AIが情報の速さと広さ、多さの価値をなくした。だから私は深さで戦う

現代は広大すぎて誰も規模が掴めないインターネットの海を
AIというデジタル道具で自分の好きな情報を掘り当てられる時代になった。
どこの国の情報のどこの企業の情報でも、どんなに遠くの知らない場所からでも、
自分の必要な情報だけを抜き出すことができるようになった。
しかし今は、生成AIが作り出す丁寧さを早く広く多くにも価値がなくなってきました。
AI生成の中で例を挙げるとするならば、イラストなどの画像生成は、
アニメ調やアメコミ風、手書きのようなラフスケッチから、絵画のような風景など、いろんなジャンルの画像を生成できるようになってきた。
当時は革新な出来事だったが、今や常識になってきました。
それが昨年から大量生成、大量のユーザーによって画像を生成されてきた
今、その斬新さは薄れつつある。
では、量で勝負できなくなった私たちはどこに向かうべきなのだろうか?
私は過去の2つのエピソードから深掘りしていこうと思います。
AIが手段で合って目的は掘り当ててくれない
AIは頼んでくれたらどんな目的もどんな無茶ぶりにも答えられる一方で,
自分が本当にやりたいことに対して何も言わずとも提示してくれることはない。
あくまで私たちの表面的な欲求や問いにしか答えてくれてない、いわば
自分の隣で作業している仕事の同僚のような表面的な関係でしかない。
だからこそ、目的地が決まっていないまま情報を集め続けると、
進むための情報が増えるほど、かえって迷い続けてしまう
私たちは不安になると、インターネットやSNS、そしてAIに答えを求めます。
AIはどの分野を学べばいいのか、何を選べばいいのか、そのために何をすればいいのかを、いくつも提案してくれる。
一方で選択肢は増えても、自分が本当に向かいたい目的地まではAIは決めてくれない。間違っているかもと教えてくれない。
結果的に私たちが何を選ぶのか、何を学ぶのか、
どの道へ進むのかという迷いを増やしてしまうだけになる。
AIは手段を与えるが、目的は掘り当ててくれない。
目的の有無が生み出す絶望的な差は10代から既に
これは、教育における二極化にも似ていると思います。
小中学生の中には、学ぶ意味や目的がよくわからないまま、勉強に向き合えない子どもが現代では増えています。
一方で、何のために学ぶのかを自分なりに理解し、
周囲から細かく言われなくても学び続ける子どももいます。
この差が、生まれて十数年という世代の
早い段階から生まれているのだとしたら、
20代、30代になったときには、
本人が「一生かけても埋まらないのではないか」と感じてしまうほど、
大きな差になっているかもしれません。
だからこそ、これから私たちが競うべきなのは、
世論が今どこに価値を置いているのかを、
誰より早く探り当てることではありません。
世論に揺さぶられず、自分がどうしても実現したい目的として持ち続けることです。
そのことを考えるために、ここからは二つのゲームの歴史を振り返ります。
なぜ、ゲーム業界なのか?
それは自分が幼少期から慣れしたんでいるのもありますが
AIは業務効率化や自動化ばかりに目立つ中で、
ユーザーに対して遊びを通じてどんな体験や感情を養ってほしいのか、
それを掘り下げると大成功を収める前に理解されない世間や開発周りの声に負けない成功者の目的が信念に近い形で顕著に現れるからです。
①今までにない体験「リズム天国」でミリオンセラーになるまで
『リズム天国』が企画される前、音楽ゲームの内容は画面を見てタイミングを合わせる「目押し」に近い。
つんく♂さんは、そこに違和感を持っていました。そしてこんな疑問を持ちます
リズムに乗っているというより、画面の指示に合わせているだけではないか。
常識を変えるためにぶち当たった壁
つんく♂さんは、その違和感を元に企画書を書き、任天堂へ提案しました。
しかし、音楽の感覚や「ノリ」をゲームの操作としてどう表現するのかは簡単では前人未到の試みで周りからの理解が得られませんでした。
任天堂のスタッフは、つんく♂さんの考えを理解するために直接話を聞き、ダンスレッスンまで受けています。
また、ゲームを難しくする方法も、単純に音符を増やすことはせずに
急にテンポを速くしたりもしくは元に戻ったり、
リズムの取り方そのものを工夫する方向へ変えていきました。
つまり、つんく♂さんは「ゲームを作りたい」と考えたのではなく、
「音楽を身体で感じる体験を作りたい」という目的を先に持っていました。
最初は受けれなかったゲームは今も長年愛されるシリーズへ
そこから生まれた成果『リズム天国』は、画面に一般的な譜面を表示しない
当時の常識としてあり得ないやり方で本当に遊び方が伝わるのか不安もありました。
しかし、音楽に合わせてボタンを押し、リズムに乗る気持ちよさが多くの人に受け入れられ、
その後もDS、Wii、3DSへそしてSwitch2までシリーズが続いていきました。
『リズム天国』が生み出したのは、単なる音楽ゲームではありません。
