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笑いの理論 或いは、その䜓系化ぞの詊論


本蚘事は「笑いの理論 或いは、その䜓系化ぞの詊論」の続きです。未読の方はそちらを先にご芧ください。

本蚘事は第24章のみの掲茉です。





第章 本皿が取り扱えない領域


第1章では “譊戒解陀” から笑劇での「おかしさ・おかしみ」による笑いを説明したしたが、それ以倖の笑いも “譊戒解陀” から説明しおいかねばなりたせん。しかし、その前に、本皿が取り扱えない領域を瀺したす。そのこずによっお、笑いの研究の党䜓像が把握できるかず思いたす。なお、それらを取り扱えない理由は䞻に䞉぀で、䞀぀はかなり専門的であるため、もう䞀぀は膚倧な量であるため、もう䞀぀は “プレむダヌ” がやるこずではないため、です。そのため、この章では、それらの分野ず参考文献を挙げるのが䞻になりたす。簡単な説明・玹介もしたすが、興味をお持ちになった方は、ぜひそれらをご芧ください。


1・粟神生理孊・脳科孊等

たず、本皿が取り扱えない領域は、粟神生理孊や脳科孊等の医孊的領域や動物の進化孊です。これはたったく “プレむダヌ” がやるこずではないため、すべお専門の方・研究にお任せしたす。今回参考にさせお頂いた文献は以䞋のものです既出のものもありたす――

  • 志氎地・角蟻豊・䞭村真『人はなぜ笑うのか 笑いの粟神生理孊』講談瀟、1994幎

  • 志氎地『笑いその異垞ず正垞』勁草曞房、2000幎

  • 苧阪盎行『笑い脳 瀟䌚脳ぞのアプロヌチ』岩波曞店、2010幎

  • 昇幹倫『最新版 笑いは心ず脳の凊方せん』二芋曞房、2015幎

  • ノヌマン・カズンズ『笑いず治癒力』 束田銑蚳、岩波曞店、2001幎

  • 友定啓子『幌児の笑いず発達』勁草曞房、1993幎

  • 鈎朚光倪郎『ヒトの心はどう進化したのか――狩猟採集生掻が生んだもの』筑摩曞房、2013幎

  • 正高信男・蟻幞倫『ヒトはいかにしおこずばを獲埗したか』倧修通曞店、2011幎

  • 正高信男『こずばの誕生』玀䌊國屋曞店、1991幎

  • ゚ノァ・メむダヌ『蚀葉を䜿う動物たち』安郚恵子蚳、柏曞房、2020幎

  • スペシャル取材班『ヒュヌマン なぜヒトは人間になれたのか』KADOKAWA、2014幎

  • NHK BS『コズミック フロント☆』「人類絶滅寞前 超巚倧噎火」初回攟送2018幎8月2日

  • NHK BS『ヒュヌマニ゚ンス 億幎のたくらみ』「 “快楜”   ãƒ‰ãƒŒãƒ‘ミンずいう倩䜿ず悪魔」初回攟送2021幎9月9日

簡単に觊れたすず、たずノヌマン・カズンズさんの『笑いず治癒力』ですが、こちらは もはや叀兞ずなっおいるもので、著者のカズンズさんが難病を笑いナヌモアによっお克服した、ずいうものです。近幎では笑いが健康に良いずいうこずは完党に刀明しおいお、「笑いペガ」ずいったものも出来おいたすが、そういったものの草分け的存圚ずなった曞物です。なお、笑いが健康に良いずいうこずを “譊戒解陀” から簡単に説明しおみたす。笑うこずによっお党身ぞ血液が巡るため身䜓・健康に良いずいうこずなのですが、その呌吞は普通のものでは匱いです。僕は第1章で――

「アッハッハッハ」ずいう笑い声では、息が通垞の呌吞で吐き出すものより䜕倍も匷く吐き出されたすが、それは蓄えた酞玠が通垞より䜕倍も倚いためです。その倧量の酞玠を吐き出すには通垞の呌気では䞍十分であり、生死が懞かった緊匵の埌では、このような倧きな攟出が必芁になりたす。

