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好きなのに…大好きなのにぃ~~

ベッドにうつ伏せの状態で漫画を読んでいる一人の男性

〇〇:遥香、机にある漫画とってくれない?


ベッドに寄りかかっていた一人の女性が応える

遥香:うん。いいよ

ヨイショ

遥香:はい、どうぞ

〇〇:ありがとう


遥香:〇〇、お茶飲んでいい?

〇〇:勝手にどうぞ~


トクトクトク…

〇〇:あっ、俺のも注いで欲しい

遥香:は~い


遥香:ここに置いておくね?

〇〇:ありがとう


〇〇・遥香:📖


この2人は仲が良いようだ。


遥香:〇〇〜この漫画の続きどこにある?

〇〇:ん?あっ、それか
その漫画、リビングの本棚にないかな?

遥香:わかった。ちょっと探してみる


遥香:あった。

〇〇:よかった。
それ面白いよな

遥香:めっちゃ面白い

〇〇:それ、来月発売される巻が最後って知ってた?

遥香:えっ、そうなの!?

〇〇:知らなかった?

遥香:うん。知らなかった。
でも終わりそうな展開だなって読んでて思ったから……本当に終わるんだ…

〇〇:面白いのに終わるって勿体無いよな~

遥香:ほんとだよね



私の名前は賀喜遥香。21歳の大学3年生

そしてベッドにいるのが、幼稚園からずっと一緒にいる幼馴染の松風〇〇

家が隣でどちらも一人っ子ということもあり、物心ついた時から何をするのも一緒だった。
それに親同士も仲が良く、一緒に旅行したり、年越しを過ごしたり、ピクニックやBBQをしたり。

毎日が楽しくて。心地よくて。


高校3年生の春、両親から「高校を卒業したら1人暮らしをしなさい」と言われた。

因みに〇〇も言われたらしい。

「どうせ大学でも同じところに行くんだから借りる部屋は〇〇君の隣にしたら?」とママが言ってきた。

後々聞いたけど〇〇の両親と裏で口裏を合わせていたらしい。



〇〇はどうかわからないけど、ママからこの提案をされた時、物凄く嬉しかった。

またいつもと変わらない、気を使わなくていい、心地いい関係がこれからも続くんだって


私は幼稚園の頃から〇〇のことがずっと好きだった。

ママからも「さっさと告白しなさい」って言われてるんだけど、いざ言おうとすると急ブレーキが掛かって言えなくなる。毎日のように会って、あんなにしゃべってるのに。

危険運転しっぱなしのまま、結局この歳まで来てしまった。

果たして言える日は来るのだろうか……



〇〇は私のことどう思ってるんだろう…


〇〇:……


俺の名前は松風〇〇。大学3年生の20歳

今日もいつもと変わらない生活。起きて、朝ごはん食べて、大学行って、帰ってきて、マンガ読んだり、アニメや映画観ながらお菓子食べたり、ダラダラとした時間を過ごす

こんな堕落してていいのかと毎日寝るときになると思うんだけど思うだけで別に行動に移そうとは思わない。

そしてこの生活には昔からの幼馴染である遥香が当たり前にいる

遥香とは一緒にい過ぎて、もはや家族かと錯覚することが多々ある。

気を使わなくていい存在で、遥香にならなんでも話せるし、任せられる。
まぁ、壊滅的な料理の腕前だけはごめんだけど……。


実家を出ても結局は隣同士

何も変わらない。
変わったことがあるとしたら

お互いの部屋を行き来出来るように合鍵を持ってることくらいかな

周りから「付き合ってるだろ。」と言われてもおかしくないが、別にそういう関係ではない。
この場合はなんて言うんだろう。


友達は友達だしな
親友だと思うけど
でも恋人ではないし……

ん~~~

「親友以上恋人未満」かな


これからも別になんら変わることなく死ぬまでこの関係が続いていくんだと思う。
いや、続いて欲しいと、どこかで願っている。



遥香:ねぇ〇〇?

〇〇:ん?どうした?

