の2択でしたが、結局はアヴァロンでご飯を食べつつ、SOFIA ISELLAをながら聞きすることに。雨がひどいとどうしても身体が重くなるのです。道すがら通行人の話が耳に入ってくるのですが、ソフィアちゃんソフィアちゃんと、若い女の子だからという理由で見に来るおぢがたくさんいて複雑な気持ちになります…。
毎年悩まされる雨ですが、雨が映えるパフォーマンスに出会えるのもフジロックの魅力だったりします。行ったことがある人なら一度くらいは経験したことがあるはず。今年のそれが、Mogwaiでした。後ろで座っていようと思っていましたが、最初の1曲を聞いてすぐにでも前で聞きたい!と我慢ができずピットへ。同じような人が何人もいたことにグッときました。特に、両手を高く掲げ、空を仰ぎながら音を楽しんでいる人がいてかっこいいなと思いました。目に見えて技巧的なことをしているわけではなく、ひたすら楽器が鳴っているだけですが、とにかくそれが気持ちいいんですよね〜。ギターはストレートだけれども、ベースがシンコペーションを作る感じが気持ちよかったです。
何かと批評家筋からの評価の高いGeordie Greepは、(まずその時点でいけ好かないしblack midiもよさが全然分からないのですが)演奏力は文句のつけようがありません。はい、降参です。豪華なバンドメンバーが繰り出す変態的な演奏テクに、何度も吹き出してしまいました。自分は1小節もついていけないだろうなという変な想像さえしていました。よりよい演奏を求めるストイックさのあまり「もっとキーボード、サックスとギターの音量を上げてくれ。耳がジジイなんだ、聞こえないよ。ギグをやりすぎた…それとハイボールも。」などとブツブツブツブツ…。観客そっちのけで演奏にのめり込み、"Blues"では"Nice! Nice! NICEEEEEE! かっこいい〜!"と嬉しそうにしていたのが印象的でした。
納得がいったのか、"Let’s do it, let’s do it, do it do it do it~ Tonight’s gonna be a good… I hate that f**king song"と、急にThe Black Eyed Peasの"I Gotta Feeling"をディスり出してめっちゃ笑いました。「俺の脳はどうしちゃったんだ?マジでクソ曲さ。クラブで流れる曲の中でも最悪の類だよ、ずーっとね。いい曲だなって思うでしょ?あの曲がマジで嫌いなんだ。つまんない曲だよ。」(意訳)
…いや〜、けっこう嫌いですね!これがいい音楽なのかどうか、もっと議論が分かれてもいいのではと思います。人それぞれのベストアクトがあって然るべきですが、テクニックや奇抜さに圧倒されているだけではないか、私は危惧しています。Angine de Poitrineとかもね。(ファンの方や、自分は楽しんだよ!という方はごめんなさい)
平沢進を見るつもりが、コーヒーを買うのに手間取ってしまい、そのままAmerican Footballへ。一度は観たかったMidwest Emoの雄、ではあったのですが、こういうジャンルの音楽に関しては、バランスなどが緻密に整えられた音源の方が好みかもしれないなと思いました。でも、ドラムの音が異常によかったのと、音の重なりがよくわかる綺麗な音響だったのは嬉しかったです。"Uncomfortably Numb"のVJが雪だったのも好きでした。
待ちに待った大トリMassive Attackはただのライブではありませんでした。スクリーンには植民地主義に対する批判や、テクノロジーへの危機感がこれでもかと映し出されていました。ヘッドライナーが発表された時から予想されていたことではありますが、こうした姿勢をめぐって賛否両論が今でも(!!)交わされています。私はというと賛の立場でして…。
声が出ていなかったとか、ウン10年前は〜とか言っているジジイはマジでGo Home。っていうか家で配信見てたのか、ごめん。現地ではブリブリに低音が鳴っていたし、歌声も曲に合っているなとしか感じませんでした。ギターなんて(オリジナルメンバーではないそうですが)こんなにシンプルなフレーズでここまでの表現ができるのかと思わされました。音響もバランスが最高で、求めていたトリップホップのサウンドスケープがそのまま目の前に立ち表れていました。
演出に関しても、ちゃんと自国であるイギリスの過去の行い(バルフォア宣言や、イランでのクーデター関与)に触れていたことは書き記しておこうと思います。ただ観客のリテラシーが低すぎてひどすぎると頭を抱える場面もありました。遺体が映し出されたスクリーンを背景に笑顔で自撮りをしている人とか、擬似デマニュースを面白がってネタにする人とか。いや確かにめっちゃ面白いんですけど、あれはゴシップに踊らされがちな私たちへの警鐘と、そうしたクソどうでもいいニュースによって、本来私たちが他のことに振り向けるべきであったエネルギーが削り取られていっている(そしてそれを反省すらできないほどに消耗している)ことに対する批判だと思うので、面白がっているだけではよくないと思うのです。