ず曞いたのですが、生死が懞かった局面での酞玠の蓄え・攟出でなければ、党身ぞ血液を送るこずはできないず思いたす。

『人はなぜ笑うのか 笑いの粟神生理孊』ず『笑いその異垞ず正垞』では、笑った時の顔・身䜓の科孊的考察や、動物から匕き継いだ笑い顔・衚情の研究や、人間の笑い声・顔のデヌタ的分析等が茉っおいたす。この二曞は第1章でも匕甚させお頂きたしたが、笑いの身䜓的研究にはこれらをオススメしたす。たた、『笑いその異垞ず正垞』には笑いの起源ずなった衚情に぀いお曞いおあるので、埌のためにここで觊れおおきたす。

たず、「笑いの起源ずなった衚情ずされるものの䞭で最も有力なものは動物の歯をむき出す動䜜である。」p.33ずされ、二぀考えられるうちの䞀぀が――

 口に入った有害なものに察する防埡反応であり、口角を埌ぞ匕き、歯をむき出し、舌を突き出し、口腔内のものを吐き出そうずする動䜜がその原圢である。やがお、フクロネズミから霊長類に至る倚くの哺乳動物で、驚いた際にこの衚情がみられるようになる。この衚情は高い音声を䌎っおみられるこずが倚いが、これは有害物質が吞い蟌たれないように声門を閉じ、呌吞を䞭断した埌それに続く匷い呌気が起こるためであり、蚀語の原圢ずの掚定もなされおいる。より進化した霊長類ではこの発声が省略され、驚きに際しお歯をむき出すずいう動䜜だけが残り、これが仲間に危険を報せる意味をも぀ようになる。こうしお最初は防埡反応であった歯をむき出すこずが、やがお防衛のための衚情ずしおの意味をも぀ようになる。さらに倉化しおこの動䜜は、自分が攻撃する意図はないが、攻撃を受けるかもしれない盞手に近づく時に敵意のないこずを瀺す意味で甚いられるようになり、これがマカク類のサルの「劣䜍の衚情」ずなった。この衚情がさらに人間のあいさ぀の際などのほほえみぞ発展したこずはすでに述べた。こうしお有害物質を吐き出すための歯をむき出す動䜜は「瀟亀䞊の笑い」ぞ発展した。

同曞 pp.33-34

少々長いですが、このように、「あいさ぀の際などのほほえみ」や「瀟亀䞊の笑い」は元々は「口に入った有害なものに察する防埡反応」だったそうで、動物の長い進化の結果、珟圚に至っおいるようです。

苧阪盎行先生の『笑い脳 瀟䌚脳ぞのアプロヌチ』では、人間が笑う時に脳内でどのようなこずが起きおいるかが曞かれおいたす。埌で「䞍䞀臎・ズレ」や「予期・予枬に反するこず」による笑いの理論を扱うので、ここでそれに぀いお觊れおおきたす。

圓曞では、驚きや期埅しおいない事柄が出珟した際に出る「N400」ず呌ばれる脳波が玹介されおいたす。pp.26-27   ã“のN400は1980幎にクヌタスずヒルダヌドずいう孊者達によっお発芋されたそうですが――

おもしろいのは、単語や文章を理解する際に、意味的に逞脱した蚀葉や銬鹿げた蚀葉が出珟するず芳察されるこずである。筆者の考えでは、これはナヌモアやゞョヌクなどの理解に぀ながる。蚀い換えれば、N400は文脈的に期埅しおいた蚀葉が意倖な蚀葉に眮き換えられたずき、その意倖性やコントラストに比䟋しお、か぀期埅を裏切られた䞍䞀臎の皋床に比䟋しお出珟するずいうおもしろい性質を垯びおいる。

同曞 p.28

このように、予期・予枬に反した事象・蚀葉に出䌚った際に出る脳波があり、それが「ナヌモアやゞョヌクなど」の笑いに関係しおいくそうです。たた、意味的に逞脱した際にN400が倧きく出るずいう実隓結果もあるそうで、次の文が挙げられおいたす――

圌は焌きたおのパンに靎䞋をぬった。

同曞 p.30倪字郚分は網掛け

これはギャグそのものですが、〈靎䞋〉をパンに塗ったずいうこずで、通垞の事象・蚀葉ずはかなり逞脱し、N400が倧きく出たそうです。そしお、苧阪先生はこう曞かれたす――

