“何を聞くか”から“誰のために聞くか”へ —— 問いとの向き合い方が変わった話
2024年7月、コーチングを始めて2ヶ月の話です。
私が一番悩んでいたのは、「どんな質問をすれば気づきを与えられるのか?」ということでした。
コーチングでは「クライアントに気づきを与えることが大事」と、何度も聞かされていたので、「気づきを与える質問ができなければ、コーチングにならない」とさえ思っていました。だからこそ、必死でした。がむしゃらにやっていたのです。
相互のピアコーチングを終えたあと、クライアントをしてくれたコーチ仲間に、気づきがあったかどうかを確認する
気づきを与える質問が上手なコーチ仲間に、どんなふうに質問しているのかを聞く
YouTubeで流れているコーチング動画を見て、使われている質問をそのままメモし、自分のセッションで真似してみる
「質問集を作ってみたら?」とアドバイスされ、これまでのメモをかき集めてまとめてみる
こんなふうにして、「気づきを与えられるかもしれない質問集」というマニュアルのようなものを、自分の中につくろうとしていました。
それなりに準備したつもりでした。
でも、いざセッションが始まると、質問が浮かばない。
あるいは、メモした質問を引っ張り出してみても、どうもしっくりこない。会話の流れに乗っていない感じがするのです。
クライアントの話に集中しようと思っても、頭の中では「次、何を聞こう?」「どの質問がいいんだろう?」と考えてしまう。
質問を探している間に、クライアントの表情の変化を見落としてしまう。
質問ばかりに意識が向き、相手の話をちゃんと聴いていない。
セッションが終わったあとに、「自分はいったい何をしていたんだろう」と、モヤモヤが残る。
そんなセッションを、何度も経験しました。
今回は、コーチングを始めたら、誰もが気になる「質問」。そんなことを考えた先にどうなったかのお話です。
ぜひ最後まで、お付き合いください。
一冊の本との出会い
「このままでいいんだろうか……」
そう思っていたとき、コーチングの先輩が『変革的コーチング』という本を紹介してくれました。
「これは良いと聞いて、これから読もうと思っているの。よかったら読んでみて。」
その日のうちにAmazonで注文し、翌日配送された本を読み始めたとき、頭をガツンと殴られたような感覚がありました。
そこに書かれていたのは、「どんな質問をするか」ではなく、「誰のための問いかけをしているのか?」という視点。
つまり、問いの“技術”そのものではなく、「その問いがクライアントにどう作用するのか」「その問いがクライアントの内側に何を起こそうとしているのか」、そこに意識を向けるべきだと語っていたのです。
私はハッとしました。
これまでの自分の質問の多くが、相手のためというよりも、
「自分がうまく質問して、自分が気づいていることを、相手にも気づかせようとする」
——そんなものになっていたことに気づいたんです。
「よい質問をするコーチ」として見られたい。
「気づきを与えられる質問ができる人」と思われたい。
そんな無意識が、自分のコーチングを曇らせていたのだと思います。
この本を読んでから、私のコーチングスタイルは少しずつ変わっていきました。
誰のために聴くか
コーチングスタイルの変化とともに、「質問をすること」自体が目的ではなくなってきました。
特別にひねりのある質問に頼らなくても、クライアントの言葉にしっかり耳を傾けていれば、自然と「次に聴きたいこと」が湧いてくるようになったのです。
問いを“考える”というよりも、「問いが生まれてくる」という感覚かもしれません。
そして何より、クライアントのためにセッションができるようになりました。
それは、セッション中にふと相手の表情が明るくなり、
突然「そういうことだったのか」と、気づきとともにつぶやくような瞬間に感じられます。
そんなとき、「やった!〇〇さんの前進に貢献できた」と、心から思えるのです。
コーチングって、「何を話すか」よりも、「どうその人と向き合うか」なんだなと、今では思っています。
それでもやっぱり、時には「いい質問が浮かばないな」と感じてしまう日もあります。
でも、それはフォーカスがクライアントからズレているサイン。
そんなときは、自分にこう問いかけるようにしています。
「今、自分の興味・関心はどこに向いてる?」
そうすることで、クライアントと改めて向き合い、言葉を受け止めていると、問いは自然に生まれてくる。
この感覚を、いつでも大切にできるように、今も学び続けています。
問いに悩むのも、コーチングの学び
ここまでいかかでしたか?
問いに悩まずに済んでいるコーチングを学び始めたコーチのみなさんがどのくらいいるのか、正直わかりません。
問いに悩んでいる人がこのNoteを見て、何か気づきを得られたらうれしく思います。
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一緒に学び合いながら、コーチとしての一歩一歩を進めていきましょう!

