熱心な先生ほど知っている。「目の前の子ども」に向き合う授業が、決して偏らない仕組み
普通に教育している学校、先生は萎縮しません
「今の自分だからこそ、伝えられることがある」
「今の自分だからこそ、伝えられることがある」
これが、私が発信を続ける一つの
大きなテーマなのかもしれません。

前回に引き続き、
『辺野古での修学旅行ボート事故』
について、元教員である私が
今、思っていることをお伝えします。
まず、今回の記事を書く前に、
この事故でお亡くなりになった方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

あらためて、私がニュースに触れる中で、
みなさんにお伝えしたいと感じたポイントは
こちらの4点です。
①修学旅行は安全に設計しています。
https://note.com/akkun_edu/n/n46beda7fb31d
②教育に関する法律に従って学校は成り立っています。
https://note.com/akkun_edu/n/ndfd80053b5cc
③普通に教育している学校、先生は萎縮しません。
(今回はこちら)
④沖縄の修学旅行は、平和学習が一般的です。
様々な報道がなされていますが、
17年間公立学校に勤務していた元教師として、
この4点が気になるポイントです。
今回の事故が起きた同志社国際高校は
私立学校のため、私がいた公立学校とは
仕組みに多少の違いはあるかと思います。
ですから、あくまで一人の
「公立学校の元教師の視点」として、
この記事を読み進めていただければ幸いです。
「現場は萎縮している」という報道への違和感
報道を見ているとこのような言葉が目に入ります。
文科省の教育基本法違反認定問題 「問題はこういうことがあっても教育現場で萎縮しないこと」
政治的中立性は難しく教育現場はすでに萎縮している。今回のことがさらに萎縮を助長するのでは
このような発言や報道は、
萎縮を促すものなので、
私は適切ではないと感じています。
私は、
修学旅行に関する授業を何度も行ってきました。
沖縄での修学旅行では、『平和学習』
兵庫県の修学旅行では、『防災学習』
阿蘇地方では、『火山について』
など、修学旅行ならではの授業を行ってきました。
そして、修学旅行でよく行われいる学習が、
『平和学習』です。
広島、長崎、沖縄
みなさんが行った修学旅行先(特に高校生年代)は
これらが、多いのではないでしょうか?
私も
【沖縄】
平和祈念公園、ひめりゆりの塔、がま
【長崎】
長崎原爆資料館、平和公園
【福岡】
筑前町立大刀洗平和記念館
これらの、修学旅行の事前学習を行いました。
それらの授業、ひいては修学旅行そのものは、
すべて『学習指導要領』に則って行われています。
ここでは、学習指導要領については、
かなりのボリュームになってしまうため
学習指導要領の根拠を示したりできませんが、学校、先生は、学習指導要領のことを常に関連させています。
そして、今回の報道にもある
「政治的な中立」をしっかりと保ったまま、
授業や事前学習は行われるのです。
先生一人ひとり、
大学での専門領域や得意教科は異なります。
そのため、どこをポイントに
授業を進めるかという部分で、
多少の「先生の特色」が出ることはあります。
しかし、修学旅行の事前学習は
学年全体で一斉に行うことが多く、
もし内容が偏っている場合は、
授業計画(指導案)の段階で
必ず同僚や組織のチェック・修正が入ります。
そのため、
あえて「普通に」と言わせていただきますが、
ほとんどの先生は、
教育基本法や学校教育法などの法律から、
学習指導要領にいたるまでを
しっかりと遵守して日々の教育を行っています。
「法令遵守」は、自分を守るための最強のバウンダリー
普通に誠実に全力を尽くしている先生ほど、
「これも教育基本法違反になるのかな……」
と過度に萎縮することは少ないのです。
授業において、
特にセンシティブな内容は
一人で抱え込んで考えるのではなく、
多くの仲間の意見を聞きながら進めていきます。
政治的中立とは少し離れますが、
私は保健体育の教師であったため、
『性に関する授業』も多く行ってきました。
性教育はジェンダーやそれぞれの生育環境なども
大きく影響する非常にデリケートな分野ですから、
同僚の先生方の意見を広く聞き、
知恵を借りながら、慎重に進めてきました。
それでも、どれだけ授業や子どもたちに
真摯に向き合っていても、
言葉の解釈の違いや伝わり方のズレによって、
ときには問題や誤解に
発展してしまうこともあります。
そこで何より大事になってくるのが、
学校としての『説明責任』です。
いつ、どこで誤解や齟齬が
生まれるかは誰にも分かりません。
そんな万が一のときに、
「私たちはこういう意図と根拠を持って教育を行いました」と胸を張って説明でき、
自分の教育方法の後ろ盾になってくれるもの。
それこそが
法令や学習指導要領を遵守して教育を行うこと
なのです。
私の感覚では、この『法令遵守』というものは、
自分を制度という窮屈な枠に
収めるためのものではありません。
むしろ、自分の大切な教育活動と、
自分自身の身を守ってくれる「後ろ盾」なのです。
正直なところ、
学習指導要領を隅々まで読み込むことは、
とても大変な作業です。
でも、そこから逃げずにしっかり向き合うことで、
先生としてのレベルは確実に上がっていきます。
まとめ
目の前の子どもの成長を全力で願い、活動している先生。
「明日はどんな授業で子どもたちを驚かせようかな」と考えている先生。
「どうしたらもっといい教育ができるだろう」と真剣に悩んでいる先生。
そんな素敵な先生方には、
ニュースを見て萎縮している暇などないのです。
もし、最近のニュースの中で、
元教師の私がどうしても萎縮してしまうポイントを(ちょっとした笑い話として)挙げるとすれば、
「国旗を掲揚するときに、もしうっかり汚してしまったら、新しい法律で罰を受けちゃうのかな……」と、今まさに自民党で話し合われているような法律のニュースの方に、よっぽどドキドキしてしまいます(笑)。
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