タイトル泥棒|ママ友の脱毛サロンでVIO脱毛 #6
彼は「そんなわけないだろ」と思いながら、
タバコをふかした。 それで終わりの話でした。
でも、もしその妄想の中に、もう一つ扉があったとしたら。
そっちが読みたい人のための話です。
妄想の中の、さらに妄想。
現実ではないし、#5の彼の頭の中でもない。
ただの、IF。
また来た、と思った。 あの人だ。

今日は、どうなんだろう。
そんなことを考えている自分に気づいて、少しだけ間を置く。
「今日はこのままで受けることにしました。諦めました」
その一言に、思ったより感情が動いた。
諦めないでほしかった、と思ってしまった。
あの、どうしようもない感じ。
戸惑っているのか、わざとなのか分からない、あの状態。
もしかしたら今日は、最初からそうして来るかもしれないと、
どこかで思っていた。
少しだけ残念に思いながら、照射を進める。
形が、少しずつ変わっていく。
珍しいことではない。
こういうのは、よくある。
男性にとっては恥ずかしいことらしいけど、
こちらとしては、ただの反応の一つだ。
だから、手は止めない。いつも通りに進める。
でも、
(どう思ってるんだろう)
と、少しだけ考える。

この人は、まだ分類できていない。
完全に変な人とも言い切れないし、
かといって、普通の枠にも収まらない。
"わざわざ"が残っている。
気がつけば、状態ははっきり変わっていた。
分かっている。 よくあること。
ただ、それだけのはずなのに——
機械の先は、もともと触れるものなだけど、
いつもより触れている気がした。
……気のせいかもしれない。
そのまま、何もなかったように手を動かす。

施術を終えて、見送る。
一人になってから、少しだけ息を吐いた。
今のは、何だったんだろうと思う。
でも、
私は何もしていない。 たぶん。
少なくとも、仕事としては。
そういうことにしておきたかった。

