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伊東市の水について考える

伊東に移住してから、普段あまり意識していなかったものの一つが「水」です。

伊豆半島って、山も多いし、川もあるし、湧水もある。

なんとなく、

「この辺は水には困らないんだろうな」

くらいに思っていました。

実際、伊東の水は個人的にはかなりいいと思っています。

でも、住んでみて分かったのは、

水が豊富なことと、水道が安定していることは同じではない。

ということでした。

僕の家は、市営水道ではない

僕が住んでいるのは伊東市内の別荘地です。

でも、水道は伊東市の市営水道ではありません。

別荘地の管理組合が管理している、独立した水道です。

家を買う前は、水道といえば市が管理しているものだと思っていました。

でも伊豆の別荘地を見ていると、そうでもない。

開発された時代や場所によっては、別荘地ごとに水源や配水設備を持っていて、それを管理会社や管理組合が維持しているところがあります。

つまり、

家を買う。

水道の蛇口をひねる。

水が出る。

その裏側には、その別荘地独自の小さな水道インフラがある。

移住するまで、そんなことはほとんど考えたことがありませんでした。

伊東市自体も、水源がかなり分散している

伊東市の資料を見ると、市営水道もかなり面白いです。

水源は一つではありません。

湧水。

深井戸。

浅井戸。

河川水。

奥野ダム。

いろいろな水源を組み合わせています。

伊東市の水質検査計画にも、宇佐美、湯川、荻、池など、市内各地に水源があることが出ています。

大きな浄水場一つで町全体の水を作っているというより、

山のあちこちにある水を、それぞれの地域で利用している。

そんなイメージに近いです。

伊東の地形を考えると、これも納得できます。

海沿いに市街地があって、そのすぐ後ろは山。

さらに山の中には昔からの住宅地や別荘地が点々とあります。

水源も配水設備も、当然いろいろな場所に必要になります。

水そのものの質は、かなり恵まれている

伊東市の資料では、水源の多くに深井戸や湧水などの地下水が使われていて、水質は比較的良好で安定しているとされています。

川や奥野ダムの水については、大川浄水場で処理してから市街地などへ送られています。

つまり、

良質な地下水や湧水を活かすところもあれば、

浄水場できちんと処理する水もある。

伊東市の中だけでも、水の作り方は一つではありません。

僕の住んでいる別荘地も独立水道ですが、普段飲んでいて水質に不満を感じたことはありません。

むしろ、

「この辺の水、結構いいな」

と思うことの方が多いです。

水そのものには、本当に恵まれている地域なんだと思います。

でも、移住者として気になるのは「誰が管理しているのか」

ここが、家を買ってから見るようになったところです。

水が出る場所がある。

水質がいい。

それだけでは生活インフラとしては成立しません。

水源から水を取って、

必要なら処理して、

消毒して、

配水池へ送り、

そこから各家庭まで水道管で届ける。

ポンプも必要です。

設備が古くなれば交換する。

漏水したら直す。

水質検査もする。

その費用を誰かが負担しなければなりません。

市営水道なら市が管理します。

でも別荘地の独立水道なら、管理会社や管理組合がやることになる。

利用者が多ければいい。

でも、人口が減ったり、別荘を使う人が減ったりするとどうなるのか。

設備は古くなるのに、負担する人数は減っていく。

これは道路や街灯と同じで、別荘地では結構大きな問題になると思っています。

昔作った水道を、この先誰が維持するのか

伊東には古い別荘地がたくさんあります。

高度成長期やバブル前後に開発された場所も多い。

当然、水道設備もその頃から使われてきたものがあります。

市営水道へ統合された地域もあります。

一方で、今も独立した水道を維持している別荘地もあります。

そして、統合したくても簡単には統合できない場所もあるはずです。

水源の場所。

設備の状態。

市営水道との距離。

住民の合意。

費用。

いろいろな条件があります。

だから、

「古くなったから市営水道にしてもらえばいい」

ほど単純ではありません。

僕の住んでいる場所も、今のところ独立水道が普通に動いています。

でも、この設備を10年後、20年後も同じように維持できるのか。

これは家そのものとは別の、移住者として考えておいた方がいい問題だと思っています。

伊豆には「水問題」がある地域もある

伊豆半島全体を見れば、水が豊かな場所ばかりでもありません。

同じ伊豆でも、地域によって水源も仕組みも違います。

湧水が豊富な場所。

井戸を使う場所。

川の水を使う場所。

ダムから供給を受ける場所。

別荘地独自の水道を持つ場所。

市営水道へ統合された場所。

そして、水源や設備の維持に悩んでいる地域もあります。

だから「伊豆は水が豊富」という一言だけでは、実際の暮らしは分からないんですよね。

安い家を見る時、水道はかなり重要だと思う

安い中古住宅や別荘を探していると、どうしても家そのものを見ます。

建物は大丈夫か。

雨漏りはないか。

土地はいくらか。

管理費はいくらか。

でも実際に住むなら、

水道がどこから来て、誰が管理しているのか。

これもかなり重要です。

市営水道なのか。

独立水道なのか。

水道料金とは別に管理費へ含まれているのか。

設備更新の負担はどうなるのか。

断水時は誰が対応するのか。

水質検査はどうしているのか。

こういうことは、物件価格だけ見ても分かりません。

僕自身、移住してから初めて気にするようになりました。

伊東は水に恵まれている。でも、インフラは別の話

僕は伊東に住んでいて、水そのものにはかなり満足しています。

山が多く、雨も降る。

湧水や地下水もある。

自然条件としてはかなり恵まれている。

でも、その水を毎日蛇口まで届ける仕組みは、人間が作ったインフラです。

そこには、

老朽化。

人口減少。

別荘地の利用者減少。

維持費。

管理する人の問題。

いろいろあります。

移住前は、

「水がきれいなところに住みたい」

くらいしか考えていませんでした。

今は、

そのきれいな水を、誰がどうやって家まで運んでいるのか。

そこまで見るようになりました。

伊東に住んでみると、水はかなり面白いです。

そして水道を調べていくと、単なる水の話ではなく、

人口減少だったり、

別荘地の歴史だったり、

インフラ維持だったり、

これから地方で暮らしていくことそのものが見えてきます。

今回は伊東の話だけ。

熱海や西伊豆、南伊豆まで見ていくと、また全然違う水事情がありそうです。

その辺も、これから少しずつ調べてみようと思います。