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「優勝賞金1,000万ドル」アジア最高峰ACL Elite参戦 - 鹿島アントラーズが狙うアジア共創型パートナーシップ -

こんにちは、セールスディビジョン企画グループの武政です。

日頃より鹿島アントラーズを熱く応援いただき、また日々の私たちの取り組みに関心をお寄せいただきありがとうございます。

前回の記事『30年続く関係性を生む「勝利を願うコミュニティ」- 鈴木副社長に聞く鹿島アントラーズ流パートナーシップ論 -』では、鈴木秀樹副社長へのインタビューを通じ、アントラーズが30年以上の歴史の中で紡いできたパートナーシップの在り方についてご紹介しました。

大変ありがたいことに、多くの温かい反響をいただいております。記事を読んでくださった皆様、本当にありがとうございました!

さて、過去の投稿を通して、長年ともに歩んでくださるパートナー企業の皆様との関係性をご紹介してきましたが、シーズン移行がなされた2026/27シーズンのJリーグにおいて、我々鹿島アントラーズはこの強固な国内基盤をベースにしながら、次なる未来を見据えなければなりません。

それが「国内経済圏を超えたグローバル市場への進出」です。

日本の人口動態や成熟する国内市場を見据えたとき、プロスポーツクラブがさらにスケールし、世界と対等に戦い続ける存在であり続けるためには、パートナーシップの視野をアジア、そしてグローバルへと大きく広げていくことが重要となります。

今回のnote投稿のテーマは「AFCチャンピオンズリーグElite(ACL Elite)参戦とその影響」についてです。

日本の人口減少や国内市場の成熟など、激変するマクロ環境を見据えたとき必要になってくるものを、欧州サッカークラブとの比較など独自の集計から見えてきた定量分析データも織り交ぜながら、以下のような構成で紐解いていければと思います。


1. 欧州トップクラブのデータが示す「次なる成長」へのヒント

グローバル市場へのステップアップを考えるにあたり、一度日本国内から離れ、欧州サッカー界に目を向けてみようと思います。

UEFA(欧州サッカー連盟)が発行した最新の財務レポート*によると、欧州トップディビジョンの上位20リーグ全体におけるユニフォームのメインシャツスポンサーは、実に「69%」が同一国内の企業で占められています。

* source: The European Club Finance and Investment Landscape  P.26

この地元・自国の強固な産業基盤がクラブ経営を根底から支えているという構図は、日本国内からの収入を基盤としている鹿島アントラーズの現状と、本質的には変わらないと言えます。

しかし、ここからが「次なるステージ」へ向けたテーマ=課題です。

イングランドやスペインなどの「欧州5大リーグ」に属するトップクラブは、国内外での圧倒的な露出と認知度を活用し、より国際的な視認性を高めるため、世界中の多様なグローバル企業をパートナーとして惹きつける傾向が極めて顕著に現れています。

前述の数値、国内企業のスポンサード比率69%という事実は、逆に言うと「31%」は海外企業からの収入によって支えられているということです。

国内の安定したコミュニティを大切に育みながら、国際舞台を通じてグローバルな価値を共創していく。

鹿島アントラーズが、より一層飛躍していくためのアプローチは、まさにこの欧州トップクラブの構図に重なります。そして今、我々の前にはその扉を開くための最高峰の舞台が用意されています。

2. 巨大化するアジア最高峰の舞台「ACL Elite」

私たちが挑むグローバル規模の新たなステージ、それがアジア最高峰の戦い「AFCチャンピオンズリーグElite(ACL Elite)」です。

クラブとしては、2019年大会以来となるアジアの頂点への挑戦が、いよいよ本格的に始まります。

2018年 ACL優勝

今年、2025シーズンのJ1リーグチャンピオンクラブとして挑む「ACL Elite」について、以下に概要をまとめてみました。

■ AFCチャンピオンズリーグElite 2026/27 主要スケジュール
・組み合わせ抽選会:2026年8月18日
・リーグステージ(東地区):2026年9月15日~2027年2月16日
・ノックアウトステージ:2027年3月のラウンド16を経て、4月23日〜5月1日にサウジアラビアにて準々決勝から決勝までを一挙に開催。

■ 東西均等分割による「32チーム本戦リーグ」
・本戦出場枠は32チーム
・東地区16チーム・西地区16チームに分かれ、リーグステージでは同じ国のJクラブ同士の対戦を避けた、異なる8チーム(ホーム4・アウェイ4)との濃密な国際戦が繰り広げられます。

