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アウシュヴィッツ強制収容所に行ってきた|ジェノサイドを追う旅、ポーランドへ

なぜアウシュヴィッツに行こうと思ったか

旅のきっかけは、カンボジアのプノンペンにさかのぼる。

以前、クメール・ルージュによる虐殺の記録施設を訪れた。比較的最近の出来事であるため、写真や映像の記録が豊富に残っており、被害者の遺骨や衣服もそのまま展示されていた。虐殺の方法の残虐性も含め、強烈に印象に残った体験だった。

その経験からジェノサイドというテーマに興味を持ち、世界的に有名なものを調べてみた。すると、ナチスドイツによるユダヤ人虐殺の被害者数は、他に類を見ないほど飛び抜けていることがわかった。カンボジアでさえあれほど悲惨だと感じたのに、それをはるかに上回る規模の虐殺が、かつてヨーロッパで起きていた。ならば実際に自分の目で見てみたい——そう思ってアウシュヴィッツに行くことを決めた。


アクセスとチケット情報

アウシュヴィッツはポーランドのクラクフを拠点に日帰りで訪れることができる。クラクフからバスで約1時間半、料金は往復で数百円程度とかなり安い。

チケットについて注意が必要だ。

2025年から完全予約制が導入されており、当日の飛び込み入場は基本的にできない。特に6月などの観光シーズンは枠がすぐに埋まるため、旅行の計画が決まった時点でできるだけ早く公式サイト(auschwitz.org)から予約することを強くすすめる。

英語のガイドツアーは150PLN(約6,500円)。無料の自由見学チケットもあるが、時間帯が閉館前に限られており、第二収容所(ビルケナウ)が十分に見られないリスクがある。初めて訪れるならガイドツアーが無難だ。

現地に着いて最初に感じたこと

正直に言うと、アウシュヴィッツに着いて最初に感じたのは「でかい」という、ある意味拍子抜けするような感覚だった。


「働けば自由になる」と書かれた有名な収容所入り口


写真や映像で何度も見ていたはずなのに、実際に立ってみると規模がまるで違う。ただ広いというだけでなく、これほどの規模で、これほど組織的に、全体の方針として虐殺が行われていたという事実が、にわかには信じられなかった。


レンガ造の建物が整然と並ぶ国大な敷地


国家という巨大な機構が「殺すこと」を目的として動いたとき、これほどのことが起きる。頭ではわかっていたはずのことが、現地に立って初めてリアルな重みを持って迫ってきた。


印象に残った展示

アウシュヴィッツの展示で特に印象に残ったのは、被害者の遺品の展示だ。
大量の靴、カバン、そして髪の毛。これらがガラスケースの向こうにびっしりと並んでいる。数字で「数百万人が殺された」と聞いても実感が湧きにくいが、これだけの量の「物」を目の前にすると、それぞれに持ち主がいたという事実が突然リアルになる。生々しいという言葉しか出てこなかった。


大量のメガネ
おびただしい数の被害者の靴
明らかに女性物の靴や子供用の小さな靴もある

最も心に残った証言

展示の中に、生還者の証言があった。その言葉が今もずっと頭に残っている。

「2時間前に自分と話していた男が、死体として運ばれていくのを見た。私はそのままスープを食べ続けた」

これほどの規模で、これほど日常的に死が起きていれば、人間の感覚は麻痺していくのだろう。
自分たちが生きている世界との乖離を強く感じた。

実用情報まとめ
• 場所:ポーランド・オシフィエンチム(クラクフから約1.5時間)
• チケット:公式サイト(auschwitz.org)から要事前予約
• ガイドツアー:150PLN(約5,500円)
• 所要時間:ガイドツアー約3.5時間

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