このように、N400は意味的逞脱をよく反映するこずから、ズレ䞍䞀臎によっお笑いが生たれるず考えたい筆者にずっおは魅力ある指暙だ。

同曞 p.32

僕は笑いの起源を “譊戒解陀” ずしおいたすが、実践的には「䞍䞀臎・ズレ」や「予期・予枬に反するこず」を目指すので、それらの脳的な根拠はここにあるのかもしれたせん。或いは、シュルレアリスムの “デペむズマン” の脳的根拠も  

友定啓子先生の『幌児の笑いず発達』ですが、これは友定先生が実際に保育の珟堎で芳察したもので、子䟛達の笑いがどう身に぀いおいくかが感動的に曞かれおいたす。僕は名著だず思っおいたす。ぜひ䞀読をオススメしたす。たた、埌の「遊びの笑い」にも子䟛達の笑い特に「孊習」が深く関係しおくるので、その時にたた取り䞊げたす。

スペシャル取材班による『ヒュヌマン なぜヒトは人間になれたのか』ですが、この研究が「挚拶の笑い」ず「笑い顔の䞇囜共通性」を説明するために必芁ずなるので、第5章で取り䞊げたす。この『ヒュヌマン』も倧著です。たた、この研究・取材を基に䜜成されたNHK BS『コズミック フロント☆』「人類絶滅寞前 超巚倧噎火」も参考にさせお頂きたす。そしお、最埌のNHK BS『ヒュヌマニ゚ンス 億幎のたくらみ』「“快楜”   ãƒ‰ãƒŒãƒ‘ミンずいう倩䜿ず悪魔」は、「笑いの理論」の完成のラストピスであり、最終章で必芁になりたす。だから、ずいうのは凄いです。


2・民俗孊・民族孊

日本の笑いの民俗史や倖囜の笑いの考察、たた、それらの比范も本皿では取り扱えたせん。これらも参考文献を挙げるので、すべおそれらのご研究にお任せさせお頂きたく思いたす。しかし、笑いのメカニズム・構造・原理は䞖界で普遍的であり、特に笑劇での おかしさ による笑いは第1章で芋た通りです。たた、日垞生掻での笑いに぀いおも、第5章で説明しおきたすが、すべおの根底に “譊戒解陀” がありたす。特に挚拶の笑いが分かりやすいですが、日垞生掻での笑いは人間関係を保぀ために必芁なので、埌でそれを瀺すこずができたらず思いたす――

  • 柳田囜男『䞍幞なる芞術・笑の本願』岩波曞店、1979幎

  • 深䜜光貞『日本人の笑い』玉川倧孊出版郚、1977幎

  • 暋口枅之『日本人の歎史◎第九巻 笑いず日本人』講談瀟、1982幎

  • 塚埌進『笑いの誕生 日本人の心にあるもの』瀟䌚思想研究䌚出版郚、1960幎

  • 梅原猛『笑いの構造 感情分析の詊み』角川曞店、1972幎

  • 小林章倫『むギリス玳士のナヌモア』講談瀟、2003幎

  • 宮田光雄『キリスト教ず笑い』岩波曞店、1992幎

  • 倧島垌巳江『日本の笑いず䞖界のナヌモア――異文化コミュニケヌションの芳点から』䞖界思想瀟、2006幎

  • 井䞊宏『笑いの人間関係』講談瀟、1984幎


3・各笑い論

最埌に、本皿の参考文献ずしお、諞々の笑い論を茉せたす。本皿は笑いの起源を “譊戒解陀” に求めようずいう詊みのため、それから倖れるものが倚いですが、笑いの研究はかなり倚岐に枡っおいお盞圓な量がある、ずいうこずを知っお頂けたらず思いたす既出のものもありたす――

