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まちとひとを、映像でつなげる

「思いはあったけど、何をやりたいかは決まっていなかった」

UDS HOTELSでPrologueやRE:SHAPEを手がけるLorenzo Menghi(ロレンツォ メンギ)さんは、イタリアから日本へ渡り、外資系メーカーで営業やマーケティングを経験したのち、いまはカメラひとつでホテルとまちをつなぐ仕事をしています。

企画も撮影も編集も、すべてひとりでこなす。異色の経歴を持つLorenzoさんが、なぜ映像を選び、なぜUDSにたどり着いたのか。その軌跡をたどります。


ホテルは、旅のプロローグ

──今回リリースしたPrologueについて教えてください。

UDS HOTELSを巡り、ホテルごとの旅を約10分間の動画にしています。

UDS HOTELSでは新たなローカルガイドメディア「ON THE WAY」を、8月25日にリリースしました。まだ知らない旅先との“心が躍るような出会い”を届けることをイメージしたメディアで、その中でまずはホテル アンテルーム 京都、HOTEL LOCUS、の2拠点を舞台にした動画を出しました。

Prologueを日本語で言うと、導入。本編に入る前の前置きという意味です。

旅ってまちを巡ることだけじゃなくて、ホテルの滞在から始まると思っています。ホテルを出発点と捉え、まちや島を巡り、ホテルに戻ってくるとすると、ホテル次第で旅は変わる。

まちを巡るのを本編としたときに、ホテルでの滞在をPrologueと位置付けていて、旅を通した心の変化や、ホテルの滞在の意味を見せられたらなと思っています。

Lorenzo Menghi
ホテル事業部 ブランディング・PR/コミュニティ企画チーム マネージャー
モビリティ業界で長く経験を積んだのち、個人でまちづくりやアートに関わる活動を経験。人やまちの魅力を生かした場づくりに関心を持つなか、UDS HOTELSのユニークな取り組みに惹かれ、2025年にUDSへ入社。ホテルを起点としたまちづくりや、新たな価値を生み出す取り組みに携わる。現在は、コミュニティ企画チームとブランディングチームの映像制作を担当。映像を通して、ホテルとまち、人と場所の境界をなくし、その土地ならではの魅力や体験を届けることを目指している。
好きなホテルは、ランプの宿 青荷温泉

──観光スポットだけではなく、移動も動画に残してあって旅をイメージしやすかったです。このフォーマットにした理由はなにかありますか。

UDSのホテルはただ宿泊するだけの場所じゃないですよね。まちとのつながりやまちの色を反映している場所なので、それを強調させるために散歩してみました。

まちを歩くことで、ひとのつながりだったり、周辺スポットとホテルのデザインの背景がつながったりする。海外出身の自分が気になったスポットを巡ったとしても、始まりと終わりをUDSのホテルで結ぶことで、全てがつながります。

散歩というフォーマットを使えば、自分の個性を出しつつも、リアルにまちを体験できると思ったんです。

──海外ゲスト向けってことですか。

観光客の目線では撮っていないです。やらせもないし、いわゆる観光スポットを巡ってもいない。

スポット選びにテーマはあるけれども、海外向けとは考えずに、自分のダイアリーみたいな感覚で撮りました。私が10年以上日本で生活してきて、その延長線上にあるのがPrologueかもしれないです。

──ではLorenzoさんが日本に来てすぐのころに選ぶスポットとは違うんですね。

全然違いますね。

前提としてホテルのあるまちを歩いているので、ホテルのテーマや、まちの特徴に焦点を当てています。京都であればアート、浜町であればクラフトなど。

ただ、宮古島では、落ち着ける場所に行きたいと思ったから海に行ったし、もうすぐ公開するHAMACHO HOTELの動画で自分の母に手紙を書く演出を入れたのは、そういう気持ちになったから。消費できるかたちにしつつも、自分のリアルな気持ちも入れています。

──映像を通して、どんな感情を届けたいですか。

自分が好きで選んだスポットを紹介しているので、実際にその場所を訪れていただきたいです。ただ、それだけじゃなくて、まちを歩く中で気づいたことや感じたことも映像に残しました。それぞれの歩き方で歩いてみても、映像に出てくる言葉や感覚に共感することになったら面白いんじゃないかなと思います。


車の営業から、熱量をそそげる場所へ

──UDSに入るまでの経歴を教えてください。

イタリアの大学を卒業した後、日本に来て、車の外資メーカーに就職。5年ほどマーケティングや法人営業をして、同業の会社を経た後、UDSに入社しました。

──そもそも日本へ来たきっかけはなんですか。

最初は東京外国語大学に留学する形で日本に来ました。日本語はイタリア語に似ているんです。母音が似ているので喋りやすく、もっと勉強したいと思うようになりました。

ただ、直感で選んだ理由が8割くらい。あとは言語や文化にのめり込んでいきました。日本のお笑いや文章のつくり方って、面白いんですよ。日本の大学の卒論でも、漫画の擬態語について調べていました。

当時よく見ていたテレビ番組はゴッドタン

──車業界からなぜUDSへ。

大手や外資の会社は枠が決まっていて、自由にできる余白がないことが多いです。それが悪いとは思わないけれど、自分はその環境では熱量が生まれませんでした。車が売れているのも、ブランドが何十年何百年かけてつくられてきたからであって、自分の頑張りでなにかが変わる世界ではありませんでした。

貢献できる喜びを感じられない経験が辛くて、自分らしく貢献できて、自由に活動できる場所を調べていたらUDSを見つけました。

また、all day place shibuyaが渋谷のまちとのつながりを考えて設計されていることにも共感しました。個人的に、渋谷でアートギャラリーを主催していて、まちとひととをつなげたいと思っていたんです。


まちとつながる感覚

──個人で主催しているギャラリーというのは?

