「ママ見て!」は、いつ終わるんだろう
「ママ、これ見て!」
この言葉を、私は一日に何回聞いているんだろう。
三女は今日も、朝から「見て!見て!」の連呼が止まらない。
長男はといえば、庭や道端で虫を見つけるたびに、
「ママ!これ見て!」
「これ、知ってる?」
と、話したいことが次から次へと溢れ出てくる。
私はそこまで虫が苦手な方ではないので、
「へぇー、すごいね!」
なんて言いながら、いつも一緒に顔をのぞき込んでいる。
高学年になった次女は、少し違う。
次女は「見て」よりも、
「ねぇ、聞いて」
の方があきらかに多い。
学校であったこと、友達のこと、今日ふと思ったこと。彼女なりの、聞いてほしい大切な世界がたくさんあるのだ。
そして、長女も、たまに言う。
「ママ、ちょっとこれ見て」
小さい頃に比べたら回数はぐっと減ったけれど、完全になくなったわけじゃない。
そんな賑やかな毎日を過ごしていて、ふと思った。
この「ママ見て!」っていう愛おしい時間は、
一体いつ、どんなふうに終わるんだろう?
最近は、夜にみんなで一緒に寝ることも少なくなってきた。
「高学年とか中学生になったら、
もう親と一緒には寝たがらなくなるのかな?」
昔はそんなふうに思っていた。
でも、実際は違ったのだ。 長女だって、本当は今でも一緒に寝たいみたい。ただ、
「もうお姉ちゃんだし、ベッドが狭くてみんな寝られないよ」
と、これまで私が何度も言ってきたから、彼女なりに気を遣って自分からはあまり言わなくなっただけ。
それに比べて、下の三人はお構いなしだ。
隙あらば、
「今日はママと一緒に寝る!」
と、さも当たり前のような顔をして布団に潜り込んでくる。笑
その姿をずっと見ていて、ようやく分かった。
子どもって、大きくなったら「甘えなくなる」んじゃない。
ただ、少しずつ「甘え方」が変わっていくだけなんだ、って。
全力の「見て!」だった子が、
言葉で伝える「聞いて」になって。
「一緒に寝よう!」と無邪気に飛び込んできていた子が、少しだけ遠慮することを覚えて。 でも、彼らの心の中の根っこには、
まだ「ママに甘えたい」という気持ちがちゃんと残っている。
だから私は、子どもたちから、
「ママ見て!」
と言われたら、できる限りその時だけは手を止めて、彼らの目線に合わせたい。
「聞いて」
と言われたら、作業中の耳じゃなくて、
ちゃんと心を傾けて聞きたい。
……もちろん、
現実はそう綺麗事ばかりじゃなくて、
「ごめん、ちょっと待って!」
とバタバタ突っぱねちゃう日だって山ほどあるのだけれど。笑
いつか本当に、我が家から「ママ見て!」という声が響かなくなる日はやってくる。 でも、それはまだ、もう少しだけ先でいい。
今は、
今日の「見て!」も、「聞いて!」も、
「一緒に寝る!」も。
全部こぼさないように大事に抱きしめていたい。
さて、今夜もきっと、
三女が「ママ、一緒に寝よう?」とトコトコやってくるはず。
……いや、待てよ。
今日は長男もセットで潜り込んでくる予感がしてる。笑