遥香:〇〇はさ、私は何だと思う?

〇〇:は??
に、人間じゃないの?

遥香:あっ。間違えた。
私のことどう思ってる?って聞くつもりだった…。

〇〇:どう思ってる?

遥香:うん。これだけ長く一緒にいるからさ、私のことどう思ってるのかなって気になって

〇〇:どう思ってる、ね……


(……本当は、ずっと前から世界で一番特別だと思ってる。でも、今さらそんなこと言って、この居心地いい関係が壊れたらどうする? フラれたら、明日から隣にすら居られなくなる。だから――)


〇〇:言っていいのかなって悩むんだけど…

遥香:うん。

〇〇:「親友」と思ってる

遥香:……そ、そうだよね……

(まだ親友だった……でも当たり前か…。付き合ってるわけじゃないし、うん、)

〇〇:(……あれ、なんか遥香の表情が暗い。マズいこと言ったか?)

逆に遥香はどう思ってんの?

遥香:私は…。

………

し、親友だと思ってる

〇〇:そっか…
同じか

なら安心した。


〇〇は読んでいた漫画に目を移す

遥香:(言いたい…言いたい…でも…〇〇にとって私は親友……)


〇〇:遥香ってさ、彼氏いるの?

遥香:えっ…。

〇〇:ちょっと気になっただけ。

遥香:……いたらどうするの?

〇〇:いたら……なんで俺の部屋に来てんだって思うね
浮気にならないのかなって思ったりはするかな

遥香:いると思う?

〇〇:逆質問かよ

遥香:当たったら教えてあげる

〇〇:それっていないやつのセリフだろ

遥香:どっちかな?

〇〇:これでいたらマジでびっくりだけどな…

もし万が一遥香に彼氏がいたとしたらその時は祝福するよ

「おめでとう」って


〇〇は漫画を読みながら答える。

遥香:………

〇〇:でも、今みたいに一緒に漫画読んだり、映画観たり、ゲームしたりすることは今後なくなるかな……。

遥香:!?

〇〇:彼氏さんに悪いしね……。
あっ、因みに俺は彼女いないから

遥香:知ってる。

〇〇:あっそうですか。ムスッ


〇〇はまた漫画に目を移す。

遥香:(いじけてる。可愛い……じゃなくて!)


遥香:私に彼氏いたら悔しくないの?

〇〇:悔しい?なんで?

遥香:これだけ一緒にいたんだよ

〇〇:一緒にはいたけど、悔しいとは思わないよ

だって彼氏を選ぶのは遥香が決めることだしね


遥香:バカ。

〇〇:えっ。なんで??

遥香:大バカ!

〇〇:強くなった……。


遥香:(気づけし……!)

〇〇:(なんか凄い怒ってるんですけど…)


遥香:帰る

〇〇:なんで??

遥香:自分でよく考えて!

〇〇:(わかんねぇよ…)


遥香:じゃあね💢
また明日💢

〇〇:お、おう…(明日来るんだ……)


バタン🚪


〇〇:俺が決めれるもんじゃねぇだろ……
どうしろってんだよ……



ベッドの上にぽつんと取り残されて、遥香の怒った顔が頭から離れない。

「明日も来る」って言ってたけど、もし本当に遥香に彼氏ができたら?

あいつはもう、俺のベッドの横で漫画を読まなくなる。今までの関係が全て終わる。

祝福するなんて、嘘だ。そんなの耐えられるわけがない――。


〇〇:…あいつ、本当に彼氏できそうなのか…!?
嫌だ。そんなの絶対に嫌だ。


俺は漫画を放り投げ、合鍵をポケットに突っ込んで部屋を飛び出した。



遥香:アァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!!

もうッ!!💢


遥香は自分のベッドの掛け布団を包まって悶えていた。

遥香:私、言え!
言わないと何も変わらないのに……


好きなのに…大好きなのにぃ〜〜


〇〇がどう思ってようが気持ちを伝えないと何も始まらない。

逃げるな。自分の気持ちに…


4文字を言え!


