独立運動と切っても切れないカタルーニャ州議会議事堂を訪れる
スペインは17の自治州と2つの自治都市があり、言語や文化の違うここカタルーニャやバスク、ナバラなどに配慮して、それぞれに自治権が広く与えられています。
ここカタルーニャでは、カタルーニャ議会選挙は2024年の春に行われ、独立派と非独立派どちらが議会と州首相の座を握るのか、スペイン国内で大きな注目を浴びていました。
結果、反独立が過半数を獲得し、独立への動きは少し遠退いた感じになりました。その反面、2017年に違法にカタルーニャ独立を宣言し反逆罪に問われ国外逃亡した独立派の元州知事のカルラス・プッチダモンも本人不在にも拘らず選挙に出馬し当選。
選挙後の議会初日は国外逃亡しているプッチダモンが国境を越えて議会にやってくるということでスペイン全土に生中継されました。そして逮捕されると思いきや、凱旋門前でスピーチを行った後、誰もが議会に向かうと思っていたところ、カルロス・ゴーン並みのびっくり車での逃亡劇で国外脱出。州警察内部にも独立派の協力者がいた模様で警官2人が逮捕されました。腑に落ちないのはコンフリクトを避けた形ですべてが収まったこと。起こるべくして起こった気がしました。
そんなドラマもあるカタルーニャ州議会はバルセロナ旧市街ボルン地区に近いシウタデリャ公園内にあります。シウタデリャ(シタデル)はその名の通りかつて城塞があった場所。その後取り壊され、1888年に万博が開催されその当時の建物が今でも残っています。
城塞がまだあった頃、スペイン国王フェリペ5世によって18世紀の初めに武器庫として建てられた建物。城塞が取り壊された後は宮殿や美術館等として利用され、1932年から1939年まで州議会として使用されましたが、内戦が勃発。フランコ独裁政権により議会は解散させられ、再び議会として使用されるようになったのは1980年になってから。

ウェブサイトで事前に予約をしたので、セキュリティを通りIDを見せガイドの到着を待ちます。まずは中央玄関から2階に上がります。

上を見上げると見事な天井。

委員会が行われる部屋。

天井は重厚なデザイン。

恐らく議会の前後や休憩時間に議員が立ち話をするのだろうと思われるホール。

フレスコも派手ではないものの美しいです。

豪華なシャンデリアがキラキラ光る州議会場。現州知事とカルラス・プッチダモンの席に座って記念撮影をしました。本人不在でもリモートで投票できるそうです。

議長席。赤と黄色の縞はカタルーニャの旗。

また廊下に戻ると何とも言えない色合いやデザイン。

ロタンダに青のタイルの天井が印象的。1980年の議会再開に当たり大規模な改装が行われたそうですが、あまり見ない色の組み合わせとデザイン。

カーペットも青がアクセント。

そして、バルセロナ出身のアントニ・タピエスの絵がありました。本来は1971年11月7日にフランコ独裁政権に反対して初めてバルセロナで行われた集会を記念する彼の絵が飾られていますが、どこかの特別展にローンに出されていることからタピエス財団から一時的に借りている絵が飾られていました。何を意味するのか3つの足。

カタルーニャはスペインでも独自の文化や言語を持ち独立派も多く、結構普通に生活していても政治に左右されているなと思うことが多いのですが(機会があればいずれ書きたいと思います)、今回はその中枢を訪れてみて「ここでいろいろなことが起こっているのか」と考えさせられました。
ちなみに旧市街にあるカタルーニャ州知事が執務を行うカタルーニャ州政府も訪れることができます。
