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こんな時、「同じ血」を感じる

旧盆を数日後に控えた休日、私たちは朝から家の掃除をしていた。

その日の夕方には、姉や甥っ子姪っ子たち家族が来る予定だった。


仏間を念入りに掃除した。
玄関や風除室もきれいにした。

リビングのテレビは我が家ではめずらしくつけっぱなしだった。
甲子園の中継が流れていて、野球好きの二女が赤ちゃんにミルクを飲ませながら見ていた。

赤ちゃんが目を覚ますと、急いで掃除機をかけた。


その日は珍しく涼しかった。
エアコンはつけていない。
白いカーテンが静かに波打っていた。
家の中を風が通り抜けていく。
夏なのに、少しだけ秋の気配がした。

姉たちが来るまで、あと1時間半ほどある。

ミルクを飲んだ赤ちゃんが眠り、二女がソファにもたれた。
私も椅子に座った。

ようやくひと息つける。


その時だった。

黒っぽい大きな車が庭に入ってきた。
二女が飛び跳ねる。

「誰だろう。こんな時間に」

カーテン越しに見たら姉の車だった。

えっ。

姉が来るのは1時間以上あとなのに。

娘たちは慌てて着替えた。
私はエプロン姿のまま玄関へ向かった。


ドアを開ける。

「どうしたの?早いんじゃない?」

「〇子(私)にラインしたけど見ていないから電話したのよ。それでも〇子は電話にも出なかったのよ」
と、姉が言った。

え、そうだったのか。


私は普段、家では携帯電話の音を切っている。
机の上に置いたまま、作業の合間や食事の時にちらりと見るくらいだ。

姉もそれを知っている。

「ごめん、ごめん。どうぞ上がって」

ほどなくして、甥っ子姪っ子たちとその子供たちも入ってきた。

子どもたちはまた大きくなっていた。
ついこの前まで腕の中で眠っていたのに、あっという間に中学生になった。
母親と同じくらいの体格になった子もいる。

時間が経つのは早い。


リビングでは、生後7か月の二女の赤ちゃんをかわるがわる抱っこした。
赤ちゃんは人見知りもせず次々と抱っこされていた。

小学生の子は、おっかなびっくりに抱いている。
小さな腕で、落とさないように一生懸命支えている。
その姿がなんだか可愛かった。

赤ちゃんを囲んで話が弾んだ。


数十分後、姉たちは帰っていった。

静かになった家で、私は、携帯電話を手に取った。
姉からのLINEは、いつ来ていたのだろう。

昨日かな。
おとといかな。

開いてみる。

そこには、
「これから行ってもいい?」
とあった。
届いたのは、家に着く10分ほど前だった。
その後に、電話の着信があっただけだった。


一時間半後に来る予定だったのに、急に「これから行ってもいい?」と連絡してくる姉。
ちょっと常識がない。
そう思ったら、笑ってしまった。


(´∀`*)ウフフ。

ケイタイを普段見ない私も私だ。
そして、1時間以上早くに突然連絡をする姉も姉だ。


娘たちに、私と姉は似ているといつも言われる。

私はずっと、自分の方が綺麗で頭もいいと思ってきた。
けれど、歳を重ねるほどに二人は似てきていると私も思う。


こんな時、ふと感じる。
「同じ血」なのだな、と。

笑っちゃう。






こんな時、「同じ血」を感じる

毎日note連続投稿2658日目
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※優谷美和さんの画像をお借りしました。


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