■ファイナルは「サウジアラビア」集中開催の一発勝負
・各地区を勝ち抜いた上位チームによる準々決勝から決勝にかけてのファイナルステージは、世界から巨大なマネーを呼び込むサウジアラビアで集中開催され、世界中から熱い視線が注がれます。

先日8月18日、マレーシアで組み合わせ抽選会が行われ、リーグステージの対戦相手が決定、鹿島アントラーズの対戦相手は以下のとおりとなりました。

▪️HOME
・全北現代モータース(韓国)
・ニューカッスル・ジェッツ(オーストラリア)
・浦項スティーラーズ(韓国)
・ラーチャブリーFC(タイ)

▪️AWAY
・ブリーラム・ユナイテッド(タイ)
・大田ハナシチズン(韓国)
・ポートFC(タイ)
・コンアン・ハノイFC(ベトナム)

いよいよ、来月からリーグステージ8試合を含む最大13試合のアジアでの戦いが始まります。

そしてACL Eliteは、アジアにおけるスポーツ大会としての規模だけでなく、ビジネス視点からも劇的な変化を遂げ、現在進行形でその規模を拡大し続けています。特筆すべきなのがその「賞金規模」です。

過去「ACL」から「ACL Elite」に刷新されたタイミングで、優勝賞金が400万ドル(約6億4000万円*)から一気に引き上げられており、現在におけるACL Eliteの優勝賞金は1,000万ドル(約16億円*)となっています。*1ドル160円換算

2026/27シーズンにおけるJ1リーグの優勝賞金が3億円と設定されている中、アジアを勝ち抜くタフさは極めて高いものですが、仮に全試合に勝利して優勝を飾った場合、賞金総額は20億円を超える規模の大会までACL Eliteは進化を遂げています。

3. 欧州クラブ基準「賞金売上比率25%」が意味すること

なぜ、私たちがアジアの、そしてグローバルな大会に本気で挑まなければならないのか。それは、単にピッチの上での結果(勝利)のためだけではありません。

ふたたびUEFAのレポートに目を移すと、欧州のトップクラブは平均して「クラブ総収入の25%」をグローバル大会(UEFAコンペティション)の賞金や分配金から獲得しています。

(下記UEFA発行レポートを参考に、筆者が独自に分析・集計)
* source: The European Club Finance and Investment Landscape(P.29)

ASモナコのように、売上全体の約半分を「国際大会で勝ち上がること」で賄っているクラブも存在します。

欧州の各クラブにとって、グローバルな大会で勝ち進むことはピッチの栄誉であると同時に、国内リーグを戦うことと同等、あるいはそれ以上に「クラブの財務基盤を支え、次なるチーム強化やスタジアム投資を行うための極めて実利的な主要エンジン」として、クラブの経営モデルに組み込まれているのです。

我々Jリーグのクラブにとっても、優勝賞金1,000万ドル(約16億円)の経済圏となったACL Eliteの存在は単なる「挑戦すべき大会」ではなく、「クラブの経営構造を世界基準へと変革させる重要なドライバー」になったことを意味しています。

4. まとめ

仮に昨年度のクラブ年間売上82億円をベースにした場合、この「ACL Elite」を勝ち抜いて賞金を獲得することができれば、私たちが中期目標として掲げる「年間売上100億円」の突破も、一気に現実的なロードマップとして見えてくることになります。

しかし、私たちはこう考えます。

 「莫大な大会賞金だけが、ACL Elite参戦のもたらす唯一のメリットなのだろうか?」

答えは「NO(ノー)」です。

パートナーシップというキーワードを前提に置くと、賞金とは異なる、大会を勝ち抜いた先にある「アジア全域でのファンベースや知名度の拡大」が目標となり、そのアジアでの露出と熱量をフック(武器)にして、「アジア進出を志す日本企業、あるいはグローバル企業を巻き込んだ、新しいパートナーシップの形を共創すること」が目的となります。

ACL Eliteで勝ち上がることは、アジアという巨大市場を舞台にパートナー企業の皆様とともにビジネスの新しいエコシステムを創り上げていく挑戦でもあるのです。

鹿島アントラーズはすでに、志を同じくするパートナー企業の皆様と、アジア市場を見据えた具体的な取り組みをスタートさせています。

次回の投稿では、そのアジアでの実践的なアクティベーションについて、具体的な取り組み事例を交えながらご紹介する予定です(時期は9月上旬を予定)。

鹿島アントラーズは、協業型のパートナーシップに基づいた権益提供・アクティベーションを通じて、ステークホルダーの皆様に対して価値を提供してまいります。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。