【アフリカ旅#2】言葉は違っても、ときめく気持ちは同じ(サファリツアー)
3月、南部アフリカをひとり旅してきた。
ヴィクトリアフォールズを見て、サファリツアーに参加し、ヨハネスブルグを体験して、最後に香港を歩くという旅程である。
このnoteでは、ボツワナへの日帰りサファリツアーに参加した日の日記をまとめる。
#DAY3:日帰りサファリツアー
ジンバブエがごぼう抜きに抜く
朝の6時、まだ外は暗いのに鳥が鳴いている。朝ごはんはスキップして、隣国ボツワナへの日帰りサファリツアーのお迎えを待つ。
7時にピックアップのはずが、10分過ぎても来ない。そんなものだろうと思って気長に待っていたのだけど、ホテルの人が様子を見にきて、すぐツアー会社に電話してくれた。ドライバーさんが道に迷ってしまったとのこと。

現地語で「ありがとう!」と言ってみると、昨日の入国審査官やドライバーさんと同じように大爆笑が返ってきた。現地語をちょっと話しただけで超喜んでくれるランキング、これまで長らく1位がイタリア、2位がアラビア語圏だったけど、ジンバブエがあっけなく1位を更新だ。
はい、AIが怖いです
やっと到着したワゴンのドアを開けると、3人の参加客が楽しそうにおしゃべりしている。目を合わせて「Morning!」とだけ言って乗り込んだ。
こういうとき、いつどうやって輪に入るか迷ってしまう。今回は「自己紹介させて」と言ってくれた人に救われた。

3人は、ブラジルから来たカップル(タトゥーアーティスト&アクセサリーバイヤー)とNYの金融マンだという。職業を聞かれて「編集者・ライターだよ」と答えると、金融マンからいきなり「Are you afraid of AI?」と尋ねられた。こんなの日本語で回答するのも難しいのに、私の英会話スキルではとうてい不可能である。
気を遣ってくれたのだろう、会話は日本文化へと展開していく。「日本人のおじぎってかわいくて超好きなんだよね、礼儀ってまじ大事だと思う」とか「どうして日本ではあまりタトゥーが受け入れられないの?」とか。
それぞれのトークテーマに対して意見はあるのに、それを表現できなくてもどかしい。日本語版の私はもうちょっと賢いし、相手を笑わせるのがなにより好きな関西人なんだけど。
でも、「ポルトガル語の挨拶ってBom diaとObrigadaだったよね」とか「どういうルートで旅してるの?」とか「明後日からヨハネスブルグなんだけど超怖い」とかは言えたし、なんなら表情だけでみんなを笑わせることだってできた。それで十分じゃないか。そう自分を励ました。
長袖長ズボンに虫除けスプレー
陸路であっさり国境を越えてボツワナのチョベ国立公園に到着。他の参加者たちと合流して、ゲームドライブ用の車に乗り換えた。

実は出発前、AIと話していたら、「サファリツアーは服装で楽しさが大きく変わります」と言われた。虫刺されを避けるため、黒色以外の長袖長ズボンが必須だそう。海外でも着られる服で、黒以外のものはあまりない。しかも暑いなかでも涼しく着られる長袖ってなんだろう。頭を悩ませたすえ、カーキのTシャツとグレーのジョギングパンツというユニクロコーディネートで今日を迎えた。

しかし現地に着いてみれば、誰ひとりとしてそのような服装をしている人はいない。多くの人はキャミソールやタンクトップ、なんなら真っ黒である。釈然としない気持ちを抱えつつ、ブラジルカップルが「使う?」と言ってくれた虫除けスプレーを服の上から全身にシューした。

ゲームドライブでは、窓のないジープで国立公園のなかを進みながら、ガイドと協力して動物を探す。どんな動物に出会えるかは運しだいだ。

キリンやゾウなどを見つけては、みんなでGiraffe! Elephant!と叫んだ。言葉(と服装)は違っても非日常にときめく気持ちは同じなのだ、と思う。


2時間ほどのゲームドライブを終え、近くのホテルに移動して昼食をとる。道中の街並みが魅力的だ。ここで1泊できていたら、また違う旅になったことだろう。


昼食のあとは、ボートに乗り換えて川を進み、また動物を探す。今度はワニやカバ、ゾウを見ることができた。
別のボートに乗った金融マンと、にやにやしながら手を振り合う。今朝会ったばかりだけど、相手のご機嫌ぶりが手に取るようにわかる。きっと私のときめきもお見通しだろう。



同じボートに乗ったブラジルカップルが振り向き、Hey, Yui!と言って写真を撮ってくれた。私もふたりのことを撮り返す。ふたりが気づいていないときにもたくさん写真を撮った。あとで連絡先を交換する口実にしよう、と思いながら。

川に夕日が沈みかけている。向こう岸はナミビアだそうだ。ガイドさんがRain is comingと言い、その言葉のとおり、あっという間に夕立がやってきて、みんなでキャーッと笑った。この景色と空気を、きっとずっと覚えているのだろうと思う。

サファリツアーは、人生で一度は体験したいと思っていたアクティビティだ。ひとり参加で楽しめるのか不安だったけど、始まってしまえば、そんなことはすっかり忘れていた。言葉は違っても、ときめく気持ちはちゃんと伝わるらしい。
蚊帳の内側でそんなことをぼんやり考えていたら、いつのまにか眠っていた。

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