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腹痛本10選


腹痛本とは?

腹痛本などというジャンルは存在しない。腹痛時、移動中、待ち時間などに気軽に読めて、集中力を要さず、毒にも薬にもならず、続きが気にならないので即、中断できる本をいう。深い示唆、刺激、難解さ、実践的など一切なし。腹痛の時は専ら日本語で読む。

本を読んで腹痛が治ることはないが、図書館や書店で、突然、腹痛に襲われる現象は広く観測される。それ自体、腹痛を引き起こすことはなくても、腹痛を加速させる本というのは確実に存在する。「続きが気にならず、即中断できる」観点で、短編集やエッセイが適するが、サキやE.A.ポーなどは、腹痛加速系であり、短編集なら何でも腹痛本とは限らない。

律義に頭から終わりまで読むことはない。腹痛や移動、待ち時間が終わった途端に、興味を失って別の本を読み、また必要になったら読む、で全く問題ない。私は、図書館の電子書籍で、腹痛本をお気に入り登録しておき、必要になった時に借りられるものを借りて、一度に全編は読まずに断続的に読んでいる。

1. 超有能執事ジーヴス

平生ははまず読もうとは思わないが、長時間移動や腹痛時はこれくらい軽いものしか読みたくない。ジーヴス・シリーズは10巻以上あるが、どれを読んでもだいたい同じ。ワンパターンである。特にこだわりはない。

2. O.ヘンリー

O.ヘンリーなんてもう何度も読んで知ってるし!ということはあるのだが、腹痛の時に新しい薬を試したいとか、刺激的なものを食べてみたいなどはない。知っているものを読む安心感は必要である。

3. 本は腹痛の常備薬

この作品が特に、というわけではなく、同じ作家の短編集はだいたい、腹痛本として間違いないと思う。「不倫」といっても至って穏やかでお上品なもの。

4. 腹痛ならパーカー・パインに相談

悩みがあったら、パーカー・パインに相談すると解決してくれるそうです。冷静に考えると「アホな」という話ばかりだが、腹痛時や待ち時間にそこをロジカルに突っ込む余裕はないし、それはそれで良いはず。

5. 腹に持つタイプ?

なんだかとても可笑しかったような印象だが、かといって他人の夢の話を延々と聞かされているようで、全く覚えていないし覚える必要もない。何度も会ったことがある人に毎回、初めましてとあいさつをするような妙な感じになる。

6. ネコ小説

かのこちゃんは、小学校1年生の子で、マドレーヌ夫人は、その飼い猫である。登場する大人は皆、やさしく賢く、子供は良い子で、ちょっと悲しいことはあるけれど、嫌なことや理不尽なこと、ドラマも波乱もない。ホッとする感じ。

7. 寺田寅彦先生

『柿の種』でも良いし、全集も200円で買える。これは、腹痛にピッタリだね!好きなところから読んで、良い印象だけが残る。

8. 天体趣味

ちょっとシュールでナンセンス。形と触感は残るが、色はいっこうに思い出せない(何を言っているのか)大事なことは何も言っていないが、それくらいがちょうど良い。

9. ほとんど記憶に残らない

長めのものと、とても短いものとがある。分かったような分からないような話が多く、内容はほとんど記憶に残らない。「ほとんど記憶のない女」ってそういう意味だったのか!折に触れ、読み返したくなる。
なお、名前もなんとなく似ていて、実際に面識があったらしい「ルシア・ベルリン」は作品の傾向は全く異なり、腹痛加速系なので要注意。腹痛でない時に読むにはルシア・ベルリンはとても良い。

10. フランク・オコナー(誰)

聞いたことのない作家。大笑いではなく、クスッと笑えて、温かい。エリザベス・ギャスケルの短編と似た系統かも。

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