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他社が青く見える?離職を防ぐ「異業種交流会」3つの仕掛け


貴社の女性活躍推進、順調ですか?

日本の「女性管理職比率」の目標値は30%。

まだまだその数値には届かなくても、本気で年単位の実績を積み上げている中小企業は確実に存在します。

本気で組織を変えようとしている企業は、お金と時間を投資して、さまざまな施策を打っています。

  • 階層別の研修やワークショップ

  • 社内外のプロによる個別面談・メンタリング

    そして…

  • 「異業種交流会」への参加・企画

しかし……ここに、よかれと思ってやってしまう「最大の落とし穴」があることをご存知でしょうか。




📝善意の企画が「離職のトリガー」に変わる瞬間

「社内にロールモデルがいないから、社外の輝く女性たちから刺激を受けてきてほしい」

人事や経営者が温かいエールを送るつもりで、綿密な設計なしに

「とりあえず行って、名刺交換して、良い話を聞いておいで」と女性社員を送り出す。

すると、高確率でこうなります。

「……隣の芝生が、青く見えて仕方がなかった」

社外のキラキラした成功事例や、大企業の充実した福利厚生に触れた結果、「それに比べて、うちの会社は……」と現状への不満が一気に噴出。

モチベーションを上げるために投資したはずが、皮肉にも「優秀な人材の転職活動の引き金」を引いてしまうケースが後を絶たないのです。


📝なぜ「ただの交流」は離職を招くのか?


理由は極めてシンプルです。

参加者が「他社のメリット(良い部分)」と「自社のデメリット(悪い部分)」を、無意識に比較してしまうからです。

他社の登壇者が語る華やかな実績の裏には、泥臭い努力や、その会社ならではの泥ドロした課題が必ず隠されています。

しかし、表面的な名刺交換会や一方的なセミナーでは、その「裏側」は見えてきません。

この罠を防ぎ、社外の刺激を「自社を良くするためのエネルギー」へと180度変換させるには、プログラムに「3つの仕掛け」を仕込む必要があります。


📝自走型リーダーを育てる「3つの仕掛け」


🔓仕掛け① 【開催前・冒頭】
「ないものねだり」を防ぐマインドセット


他社の芝生を見る前に、まずは自分の足元を固めます。

  • 【開催1週間前】自社リソースの棚卸し

    参加者に「いま自分が自社で恵まれている点(人間関係、これまでの実績、自社だから動かしやすい環境)」をあらかじめ書き出してもらう

    💡狙い: 自分が持っている武器(自社の良さ)を再認識させ、他社の情報に盲目的に飛びつくのを防ぎます。

  • 【当日冒頭】「正解」を探しにいかない宣言

    主催者から、参加のスタンスを明確に伝えてください。

    📢「今日は『完璧なロールモデル(正解)』を探す場ではありません。他社の事例をヒントに、『自社というフィールドを使って、自分らしいキャリアをどう切り開くか』の知恵を盗む時間です」


🔓仕掛け② 【ゲスト選定】
「最初から完璧だった人」は呼ばない


登壇してもらうロールモデルの選定が、交流会の質を左右します。

  • NGな人: 恵まれた環境で順風満帆に育ったエリート

  • 呼びたい人: 「育児との両立に死ぬほど葛藤した」「制度が整っていない中で上司を説得した」「男性優位の古い組織で提案を実現してきた」というリアルな試行錯誤(プロセス)を語れる人

    💡狙い:
    「あの会社だからできた」という言い訳を封じ、「今の環境でどう周囲を巻き込んだか」という当事者意識(行動特性)に焦点を当てます。


🔓仕掛け③ 【終了後】
「明日からの行動」の言語化と上司の巻き込み


エネルギーを熱いうちに形にします。

  • 「楽しかった」で終わらせないアウトプット

    交流直後に、「他社のロールモデルの『行動特性』で、今の自分の仕事に活かせるものは何か?」「明日から自社でできる、自分発信の小さな一歩は何か?」をワークシートで言語化する。

  • 【最重要】上司への事前「根回し」

    1. 交流会から戻った参加者は、「現状を変えたい!」という前向きなエネルギーで満ち溢れています。

      ここで上司が「うちの会社じゃ無理だよ」と突っぱねたら、そのエネルギーは一瞬で「転職」へ向かいます。

    2. 人事はあらかじめ、参加者の上司にこう釘を刺しておきましょう。

      📢「研修後、本人から『こういう挑戦がしたい』と前向きな提案があるはずです。ぜひ、彼女たちの『成長を支援するスポンサー』として耳を傾けてあげてください」


📝離職を防ぎ、自走を促す「120分構成案」


ただ集まるだけではない、参加者が「明日から自社でどう動くか」にコミットする交流会設計図例です。

📍120分 交流会のアジェンダと主催者の仕掛け

📝おわりに:ないなら「自分が最初のモデル」になればいい


「社内にロールモデルがいない」

それは一見デメリットに見えますが、裏を返せば「自分がこの会社で最初のロールモデル(パイオニア)になれるチャンス」でもあります。

もちろん、「パイオニアなんて、私にはとてもとても…無理です」という声もあがるかもしれませんね。

「無理」「大変そう」と思う裏には
失敗への恐れや、孤独感があります。

失敗したら、「やっぱりね」と思われるのでは💦
私一人の責任が重くなるだけでしょ…?!💦

そんな不安にあなたならどう応えますか?

もちろん、パイオニアになってもいいと思えるプラス面を知ってもらう
・視野や人脈、仕事の幅が広がる
・仕事がやりやすくなる(決定権が上がる)
・チャレンジのチャンスが増え、自己成長につながる…などなど

でも一番伝えてほしいのは、
女性が管理職になることは、「一人で諸々背負い込め」ということではないということ。

「会社全体で応援し、チームで協力して取り組むことをサポートするよ」というスタンスを示すことです。

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隣の芝生を青く見せて社員を失うか、自社の芝生を青く育てるリーダーを社内に生み出すか。

それは、私たち仕掛け側の「設計」にかかっています。

中小企業のポテンシャルを最大限に活かす、地に足のついた女性活躍推進をここから始めていきましょう。


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津村治美(つむらはるみ)

「アクティブ人財育成法」開発者

20年で600社、3,000人以上の育成に携わる「伴走型組織変革パートナー」。

「人が辞めない、組織が変わる」現場主義のメソッドをnoteで発信中。

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