【No.2125】「やらない」が「やる」に変わるとき
お友達家族と、旅行に来ています。
いろいろな家族の形が見えて、面白いですね。
*
うちの娘を含めて、2年生の女の子が3人。
7年の付き合いになりますが、みんなそれぞれに育ってきていて、これもまた面白い。
当然ですが、同じ学年でも、性格も、反応の仕方も、まるで違うんですよね。
*
さて、旅行中のことです。
日中、ずっとタブレットを見ていたので、カードゲームのUNOでもやろうか」という話になりました。
*
ウノやろう、そう声をかけたとき、1人の子が言いました。
「やらない」
*
まあ、そういうこともあります。
じゃあ他の子でやろうか、となると、残りの2人が食いつきました。「やるー」「やるー」
*
そして、カードを配り始めた、そのタイミングです。
さっき「やらない」と言っていた子が、こう言うんですね。
「やっぱり、やるー」
*
よくある光景だと思います(笑)
でも、これ、なかなか奥が深いなと思ったんです。
*
最初の「やらない」は、何だったのか。
たぶん、本当にやりたくなかったわけじゃないんですよね。
タブレットの続きが気になっていたのかもしれない。
なんとなく、その瞬間の気分だったのかもしれない。
*
でも、周りが楽しそうに始めた。
その瞬間、「やらない」の中身が、するっと入れ替わった。
ここで面白いのは、誰も、その子を説得していないことです。
*
「一緒にやろうよ」とも言っていない。
「なんでやらないの?」と問い詰めてもいない。
ただ、残りの2人が、楽しそうに始めただけ。
説得ではなく、光景で、動いたんですよね。
*
これ、大人でもまったく同じだなと思ったんです。
たとえば、新しいツールを職場に入れようとするとき。
「これ、便利だから使ってよ」と説明して回っても、たいてい動きません。
「うちのやり方には合わない」「今のままでいい」
最初の「やらない」が返ってくる。
*
でも、隣の誰かが使い始めて、明らかに早く帰っている。
その光景を見ると、あれだけ渋っていた人が、「どうやるの?」と聞いてくる。
*
言葉で押したときは動かなかったのに、光景を見せたら動いた。
ウノと、同じ構造です。
*
つまり、人を動かすのは、正しい説明ではないのかもしれません。
「楽しそう」「良さそう」が、目の前で起きていること。
*
説得は、相手の正面から押す力です。
これは、たいてい身構えられる。
でも、光景は、横から誘う力です。
押されていないから、身構えようがない。
気づいたら、自分から近づいている。
*
だとすると、何かを広めたいとき、やるべきことは、はっきりします。
*
説得しないこと。
代わりに、まず自分たちが、楽しそうにやってみせること。
*
「やらない」と言っている人を、振り向かせようとしなくていい。
その人の視界の中で、残りのメンバーが良い時間を過ごしていれば、それで十分なんですよね。
■■今日の教訓■■
人は、説得の言葉ではなく、目の前の楽しそうな光景で動く。
説得は正面から押す力、光景は横から誘う力。押されないから、身構えようがない。
■■
