【No.2125】「やらない」が「やる」に変わるとき

お友達家族と、旅行に来ています。

いろいろな家族の形が見えて、面白いですね。

うちの娘を含めて、2年生の女の子が3人。

7年の付き合いになりますが、みんなそれぞれに育ってきていて、これもまた面白い。

当然ですが、同じ学年でも、性格も、反応の仕方も、まるで違うんですよね。

さて、旅行中のことです。

日中、ずっとタブレットを見ていたので、カードゲームのUNOでもやろうか」という話になりました。

ウノやろう、そう声をかけたとき、1人の子が言いました。

「やらない」

まあ、そういうこともあります。

じゃあ他の子でやろうか、となると、残りの2人が食いつきました。「やるー」「やるー」

そして、カードを配り始めた、そのタイミングです。

さっき「やらない」と言っていた子が、こう言うんですね。

「やっぱり、やるー」

よくある光景だと思います(笑)

でも、これ、なかなか奥が深いなと思ったんです。

最初の「やらない」は、何だったのか。

たぶん、本当にやりたくなかったわけじゃないんですよね。

タブレットの続きが気になっていたのかもしれない。

なんとなく、その瞬間の気分だったのかもしれない。

でも、周りが楽しそうに始めた。

その瞬間、「やらない」の中身が、するっと入れ替わった。

ここで面白いのは、誰も、その子を説得していないことです。

「一緒にやろうよ」とも言っていない。

「なんでやらないの?」と問い詰めてもいない。

ただ、残りの2人が、楽しそうに始めただけ。

説得ではなく、光景で、動いたんですよね。

これ、大人でもまったく同じだなと思ったんです。

たとえば、新しいツールを職場に入れようとするとき。

「これ、便利だから使ってよ」と説明して回っても、たいてい動きません。

「うちのやり方には合わない」「今のままでいい」

最初の「やらない」が返ってくる。

でも、隣の誰かが使い始めて、明らかに早く帰っている。

その光景を見ると、あれだけ渋っていた人が、「どうやるの?」と聞いてくる。

言葉で押したときは動かなかったのに、光景を見せたら動いた。

ウノと、同じ構造です。

つまり、人を動かすのは、正しい説明ではないのかもしれません。

「楽しそう」「良さそう」が、目の前で起きていること。

説得は、相手の正面から押す力です。

これは、たいてい身構えられる。

でも、光景は、横から誘う力です。

押されていないから、身構えようがない。

気づいたら、自分から近づいている。

だとすると、何かを広めたいとき、やるべきことは、はっきりします。

説得しないこと。

代わりに、まず自分たちが、楽しそうにやってみせること。

「やらない」と言っている人を、振り向かせようとしなくていい。

その人の視界の中で、残りのメンバーが良い時間を過ごしていれば、それで十分なんですよね。

■■今日の教訓■■

人は、説得の言葉ではなく、目の前の楽しそうな光景で動く。

説得は正面から押す力、光景は横から誘う力。押されないから、身構えようがない。

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