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影があるから、光は光になる

感情には寿命がある。

心に生まれて、
すぐに消えるものと、
長く住みつくもの。

例えば、
怒りは意外と短命だ。

胸の奥が熱くなり、
気づけば拳を握りしめているほど
強烈に湧いてくるのに、

数時間もすれば
あの熱はどこかへ消えている。

思い出せるのは
「確かに怒っていた」という記憶だけで、

あの燃えるような怒りは
もうそこにはない。

嬉しさは、
もっと足が速いかもしれない。

世界が
明るく輝いて見える感覚は、

驚くほど素早く
日常に溶けていく。

気づいたら
もう背中しか見えなくなっていて、

私たちはまた、
別の嬉しさを探して
キョロキョロとあたりを見渡す。

それに比べて、
寂しさは随分と長生きだ。

騒ぎもせず、
主張もせず、
ただ静かにそこにいる。

あまりに長くいるものだから、
いつから住み着いたのかさえ思い出せない。

まるでそこが指定席だと
知っているかのように、

何度でも
同じ場所に戻ってくる。

その寂しさが
帰る場所を見つけられなかったとき、

それは形を変えて、
「孤独」として心に定住し始める。

私の中にも、
気づけばずっとそこにいる
寂しさと孤独がある。

消えてはくれないけれど、
暴れもせず、
一緒に年を重ねている。

時々、この同居人が
疎ましくなることもある。

けれど、ふと思う。

この孤独は、
私の生き方を
丁寧にさせてくれた。

人に対して、
思いやりを持とうとしたり、

誰かの何気ない沈黙に
敏感になったり。

長く生きる感情は、
重たいものばかりではない。

安心感もまた、
長く住みつく住人だ。

大きく主張はしなくても、
自分の心に余白を作ってくれる。

感情には、
それぞれ役割がある。

怒りは自分を守るために。
嬉しさは今を肯定するために。
寂しさはつながりを思い出すために。

孤独は、
誰もいない場所で
ようやく自分の声を聞くために。

あなたの中にも、
長く住み着いている感情はあるだろうか。

それはきっと、
あなたの輪郭をつくってきた
大切な一部だ。

もしかすると、

その感情を抱えているからこそ、
感じられる幸せがあるかもしれない。

孤独を知っている人は、
何気ない優しさに気づきやすい。

寂しさを抱えてきた人は、
温もりを深く受け取り、
それを静かに手渡せる。

影があるからこそ、
光はちゃんと光になる。

あなたの日常が
多幸感で包まれますように。

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YUTA FUJIWARA  /  紡ぎ屋 凪 多幸感は、きっと分け合うほど静かに循環していくもの。 今日、あなたの中に小さな光や気づきが生まれたなら、 チップという形でそのぬくもりのバトンを繋いでもらえると嬉しいです🌈