物静かな双子のお兄ちゃんっ子は、世の理を乱してまで結婚したいらしい……
ガチャッ
お兄ちゃん……
〇〇:ん?どうした?さくら
こんな時間に
さくら:お兄ちゃんはさくのこと好き?
〇〇:急にどうしたんだ?
さくら:夢でお兄ちゃんがさくのこと嫌いって言ったの。
それで目が覚めて…寝れなくなっちゃった。
〇〇:そっか。それは嫌な夢見たね。
安心して。お兄ちゃんはさくらの事嫌いにならないよ
さくら:うん。そうだよね。
お兄ちゃんはさくの事大好きだもんね
〇〇:あっ、うん。そうだね…
〇〇:安心して寝て大丈夫だから
さくら:わかった。
お兄ちゃんは何してるの?
〇〇:ん?明日の仕事で使う資料作り
さくら:こんな時間まで?
もう3時だよ
〇〇:仮眠してさっき起きたばかりだから大丈夫だよ
さくら:まだ眠れそうにないからお兄ちゃんが資料作ってるところ見てていい?
〇〇:だめ。
眠たくなくても寝なさい。
明日も仕事だろ?
さくら:むぅ
〇〇:明日仕事中眠くなったらどうするの?
さくら:いつも眠たい
〇〇:それはそれでおかしいだろ…
さくら:見てて眠たくなったら寝るから、ダメ?
〇〇:……わかったよ。
ぼふっ
すぅ~~
さくら:お兄ちゃんの匂い
〇〇:臭くないか?
さくら:んん。落ち着く大好きな匂い…
〇〇:(それはそれで危なくないか?)
〇〇:というか、最初から見る気ないだろ……
…まぁ見ても面白くないし、そのまま寝ていいよ
さくら:ん。

2分後
💤💤💤
〇〇:ふふっ
ほんとに24歳なのか疑わしいな
カタカタカタカタ💻
1時間後
お兄ちゃん
〇〇:ん?どうした?史緒里
史緒里:ん~目が覚めちゃった……
〇〇:そっか。
史緒里:お兄ちゃんはなにしてるの?
〇〇:明日の仕事の資料を作ってるよ
史緒里:こんな時間まで?
〇〇:始めて、まだ2時間くらいしか経ってないよ
それまで寝てたから
史緒里:びっくりした…
寝ずにやってるんだと思った。
〇〇:流石にね?
史緒里:あと起きたらさくがいなかったんだけどお兄ちゃん知ってる?
〇〇:さくらならそこ(ベッド)にいるよ?
さくら:💤💤💤
史緒里:ズルい…お兄ちゃんのベッド使って寝てる…
〇〇:ズルいって……
さくらは怖い夢見たらしくて、1時間前くらいに俺のところに来たね
史緒里:私も見たし……。
〇〇:全然そんな風には見えないけど
史緒里:私も怖い夢見たから、お兄ちゃんのベッドで寝る!
ぼふっ
さくら:ん~
すぅ~~
史緒里:お兄ちゃんの匂い
〇〇:(2人とも凄い吸うけど、その匂いは果たして本当に大丈夫なんだろうか…)
それにしても狭いベッドでよく2人で寝れるよな

2分後
史緒里:💤💤💤
〇〇:2人とも寝るの早いな。双子だな。
カタカタカタカタ💻
〇〇:よしっ、終わったから1時間くらい仮眠するか
さてと…あっ。そっか、さくらと史緒里にベッドとられてるんだった……
リビングのソファーで寝るとするか…
5時45分
さくら:ん~~お兄ちゃんおはよう…ゴシゴシ
・
・
・
さくら:あれ…?お兄ちゃん??
ん?しーちゃん、いつのまにかいる
史緒里:ん~さくどうしたの?ふぁぁぁあ
さくら:お兄ちゃんがいない…
史緒里:えっ……
今何時?
さくら:ん~~とね、5時46分
史緒里:いつも6時に起きるからまだ寝てると思ったけど…
さくらも史緒里も自分たちが兄のベッドを占領していることを忘れているようだ。
ガチャッ
〇母:あら、おはよう
今日は早いわね
さくら・史緒里:うん…おはよう~
さくら:お兄ちゃんは?
〇母:お兄ちゃんはソファーで寝てるわよ。
誰かさんたちに寝床を奪われたって言ってね
史緒里:そうだった。
さくら:お兄ちゃんのベッドで寝てたんだった。
〇〇:💤💤
史緒里:可愛い顔して寝てるね
さくら:うん。大好きないつもの顔してる
さくらと史緒里は〇〇とソファーの間に入り込もうとする
〇母:あんたたち……
ゴソゴソ
さくら:挟まれたい
史緒里:私も
ぐーぅっ
ズリッ
〇〇はゆっくりとソファーから押し出され…
さくら・史緒里:あっ。
どてん!!
床に落ちた。
〇〇:いったっ!
〇〇:ウゲぇ…痛ってぇ…なんだ……?
〇〇は目をこすりながら机に手を付きながら起き上がろうとする。
〇〇:ん?なんでさくらと史緒里がソファーにいんだ?
〇母:おはよう。
〇〇:おはよう…。
〇母:2人がバカな事して〇〇を落としたのよ
〇〇:そういうことか…
さくら・史緒里:お兄ちゃん、ごめんなさい。
〇〇:別にいいよ。どうせ起きる時間だったし。
それより寝れた?
さくら・史緒里:うん!!
さくら:気持ちよく目が覚めたよ
史緒里:幸せいっぱいだった。
〇〇:ならよかった。
〇母:〇〇は聖人ね
でも偶には2人に怒りなさいよ?
〇〇:まぁ怒らなさすぎるのも良くないかもしれないけど、朝から怒ったらその日最悪のスタートになるしさ、それにこういうの昔からだからもう慣れたよね
〇母:なんであなたに彼女ができないのかしらね?
〇〇:それは…
ギュッ
ギュッ

