2026年8月3日(月)《GB》
《昨日こけたダメージが意外と大きい。階段降りれないほど膝痛いし、右手は力が入らない。迷宮内なら僧侶が回復してくれるのだが》
【AXIS:夕陽 茜・桑野 絵梨花・富田 さやか】
「実家の方大丈夫?絵梨花ちゃん」
「いや、大丈夫じゃないっすけど、何とか落ち着いたので一旦戻ってきました」
心配そうな表情で声をかけた富田 さやかの言葉を聞いて、桑野 絵梨花は真面目に返事を返した。ここはゲーム&喫茶『AXIS』喫茶部。16時半を過ぎた時間であり、店内にはまばらに客が存在している。本日喫茶部は朝から富田が営業しており、お昼過ぎに夕陽 茜と2人体制になる。そしてこの後は桑野と交代で店を上る予定である。桑野は先日の地震で母方の実家が甚大な被害を受けている。母方の実家は宇城市であり、まさに震度7を観測した地域である。その地域の被害は非常に大きく、家に住むことが出来ず避難所暮らしを余儀なくされている人も少なくない。桑野の黒髪の自宅はそこまで大きな被害はなかったが、実家の手伝いのために、地震の後から実家に戻っているのである。当然その間は『AXIS』はお休みを頂いているので、地震発生以降は今日が初めてのお仕事となるのである。
「黒髪にいると被害が良くわからないんですよね」
「そうだよね。こっちはかなり日常に戻っているし」
地震の後はほとんどの時間を黒髪地区で過ごした夕陽 茜が言葉を発して、それを聞いて桑野が感想を口にする。宇城市は震度7の揺れがあったが、熊本市内の黒髪地区は震度5強程度の揺れであった。それでもある程度の被害は出たが、1週間程度が過ぎてほぼ日常が戻っているのである。
「そういえば怪我は大丈夫なの?」
「あ、思ったより大したことなかったです。もう大丈夫です」
地震の翌々日あたりに実家の復旧業中に転倒して怪我をしたと連絡を受けていたので、そのことを富田が心配し、怪我はもうほぼ治っていると桑野が返事を返す。荷物を運ぶ最中に躓いて転んだ桑野は右手ひじと右足膝を地面に強打する。かなり強い痛みを感じていたが、そのまま我慢して作業を続けたのである。そして作業が終わって改めて確認すると、膝は軽く曲げるだけで激痛が走り、右腕は少し角度を変えたりするだけで痛みを感じたのである。すぐに病院に行こうかとも考えたが、自然治癒力を信じて、病院は行かずに痛みを我慢する選択をしたのである。すると3日程度は痛みと違和感があったが、今日の時点では怪我をする前の状態にほぼ戻っているのである。
「良かった。じゃあ後は絵梨花ちゃんと茜ちゃんに任せようかな」
「わかりました。任せてください!」
交代で仕事を上がろうと口にした富田の声を聞いて、桑野は元気に返事を返したのであった。
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