『学歴狂の詩』だから変なのか!日本のエリートの闇がポップに描かれた本
いけ好かないエリートに覚えがある人は一読の価値ありな本がこちら!!
学歴狂の詩 佐川恭一 (著)
著者は京大卒。紛うことなき学歴エリート。
そんな著者が学歴に狂った自らの受験生活と、その時出会ったよりすぐりの学歴エリートたちの話がユーモアたっぷりに書かれている。
この狂気、キモさ、異常さには身に覚えがある。
「あの時のあれを煮詰めたらこうなるのかぁ〜。」
元受験生の端くれとして、こう唸らずにはいられなかった。
かつて受験を味わった人であれば、なつかしさとともにおもしろおかしく、ときにズキリと読めること間違いない!!
だが、すごいのはここから。
この本はただ当時の優等生たちがあの日を懐かしみながら、「こんなことあったよな〜笑」ってナチュラルなマウントをかます本ではない。
リアルな学歴エリートの生態を記した本なんよ。
いけ好かないエリートが身近にいる人はもちろん、身近にいない人にだってぜひ読んでほしい。
なぜなら…
日本において、学歴エリートと関わらずに生きている人は一人たりともいないから。
総理大臣も、官僚も、大企業で働く人たちも。世の「エリート」とは、つまるところかつての「学歴エリート」!!
つまりこの本は、この日本という国で重要な意思決定をするエリートが、その多感な10代という時期をどんなふうに過ごし、どんな価値観がインストールされたかをまざまざと知ることができる本なんよ。
エリートの闇ってやつがほんのりかおってくる。
「こいつらなんかおかしいと思ったら、そーゆーことか!」
ってなること間違いない。
以下引用を。(※著者はラ・サール高校出身です。)
彼は毎回自作の英作文のプリントを用意し、生徒を指名して黒板に答えを書かせた。 (中略)書かれた英文に鼻を近づけてクンクンと臭いを嗅いで、「神戸大学の臭いがする!」「というか教室全体が神戸大学臭い!!」と叫んで東大・京大・国公立医学部志望の私たちを辱めたり、英文を見た瞬間に「蛍の光」を歌い出して「駿台入学おめでとう!」とものすごい鬼畜スマイルを見せたり、…
なぜ東大京大でなければならないのか? それは一言で言えば見栄のためである。あまりそう考えたくはないのだが、この国が東大京大に高い価値を認めないような社会だったならば、私が京大を目指すことはなかっただろう。
あの空間において神戸大学を大学と考えることは猛烈に難しいことだった。我々の内部では、神戸大卒は高卒だった。裏を返せば、人間を洗脳することがいかに簡単なことか私は身をもって知っており、おそらく今もってあの時代の洗脳は解き切れていない。
神戸大学が高卒…??そんなばかな…!!
あそこが高卒だとしたらおれは何卒になるんだ…??
一部の頭のおかしいやつらの話じゃない。何を隠そうあの岸田文雄前総理大臣も、2浪の末早稲田大学に入った時父から言われた言葉は、
「うちで大学は東大法学部だけだ。お前はウチでは初の高卒だ。」
である。えぐすぎる。
ぼくが思うに、世のエリートの中のさらにエリートってのは、こういっちゃなんだが…幸せになりたいとかって道じゃなくて…
受験戦争の延長なんじゃないかな。
エリートの中にも落ちこぼれがあり、その落ちこぼれに自分がなるのが耐えられない。
誰から見ても立派に見える看板が欲しい。
出世のコースから外れたら死ぬ。
などなど…。
もしこれが正しいとして、日本のエリート層がこんな具合だとするのなら、この日本社会とか政治家さんの発言とかをみて、
「なんかこの人たちおかしいんじゃないかなぁ。」
って感じるのも、腹落ちする気がすんよ。
【学歴狂の詩】
おもしろさ★★★★★
狂気★★★★★
いまだから笑える★★★★★
日本社会の深淵★★★★★
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真面目なものを引用したけれど、正直一番おもしろかったのは、「ノートにappleと延々書き続ける〈大物受験生〉永森」の話。
最後にこれだけ引用したい…!
ある時、私は休み時間に必死でノートに何かを書きまくっている永森を見た。こいつ、何か東大文一を攻略する秘策でも持っているのか? そう思ってノートを覗き見た私は驚愕した。もう驚愕しすぎて、その時は本気で震えてしまった。なんと永森は、ノートに延々と「apple apple apple apple・・・・・・」と書き続けていたのである。こいつはやっぱり本物のアホだ、と私はいったん思ったが、こんな東大京大狙いの猛者が揃った教室の中で、誰からも見える場所で堂々と「apple」の練習をすることは実は相当難しいということにすぐ気づいた。普通、恥ずかしくてそんなことはできない。だが、こいつにはそれができる....…?
まじでおもしろかった。ぜひ読んでみてほしい!
あ…あと本で紹介されてる狂気の代ゼミCM!!これもリンクに貼っとくね!
受験生の狂気が垣間見れる、いいCMだ。味わい深い…。
下記のマガジンに、わが家(農家民宿開業に向けてDIY中!!)の本棚の本を紹介しています。
ぜひご覧下さい。
