チームを育むのは「信頼」か「信用」か?─見過ごされがちな、たった一つの分岐点
最新刊『冒険する組織のつくりかた』では、組織という大きなスケールでの変革について論じましたが、最近はあらためてその基礎となる「チームづくり」について探究を深めています。以下はおすすめ記事。
今回の記事のテーマは「信頼」です。チームづくりにおいて「信頼が大事だ」という言葉は、あまりにもありきたりで、聞き流されてしまうかもしれません。しかし、このありふれた言葉の解像度を上げていくと、チームの成果や成長を左右する非常に重要な分岐点が見えてきます。
それは、「信頼」と「信用」という、似て非なる二つの「信じる」を、僕たちは意識的に使い分けられているだろうか?という問いです。
「信頼」と「信用」─その決定的な違いとは?
「信頼」と「信用」。どちらも他者を信じる行為を指しますが、その本質は大きく異なります。この違いを明確に意識することが、チームを育む第一歩となります。
信頼(Trust): 未来志向・性善説的
信頼とは、相手の未来の可能性や成長を信じ、期待をかける行為です。過去の実績や証拠(エビデンス)が十分でなくても、「この人ならきっとやってくれるだろう」「このチームなら困難を乗り越えられるはずだ」と未来に向けてリスクを取ります。不確実性を引き受け、期待が裏切られる可能性も覚悟の上で相手に賭けるイメージです。
信用(Credit): 過去志向・性悪説的
信用とは、相手の過去の実績や成果、客観的な証拠に基づいて、その能力や確実性を評価する行為です。「本当に大丈夫か?」「過去に実績はあるのか?」と疑い、証拠を集めてリスクを減らそうとします。過去のデータに基づいて相手を評価し、確実性の高い選択をするイメージです。

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