(↑こういう左翼の上から目線的な姿勢は本当によくないと自省しています。こういう言い訳を入れればいいってもんじゃない。)
いろんな意味で陰鬱な気持ちになったので余韻に浸りたいと思いましたが、気を持ち直しMitskiを観るためにホワイトステージまで歩きます。着いた時にちょうどMCをしていたのが、日本語のMCがすごくキュートで撃ち抜かれました…。曲がよすぎて、歌の聞かせ方もとても上手で、頑張って観にきてよかったです。
まだまだ夜は続きます。GAN-BAN SQUAREでTAKU INOUEのDJで踊りました。苗場の同志たち(オタクとも呼ぶ)が大集合。ワンコーラス繋ぎの、いわゆる「ドーパミン中毒者」大喜びのセットでした。これ、バカにしている訳では一切なく、繋ぎがめちゃくちゃうまかったし、曲選びも抜群でした。すごすぎです。個人的には初日に聞きそびれたアジカンの"転がる岩、君に朝が降る"(結束バンドver.)とPorter Robinson "Something Comforting"とのマッシュアップが嬉しかったのと、超かぐや姫!バージョンの"ray"で踊れたのがすごく楽しかったです。
KIRARAは硬質なサウンドがとにかく最高!"Wish"は今回のフジロックではここまで味わっていない類の切なさ。Ichiro Yamaguchiは"Bittersweet Samba"でスタート。サカナクションの曲は流さないことは知っていましたが、期待は捨てきれず…。ただ、人が多すぎて早めに切り上げることにしました。対岸から"Everything in Its Right Place"が聞こえてきたときにはちょっとだけ後悔しましたが…いいもんね!Kelly姐さんのセットで聞いたもんね!などと拗ねながら苗場を後にしました。
全体的に振り返って
やっぱりフジロック全通は最高ですね。このフェスティバルを成り立たせてくれている全てのスタッフに感謝です。
欲を言えば、シャワーがもっと増えるといいですね…。あと、飲食費がもうすこーしだけお手頃になってくれれば…。もちろんこのご時世とフェスの持続性を思うと協力はしたいのですが。今年は食べたいものを食べようと決意したのですが、結果的に飲食費がとんでもないことになってしまいました涙
あとは円安と言われてはいますが、海外の旬なアクトをもっと観たいなとも思いました。GeeseとかDijonとか、Slayyyterとか?とは言いつつフジロックのバランス感覚は信頼しているので、来年も期待しています。
最後に、去年も思ったことですが、戦争反対とか、ヘイトはクソだとか、どんどん表明していっていいんじゃないかなって思います。「賛成/反対、好き/嫌いはあってもいいよね」みたいに言われることがあるけど、いや戦争や差別に賛成があってはダメでしょう。
既にたくさん批判されていたけど、やっぱりHi-STANDARDの「思想とかね、自由だよそりゃ」「右だ左だじゃないよ」というMCは筋が悪かったと思います。いがみ合いはやめよう、対立よりユナイトを目指そうというのはその通りだと思います。ですが、それが既にある不正義やそれを形作ってきた歴史的経緯から、私たちの目を背けさせたり、それらを覆い隠してしまったりするような「甘い言葉」となってしまってはいけないとも思うのです。
ハイスタが社会のために様々な活動をしてきたことは、ライブの後に調べて知りました。本当にすごいことだと驚きました。ライブ後の難波さんのつぶやきからも誠実さが伝わりました。
俺も皆と同じ様に、世の苦しみ、歴史やシステムを自分なりに勉強し日々悩み、自分の方法というか役割を探してる。
— 難波 章浩 (@AKIHIRONAMBA) July 28, 2026
意味のわからない想定ですが、もしも自分がステージにいて、いい演奏をして客も盛り上がって、という状況だったら、冷静に言葉を選べる自信はありません。それでも、あの伝え方、伝わり方はやっぱりよくないと、現地で見ていて感じました。現在進行形で踏みつけにされている人々がいる現状で、それを形づくってきた旧来の体制に対し、私は「それもありだよね」とは言えません。言いたくありません。
それよりも、明確にNo Warを掲げたASIAN KUNG-FU GENERATIONや、パレスチナ旗を掲げたKNEECAP、Mogwai(トランスプライドのフラッグも!)、そして言わずもがなMassive Attackや、これらのアーティストをキュレートしつつ会場内の至る所にピースマークを散りばめるなどの意匠を凝らした運営に敬意を表します。
同時に、変わらなければならないのは、アーティストをナーバスにさせている私たち受け取り手も同じだと思います。「思想が強い」「政治色が強い」って言葉なくなってほしいなあ。私たちが生きていることの全てが政治だよ。