〇〇:この2人がいるからかもしれないね?はははh…
その夜
〇〇:えっと……
どういう状況かな?
ソファーの真ん中に〇〇が座り、右にさくら、左に史緒里が〇〇と腕を組んで寄り添って座っていた。
〇〇:2人とも近いし、全然テレビに集中できないんだけど…
ふにふに
さくら:お兄ちゃんの手、ゴツゴツしてるね
ぷにぷに
史緒里:腕の筋肉も凄いあるね
〇母:そういう場所(キャバクラ的なところ)なのかしら
〇〇:テレビ観たいんだけど…
さくら:見てていいよ
史緒里:うん。気にしないで
〇〇:(気にしないでは流石に無理があるだろ…)
さくら:お兄ちゃん?
〇〇:ん??
さくら:お兄ちゃんは、さくとしーちゃんどっちが好きなの?
史緒里:それ聞くぅ⤴?
さくら:そろそろ決めてもらわないとお母さんも心配するかなって。
史緒里:そうだね
〇〇:(なにが!?)
史緒里:さくと私、どっちと結婚するの?
さくら:お兄ちゃん、決めて
〇〇:いやいやいや、俺たち兄妹ですけど……
史緒里:関係ないよ?
さくら:さくたち家族には関係ないの。
〇〇:そんな真顔でぐっと寄って来られても兄妹同士では結婚できない決まりでしょ?
史緒里:大丈夫。
〇〇:なにが大丈夫なの?
さくら:さくとしーちゃんにはそんな決まり通用しないから
〇〇:いや、だから、通用する、しないに関わらずダメでしょ?
兄妹は結婚できません。
さくら:じゃあどうするの?
史緒里:うんうん。
さくら:お兄ちゃんはさくたちがお嫁さんにならない限り一生独身だよ?
史緒里:そうだよ。もう私たちしか選択肢ないんだから
〇〇:何故そう決めつける…
さくら:それに私たちもお兄ちゃんとしか結婚しないし…
史緒里:これは生まれた時から決まってたことだから
〇〇:なに?その決まり事
さくら:だから、もう決まったも同然だから
さくとしーちゃん、どっちと結婚するの?
〇〇:じゃあ独身を選びます。
史緒里:やだぁぁ。
どっちかにして!独身はなし。
〇〇:いやあるだろ。
さくら:私たちもう24歳だよ?
史緒里:そろそろ恋愛しないと遅れちゃう。
〇〇:だから恋愛したらいいよ
お兄ちゃんから離れて彼氏見つけな?
お兄ちゃんも27歳だし、そろそろ相手見つけないといけないから。
さくら:お兄ちゃんは見つけなくていいの
さくかしーちゃんのどっちかだから
〇〇:なぜ俺の自由がない?
それにさっきから何も話が進んでない。
史緒里:お母さんはどう思う?
〇母:3人にはそれぞれの相手を見つけて結婚して欲しいわ
〇〇:まともな人がいた…
〇母:でも
〇〇:えっ。
〇母:2人がどうしても〇〇と結婚したいなら、他の相手が見つかるまで〇〇と結婚生活の練習でもしたらいいわ
〇〇:全然まともじゃなかった……
さくら・史緒里:じゃあ相手見つかるまでお兄ちゃんと
結婚する!!!
〇〇:やめてくれ~~
さくら:お兄ちゃん💕
誓いのキスしよ?

〇〇:は?
史緒里:私もしたい
さくら:結婚するってことはそういう事もしないと
〇〇:いや、別にそんなことしなくても結婚生活は…
って、しないわ!!!
危なっ。騙されるところだったわ。
史緒里:お兄ちゃんもキスしたいんじゃん。
〇〇:し、したくないわ!
さくら:しよ?
史緒里:しよ?

〇〇:そんな誘い顔するんじゃない。
そんな顔してもキスしません。
史緒里:お兄ちゃんの意気地なし!
さくら:キスくらいしろ!
〇〇:おかしいだろ…
〇母:仲良くて安心。安心。
結婚24年目くらいにみえるわ
さくら:明日、指輪買いに行こうね?
史緒里:3人お揃いのにしよ
〇〇:(お揃いの)買わない。
(指輪買いに)行かない。
(誓いのキス)しない。

「物静かな双子のお兄ちゃんっ子は、世の理を乱してまで結婚したらしい……」
おしまい
