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野草は、誰にも甘えないように見えるけれど

私は、両親に厳しく育てられました。

長女だったこともあり、小さい頃から「お姉ちゃんだから」と言われることが多かったように思います。

下のきょうだいの面倒を見て、我慢をして、自分のことは後回し。

泣きたくても、「大丈夫」と言ってしまう。

そんな子どもでした。

だからでしょうか。

大人になった今でも、人を頼ることや、素直に甘えることが少し苦手です。

困っていても、「一人で何とかしよう」としてしまいます。

それが当たり前になっていました。



庭に出ると、たくさんの野草に出会います。

野草は、とてもたくましく見えます。

誰にも世話をされなくても芽を出し、

雨の日も、暑い夏も、寒い冬も乗り越えて生きています。

昔の私は、そんな姿に自分を重ねていました。

「私も、一人で頑張らなくてはいけない。」

そう思っていたのです。



でも、植物をよく観察するようになって、その見方が少し変わりました。

野草は、一人で生きているように見えて、一人ではありません。

雨が降るから育ちます。

土の中には目に見えない菌や小さな生き物がいて、根を支えています。

虫が花粉を運び、

風が種を遠くへ届けます。

一本で立っているように見えても、たくさんの命につながって生きています。



人も同じなのかもしれません。

私は「人に頼ること」は弱さだと思っていました。

でも、それは違いました。

植物は、雨を遠慮しません。

木は、風を拒みません。

季節の力を受け取りながら、自分らしく育っていきます。

それは甘えているのではなく、自然に生きているということです。



最近の私は、少しだけ「ありがとう」と言えるようになりました。

助けてもらったら、素直に受け取る。

誰かの優しさに頼ってみる。

そんな小さなことが、以前よりできるようになった気がします。

植物が教えてくれたのは、「強さ」とは、一人で頑張り続けることではないということでした。

たくさんの命に支えられながら、それでも自分らしく立っていること。

それが、本当の強さなのかもしれません。



今でも私は、甘えることは少し苦手です。

けれど庭へ出るたびに思います。

野草は、決して一人では生きていません。

私もきっと、一人で頑張り続けなくてもいい。

そう思えるようになったのは、庭の小さな植物たちのおかげです。

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