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夾竹桃はなぜ毒を持ったのだろう

夏になると、夾竹桃(きょうちくとう)が花を咲かせます。

濃い緑の葉の間に咲く、白やピンクの花。

暑さに負けることなく咲き続ける姿は、とても美しいものです。

子どもの頃は、そんな花を見ても何も思いませんでした。

ただ「きれいだな」と眺めるだけでした。

けれど大人になって知りました。

夾竹桃には強い毒があることを。

葉も、花も、枝も。

植物全体に毒を持っているそうです。

そのことを知った時、少し驚きました。

こんなに美しい花なのに、と。

でも、そのあと不思議と嫌いにはなりませんでした。

むしろ、少し安心したのです。

自然の中には、美しさだけではなく、

身を守るための力もあるのだと知ったからです。

野草を見ていると、毒を持つ植物は意外とたくさんあります。

それは人を傷つけるためではありません。

食べられないように。

生き延びるために。

長い時間をかけて身につけてきた知恵なのでしょう。

人も少し似ているのかもしれません。

優しい人ほど、

何もかも受け入れなければならないわけではありません。

時には自分を守る境界線も必要です。

それは冷たさではなく、

これからも自分らしく生きていくための大切な力なのだと思います。

夾竹桃を見ていると、

美しい花と強い毒が、同じ植物の中にあることに気づきます。

優しさと強さも、

本当は同じ人の中にあっていいのかもしれません。

夏の青空の下で咲く夾竹桃は、

そんなことを静かに教えてくれているように思います。



私は野草を好きになってから、

植物を「良い」「悪い」で見ることが少なくなりました。

食べられる植物もあれば、

食べられない植物もあります。

香りの良いものもあれば、

近づかない方がよいものもあります。

けれど、どの植物にも理由があります。

夾竹桃の毒もまた、

生きるために選び取ってきた一つの形なのでしょう。

だから私は今年の夏も、

少し距離を置きながら、

その美しい花を眺めたいと思います。

自然はいつも、

美しさだけではないことを、

静かに教えてくれるのです。


野原には、まだ名前も知らない野草がたくさんあります。
私も散歩には野草図鑑を一冊持って歩きます。名前を知るだけで、景色は少し違って見えるようになります。

私が愛用している野草図鑑はこちらです。

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