  • マシュヌ・・ハヌレヌ、ダニ゚ル・・デネット、レゞナルド・・アダムズ『ヒトはなぜ笑うのか ナヌモアが存圚する理由』片岡宏仁蚳、勁草曞房、2015幎

  • 雚宮俊圊『笑いずナヌモアの心理孊 ――䜕が可笑しいの――』ミネルノァ曞房、2016幎

  • ゚リック・スマゞャ『笑い―その意味ず仕組み』高橋信良蚳、癜氎瀟、2011幎

  • ベルク゜ン『笑い』林達倫蚳、岩波曞店、1938幎

  • マルセル・パニョル『笑いに぀いお』鈎朚力衛蚳、岩波曞店、1953幎

  • 朚村掋二『笑いの瀟䌚孊』䞖界思想瀟、1983幎

  • 梅原猛『笑いの構造 感情分析の詊み』角川曞店、1972幎

  • 山口昌男『笑いず逞脱』筑摩曞房、1984幎

  • 井䞊宏『笑い孊のすすめ』䞖界思想瀟、2004幎

  • 井䞊宏・織田正吉・昇幹倫『笑いの研究』フォヌ・ナヌ、1997幎

  • 織田正吉『笑いずナヌモア』筑摩曞房、1986幎

  • 織田正吉『笑いのこころ ナヌモアのセンス』岩波曞店、2013幎

  • 䞭村明『笑いのセンス――日本語レトリックの発想ず衚珟』岩波曞店、2011幎

  • 朚村芚『笑いの哲孊』講談瀟、2020幎

  • 加藀尚歊『ゞョヌクの哲孊』講談瀟、1987幎

  • 『珟代思想 特集笑い』1984幎2月、青土瀟

  • 麻生磯次『笑いの文孊』講談瀟、1969幎

  • ・ベルク゜ン・フロむト『笑い䞍気味なもの 付ゞリボン「䞍気味な笑い」』平凡瀟、2016幎

ここでは3぀の文献に觊れおみたす。

䞀぀目は、雚宮俊圊先生の『笑いずナヌモアの心理孊 ――䜕が可笑しいの――』です。これは第1章でも取り䞊げさせお頂いたのですが、笑いの研究曞を読んでみたい人に䞀冊だけ勧めるなら、この本です。かなり網矅的な内容で、ナヌモア自䜓の考察や身䜓面の分析や笑いの小哲孊史が玹介されおいお、これ䞀冊でかなり倚くのこずが孊べたす。たた、他の本では玹介されおいない新しい理論も倚く茉っおいたす。300ペヌゞほどあり、匕甚・参考文献だけで20ペヌゞくらいありたす。定䟡は3500円ですが、これ䞀冊あれば他の文献はそこたで読たなくおもいいくらい充実しおいる本です。かなりオススメの文献ですので、ぜひご䞀読を

二぀目は、梅原猛先生の『笑いの構造 感情分析の詊み』です。この研究は次の第3章でも挙げるのですが、それずは別のもので、珟圚でも有効な論が展開されおいたす。それは日本人の粟神・瀟䌚構造なのですが、江戞時代から続いおいる根深いものだそうです。そしお、珟代の笑いもこの粟神の延長であるこずがよく分かりたす。50幎も前の研究ですが、珟代でも十分に読む䟡倀がありたす。たた、梅原先生は、笑いを研究するに぀れお、それを理解するには笑い以倖の感情も理解しなければならないずしお、日本人の心党䜓を研究察象ずし、叀代日本にたで遡っお行かれたした。完党に正しいず思いたす。

最埌は、・ベルク゜ン・フロむト『笑い䞍気味なもの 付ゞリボン「䞍気味な笑い」』です。これはベルク゜ンずフロむトの䞡論文が茉っおいるのですが、それ以䞊に、ゞリボンずいう人の「䞍気味な笑い」が凄いです。これはその二人の著䜜を通底させながら、蚀語「枠」意味の厩壊した䞖界「カフカ的宇宙」ずも蚀われおいるを瀺珟しおくれたす。「䞍気味な笑い」は5060ペヌゞほどの小著ですが、盞圓に力の匷い䜜品です。ベルク゜ンずフロむトの著䜜がメむンずされおいたすが、ゞリボンの著䜜の方が匷烈です。これも䞀読の䟡倀はありたす。なかなか難解ですが、ぜひ挑んでみおください


このように、笑いの研究ず蚀っおも盞圓な領域がありたす。これを僕䞀人でやりきるのは難しいので、今回は他研究に譲らせお頂きたす。たた、ここに挙げたのは今回僕が参照したもののみで、これら以倖にも倧量にありたす特に科孊・医孊ず瀟䌚孊、たた人類孊ず動物進化孊。しかし、これらを “譊戒解陀論” ず接続できたら、ほが完党な「䜓系」ずなるはずです。今回はその党䜓像を瀺すこずができおいたら、ず思いたす。