大好き!だ!い!す!き!


よしっ!言える!


ガチャッ

遥香は勢いよく寝室の扉を開けた


〇〇:……!

遥香:うわぁ!!!!

ドテン

〇〇が扉の前に立っていた

遥香はびっくりし過ぎて尻もちをついた


遥香:痛い…。

〇〇:大丈夫?🫴

遥香:大丈夫じゃない…🫳


遥香:いつから居たの

〇〇:え〜っと……『大好きなのにぃ〜〜!』って叫んでるところから。

遥香:…….ッ///

〇〇:誰に言ってるのかはわからなかったけどハッキリと聞こえた。

4文字が。


遥香:誰だと思う?

〇〇:……好きな人、だと思う。

遥香:ほんとはわかってるくせに……最低。

〇〇:最低か…。


遥香:この気持ち、どうしてくれるの…?

〇〇:……ぶつけてみたら?
遥香の、目の前の奴に。

遥香:!?

〇〇:受け止めてやれるかもしれない、から…///


〇〇は恥ずかしさから頭をかく

遥香:生意気な…。



私の16年分の愛受け止めれんの?


〇〇:そ、そんなに!?


遥香:受け止めれんの!?

〇〇:が、がんばるよ……


遥香:ふっ……覚悟しろ………。



大好き!!!!


ギュッ

〇〇:うおっ


遥香:ずっと〇〇のことが好きで好きで…

たまらなく大好きだったの!

〇〇:……///


遥香:やっと言えた…
この温もりをずっと…感じたかった…

〇〇:……遥香、ありがとう…。


遥香:返えさないの?

〇〇:えっ……

遥香:当たり前じゃん。どっちなの?

〇〇:そ、そうだよな……ふぅ…。


〇〇は深く息を吸い込み、はるかの肩を掴んで真っ直ぐ目を見た。


〇〇:じゃあ、俺の17年分の愛を受け止めれんの?

遥香:えっ……。

〇〇:受け止めれんの?


遥香:うん!!!💕ドンと来い!


〇〇:いくぞ!

遥香:来い!😊

〇〇:

遥香!好きだぁああぁああ!!!


ギュッ!!!

遥香:……///💕


〇〇:俺も遥香のことがとてつもなく大好きだ。

世界で一番好きだ。

離したくない…誰にも渡したくない…!


遥香:嬉しい…///


ギュッ


遥香も〇〇の背中に手を回す

〇〇:俺もやっと言えた…。

遥香:両想いだったのに、ここまで引っ張ったんだね、私たち。

〇〇:なんか馬鹿らしいな。

遥香:どちらかに少しの勇気があればこうはならなかったのにね?

〇〇:子供だったってことだよ


遥香:17年私のこと好きだったなんて…

〇〇:幼稚園の時、初めて会った瞬間の一目惚れだから…///

遥香:…///


遥香:私は違うけどね😊

〇〇:なんで偉そうなんだよ…

じゃあどこで好きになったんだよ

遥香:気づいたら、好きになってたの。

〇〇:!?
なんかそっちの方が嬉しいかも…///



遥香:ねぇ?

〇〇:ん?

遥香:今から同棲しよ?

〇〇:!?

遥香:部屋行き来するの面倒くさい

これから〇〇とずっと一緒いたいもん……。


〇〇:可愛いな…おい…

遥香:可愛いでしょ?
これから全部〇〇のモノだよ?💕

〇〇:!?

ギュッ

遥香:!?

〇〇:ホントに俺のモノにするぞ?

遥香:うん💕して?💕


それから〇〇と遥香は一つの部屋で同棲を始めた。

生活は今までと変わらず漫画を読んで、アニメや映画を観て、ゲームをして遊んでいる。

一つ変わったことがあるとするなら

それは…


遥香:今日も大好き💕

〇〇:俺も大好き


毎日、お互いの「4文字」を真っ直ぐ伝え合うようになったこと。


「好きなのに…大好きなのにぃ〜〜」
おしまい

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