十三分間死んで、蠅の飛び回る娑婆に戻ってきました
吉村萬壱×長澤靖浩 対談youtubeライブのお知らせ(要 申し込み)
突然の心臓発作による十三分間の心肺停止。その際の「臨死体験」で私は究極の安らぎの世界を知った。
旧友吉村萬壱くんはエッセイ『哲学の蠅』(創元社)で、高校時代の私について共感と反発を交えて「彼はその後、自分の魂に印された『究極のもの』を求めて、長い魂の旅へと向かうことになる」と書き留めている。が、今回の私のエッセイ『十三分間、死んで戻ってきました』(地湧社)を読んだ彼は、「僕はずっと彼方へ向かう君の背中を見ていた気がするが、今回はふと気づくと君がこっちを向いて立っていた」と私信をくれた。「生死の彼方」を追い求めて、仏教学を修めたり、インドのグルのもとで瞑想してきた私の旅は「臨死体験」によってついに折り返し点に来たのかもしれない。その間、吉村くんは小説家としてこの世界の闇を執拗に描き続けた。
私たちは五十年近い歳月を経て、互いに死からそう遠くない年齢になり、もう一度懇ろに語り合う時機を迎えた。今回の対談ライブでは、『哲学の蠅』に描かれているような私たちの高校時代の出会いの後、互いの歩んできた道の違いを振り返り、さらにその背景にある幼児体験などにも想いを馳せながら、死という視点を織り交ぜつつ、文学・哲学・宗教的なテーマについてありったけを語り合いたい。私たちは今、久々に交叉の時を迎えた。しかし、また「じゃあな」と手を振って余生を歩んでいくのかもしれない。(長澤靖浩)
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