第章 叀兞的な笑いの理論


第3章では、これたでに唱えられおきた䞻芁な笑いの理論を簡単に玹介し、批刀しおいきたす。もちろん僕の立堎は “譊戒解陀論” なのですが、埓来の笑いの理論をこの立堎から芋おいきたす。

たずは、䞻芁な理論を箇条曞きにしお挙げたす。そしお、その埌に䞀぀䞀぀怜蚎しおいきたす――

 1・アリストテレス滑皜理論
 2・ホッブス優越理論
 3・パニョル勝利の歌 理論
 4・ベルク゜ン機械的こわばり理論
 5・カント期埅・予期の無化 理論
 6・ショヌペンハりアヌ䞍䞀臎・ズレ理論
 7・梅原猛異なった意味・䟡倀領域に属する二぀のものの、コントラストにより起こる䟡倀䜎䞋 理論
 8・スペンサヌ䜙剰゚ネルギヌの攟出 理論

以䞊の8぀の理論を、以䞋で芋おいきたす――


1・アリストテレス滑皜理論

たず、䞇孊の祖・アリストテレスの笑いの理論ですが、圌は笑いを滑皜さによるものずしおいたす。特に、劣ったものや醜いものぞの嘲笑的なものであり、いわゆる「優越理論」に分類されたす。圌は、人が他者の欠点や倱敗を芋たずきに笑いが生じるずしおいたすが、この考えでは、挚拶の笑いや空腹が満たされた時の生理的な笑いや照れ笑い等、諞々が説明できたせん。この理論以倖もそうですが、埓来の笑いの理論は正しいずころはあるものの、それは䞀郚であり、すべおの笑いを説明できるものではありたせん。たた、岞田先生が蚀われおいた通り、「なぜ笑いずいう特定の結果を生じさせるか」に぀いおも刀明したせん。「笑いの統䞀理論」はこういったこずを説明できねばなりたせん。


2・ホッブス優越理論

次に1617䞖玀の哲孊者トマス・ホッブスの有名な「優越理論」ですが、圌のこの理論はアリストテレスからの圱響があり、かなり近しいものです。そしお、同様に、人が他者の欠点や愚かさを認識し、それず比范しお自分を賞賛する時に笑いが生じる、ずしおいたす。しかし、アリストテレスずは異なり、「突然に優越を感じた堎合」ずいう条件付きです。が、この条件を付加したずころで、先ず同様に、挚拶の笑いや空腹が満たされた時の生理的な笑いや照れ笑い等の笑いを説明できるものではないので、「統䞀理論」にはなりたせん。圌等の優越理論は根匷いですが、そこたで気にするものではありたせん。


3・パニョル勝利の歌 理論

1920䞖玀の劇䜜家マルセル・パニョルは、笑いを「勝利の歌」ずしおいお、これも優越理論の䞀皮です。圌によれば、䟋えば、バナナの皮を螏んで転んだ男に察しお、自分なら転ばなかった、ず優越を感じお笑うそうです。これに察しお、岞田先生は「笑いに぀いお」でこう批刀されおいたす――

パニョルの説では、なぜ笑いが奜意や歓迎を瀺すために甚いられるのかの説明が぀かない。

岞田秀『続 ものぐさ粟神分析 改版』前掲、p.294

そしお、岞田先生はこの埌に続けお挚拶の笑いを挙げおパニョル説を反駁するのですが、このように、これたで唱えられおきた笑いの理論は、笑いの䞀郚をしか説明しおいたせん。もちろん、その䞀郚は正しかったずしおも実際、パニョルの蚀うような仕方で笑うこずがある、すべおの笑いを説明できねばなりたせん。


4・ベルク゜ン機械的こわばり理論

笑いの理論の䞭で䞀番有名なのが、ベルク゜ンの『笑い』かもしれたせん。そしお、圌ずフロむトがこの著䜜を20䞖玀初頭に発衚しお以来、「笑い」が本栌的に孊術・哲孊ずしお探究され始めたそうです。その歎史的意矩はかなり倧きい圌の『笑い』ですが、ここでは批刀しなければなりたせん。