音楽を聴き、身体で感じて操作する
今までになかったコンセプトの音楽ゲームの遊び体験でした。
②ゲーム機の常識を打ち破った─岩田聡さんと任天堂の挑戦
この時に、つんく♂さんの「リズム天国」の企画を直接取り合った
当時の任天堂社長だった岩田聡さんは、ゲーム業界の課題に人一倍向き合い
誰よりもゲームを通じた遊びを変え続けてきた実績を持つまで大きな苦難がありました。
コアなファンを中心に進んでいたゲーム業界
かつてのゲーム業界は、ファミコンやプレイステーションのようなゲーム機を中心に発展してきました。
性能や映像、操作方法が進化する一方で、ゲームに慣れた人たちに向けて、より高性能で複雑なゲームを作る競争も激しくなっていました。
操作が難しい。遊び方が分からない。周囲に遊んでいる人がいない。
そうした人たちにとって、ゲームは少しずつ敷居の高いものになっていた。
岩田聡さんがゲーム業界に入る前に大学時代から関わっていた社員数の少ないHAL研究所に入ることに
当時、北海道室蘭市長だった父親からは強く反対されていました。
あなたが政治家の立場で息子がよくわからない業界のいつ潰れるかわからないほど小規模の会社に入りそうになったら断固として反対しますよね(笑)。
だけれどもそんな猛反対にも負けずに岩田さんは
社長になる前からゲーム業界にすべてを捧げる信念を持ってました。
岩田聡さんが掲げたゲーム人口拡大の信念
岩田さんが掲げたのはユーザーを奪い合うことではなく、「ゲーム人口の拡大」でした。
年齢、性別、ゲーム経験に関係なく、これまで
ゲームを遊んでこなかった人にも楽しんでもらう。
そのために、ゲーム機を高性能にするだけでなく、
ゲームの定義そのものを変えてや遊び方を広げていきました。
それはDSやWiiというハードを通じて子供から祖父母まで
世帯丸ごとゲームユーザー数が大きく増やす成功を収めました。
岩田さんが亡くなる直前に開発を進めていた次世代機「NX」は
今もなお愛されている後のSwitch・Switch2にも繋がっています。
同僚は絶対見捨てない心
すべてが順調だったわけではありません。ニンテンドー3DSやWii Uへの移行では苦戦し、任天堂は業績面でも厳しい時期を経験しました。
その時岩田さんは、短期的な数字だけを見て社員を切るのではなく、
社員が安心して開発に取り組める環境を守ろうとしました。
更に任天堂社長になる前に入社したHAL研究所は小さな会社で、
多額の負債を抱え、経営危機に陥った時に、
岩田さんはそのような苦境の中でHAL研究所の社長となり、
会社の再建とゲーム開発の同時をこなしました。
岩田さんが達成したのは売れるゲーム機制作の成功だけではありません。
岩田社長が、同僚や社員に対して一貫して持ち続けていた目的は、
社員を単なるコストではなく、新しい遊びを生み出す仲間として尊重することでした。
岩田さん自身、父親の反対を押し切って小さなHAL研究所に入ったからこそ、
ゲーム制作で社員が「やりたいこと」や「得意なこと」を信じる姿勢を大切にしていました。
AI時代の私たちに置き換えるなら、岩田さんの姿勢はこう言い換えられます。
世間が今評価している手段に社員や自分を合わせるのではなく、
自分達が実現したい目的を持ち、実現できる環境と仲間を守り続けること。
それが、短期的な評価や流行に揺さぶられず、深さで勝負するための信念でした。
2つのエピソードから共通すること
どちらも共通している言葉ミリオンセラーの斬新なコンセプトのゲームや誰にも達成したことがない遊びの体験という成果を出す前から周りの意見に流されない信念に近い目的を貫いていたこと
そして、自分の目的を周りに放出するために自分にあるパワーや濃さを
個性として落とし込むまでの「内圧」が備わっていたことです。
これが目的を達成するために必要なこれからの時代の処世術です。
これがないと世間が示す今”だけ”価値を求める手段をAIのトークンを浪費しただけの結果になってしまいます。
企画は頭の中で膨らませていくものです。力をかけてグッと中身の力を増していく。
だけど、人に話すことで満足してしまうと、適度に抜けて中身の力が抜けてしまう。
そんなことを言っている場合ではありません!!
圧力をかけ続けてパワーを増してより濃いものを目指すほうがよいでしょう。
まとめ
AIは世間が今どこに価値を置いているのかを教えて、
そこに最短で近づく手段も与えてくれる。
けれど、その価値が自分にとって本当に追いかけるべきものなのかまでは、掘り当ててくれない。違っていても教えてくれない。
自分の目的地とは違うと教えてくれるのは自分の中のコンパスだけだ。
深さで勝負するために大切なのは、自分の中にある信念を目的として深く掘り下げることだ
まだ世間から価値を認められていない ≠ 自分の中の信念を
否定する理由
だからこそ、AIに手段を探してもらう前に、
自分は何を実現したいのか目的を考え続ける。
その目的に内圧をかけ濃くしていくことが、
これからの時代に誰にも負けない深さで勝負できる自分だけの武器になります。