渋谷の神宮前2丁目で街路灯を使ったアートギャラリー「Jinny Street Gallery」を主催しています。アートを飾るというよりは、ギャラリーを通してひとをつなげて、まちのストーリーをつくることを意識している。そのため、多様なショップとコラボしていて、手ぬぐいやレモンサワーなどもつくっています。

Jinny Street Gallery

──UDS HOTELSのコンセプトである「まちとつながる」と思想や取り組みが近いですね。

ギャラリーの主催は、もともと趣味で撮影している写真を、まちにあるギャラリーで展示させてもらうところから始まりました。まちの理事長さんたちとつながって、元々ギャラリースペースではなかったまちの街路灯をアートギャラリーに変えて、商店街からその主催・管理を任せてもらえるまでに。

それまで「まち」を意識したことはなかったけれど、次第にまちとのつながりが深くなり、まちに住む方たちに作品を見てもらい、まちの中でつながりをつくっていくなかで、ギャラリーをまちの粘着剤みたいな存在にしたいと思いました。そして、それを渋谷で実現しているのがall day place shibuyaだと思ったんです。

場所だけじゃなくて、ひと同士をつないで、まちのために還元をしている。まちへの貢献と、利益をあげることって並行するのが難しいけど、ビジネスとして実現していて、自分の活動の延長線上にあるものだと思いました。

all day place shibuya

──まちのために何かしたいって気持ちは、どんな理由からうまれたんですか。

日本に住む外国人って地元が無いですよね。その場所に家族がいたとしても、地元に根を張りたい。その気持ちを受け入れてくれたまちが、自分にとっては神宮前2丁目なんです。自分の居場所をくれたまちに、還元していきたいと思っています。


無い職種は、自分でつくる

──仕事も趣味もまちとつながっていて、気持ちいいですね。UDSではPrologue以外にどんなことをしていますか。

メンバーと一緒にRE:SHAPEという企画を行なっています。まちにある資源や課題をクリエイティブの力で循環させて、新しいストーリーをつくる。再生ではなく、循環をテーマにしていて、1を1+にするイメージです。

例えば、渋谷の資源・課題は衣類。ファッションの象徴的なまちでありながら、トレンドの移り変わりが激しい。渋谷にあるall day place shibuyaではこれまで、サステナブルな旅を続けようと、不要になった衣類を集めてきました。

今回のRE:SHAPE 渋谷では、ホテルやまちのいろいろな場所に回収ボックスを設置して、まちの方々から不要になった服を集めています。集まった服を和紙にして、アーティストに作品にしてもらうことで、価値をつける。さらに作品をまちに展示し、作品の売り上げの一部をまちのために使います。

RE:SHAPE

──映像も企画も、UDSに来てから始めた仕事ですよね。

そうですね。日本に来て初めての給料を全部使ってカメラを買い、趣味で写真を撮っていました。そこからカメラで動画も撮れると気づいて、ギャラリーやインタビュー動画などを撮るように。

実は、最初はall day place shibuyaのフロントでUDSに応募していて、映像撮れるなら映像撮ろうよという話になり、Prologueや企画を始めることになりました。

──自らの力で映像クリエイターの職種を創り出したのはすごいと思います。

逆に言えば、思いはあったけど、具体的に何をやりたいかは決まっていませんでした。だからこそ、映像や企画を通してやりたいことが見つけられた気がします。

Prologueも、決まったフォーマットで依頼されたわけではなく、撮る内容も構成も自ら企画して提案しました。正直、かなり楽しかったですね。他の会社ではあまり無いはず。自分の武器を見つけてもらって、活かし方までサポートしてくれるのはありがたいです。

──入社から1年ほど経って、UDSをどう見ていますか。

UDSは、プロセスを大事にする会社だと思います。メンバーを信用してプロセスを任せて、メンバーもプロセスに個性を織り交ぜながら進めていく。メンバーも育つし、会社にも利益がもたらされる。理想のかたちになっています。

ユーザー目線で言うと、UDSに入社するまでは、安さや立地でしかホテルを見ていなかったです。今では運営会社やプロデュース、コンセプトを意識するようになりました。

中でもUDSのホテルは、まちとのつながりが際立っていいなと思います。接客もわざとらしさがなく、ちょうどいい。各ホテルで実施しているホテルスタッフの個性的なおすすめを伝える「つながるマップ」など、自分らしさや個人の好きを接客にダイレクトに活かせるのはかっこいい取り組みだなと思いますね。


Prologue|Chapter 1 宮古島

Prologue|Chapter 2 京都


UDS HOTELSでは一緒に働くメンバーを募集しています。

興味はあるけどポジションがわからないという方は、まずはこちらから。


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