たず、圌の『笑い』を読み始めおすぐに副題に、「おかしみの意矩に぀いおの詊論」前掲、p.5ずありたす。これを読み萜ずしおはなりたせん。圌が圓曞で問題にしおいるのは「おかしみ」䞻には喜劇でのであり、ここたで他の説を批刀しおきたように、おかしみ以●倖●の笑いは察象ずされおいたせん。そのため、圓曞を笑い党般に関する研究ずするのは芋圓違いです。倚くの研究者が「笑いず蚀えばベルク゜ン」ずしおいたすが、すべおの笑いを説明するものではありたせん。この点を螏たえおいれば、笑いの研究でいちいち圌の説を取り䞊げ批刀する劎は無くなるはずです。

さお、圌の理論ですが、流動する生呜の䞊に匵り付けられた機械的なこ●わ●ば●り●を笑う、ずいうものです。先のバナナの皮で滑っお転んだ人の䟋で蚀うず、生呜を持぀者なら柔軟な察応をしおバナナの皮を避けるべきなのに、そのたた倉わらず機械的に歩き続け皮を螏んでしたう、ずいうずころに おかしさ があるずしおいたす。バラ゚ティヌ番組ならこれで良いのですが実際、珟代の喜劇にも応甚されおいたす、圌はさらに、その人を笑うこずによっお「矯正」するず蚀い、笑いには機械的なこ●わ●ば●り●を修正する瀟䌚的な機胜がある、ずしたした。これは なかなかネガティブな嘲笑のようですが、元々『笑い』はベルク゜ン哲孊の䞀郚ずしお曞かれたものなので、ここにも圌の「生の躍動」ずいった哲孊が貫かれおいるようです。

そしお、圌の理論の有効な範囲もそこたでで、䜕床も挙げるように、挚拶の笑いや空腹が満たされた時の生理的な笑いや照れ笑い等の笑いを説明できたせん。぀たり、笑いの起源・統䞀理論を求める際には圌の理論は、あたり熱心に取り䞊げる必芁が無い、ずいうこずが分かっお頂けたかず思いたす。


5・カント期埅・予期の無化 理論

次に取り䞊げるのは、18䞖玀の哲孊者むマヌ゚ル・カントが唱えたものですが、たずこれたでず同様の批刀をするず、この理論も挚拶の笑いや生理的な笑いや照れ笑いが説明できたせん。特に「おかしさ」や「諧謔」に぀いおの分析です。しかし、この理論はほが必ず笑いの研究曞で取り扱われ、たた、珟代の日本の笑劇ずもかなり盞性が良く、先述の桂枝雀垫匠の「緊匵ず緩和」理論はこの系譜にありたす。そのため、以䞋で、「おかしさ・おかしみによる笑い」の分析ずしお考察しおみたす。

しかし、その前に、カント哲孊においおの「笑い」の䜍眮ですが、重芁な䜍眮を占めるもので●は●あ●り●た●せ●ん●。笑いに぀いお曞かれおいるのは『刀断力批刀』なのですが、その「第2章 厇高の分析論」の「B   è‡ªç„¶ã«ãŠã‘る力孊的厇高に぀いお」の「54 泚」たたは「泚解」ずしお曞かれおいるにすぎたせん。圌にずっおは笑いは「泚●」です。笑いの研究では圌の理論は有り難がられたすが、圌にずっおは「泚●」です。なお、この「泚」の䞭には、笑いの他に「賭け事ギャンブル」ず「音楜」も含たれおいたす。前者に぀いおは元々矎孊的でないずしお陀倖されおいたすが、音楜も高い䜍眮ではありたせん。笑いず音楜に぀いお、圌はこう曞いおいたす――

 これら䞡皮の遊びにおいお我々の心に䞎えられる生気は、たずえ心における理論によっお喚びおこされるにせよ、しかし畢竟は単なる身䜓的なものにすぎない 。

カント『刀断力批刀䞊 〔党2冊〕』篠田英雄蚳、岩波曞店、1964幎、p.300

このように、笑いず音楜ずいう遊びは「単なる身䜓的なものにすぎない」ずされおいたす。同様に、心・粟神ぞの貢献も少ないずされおいたす。しかし、では、バッシングされおいるのかず蚀うず党然そうではなく、むしろ肯定さえしおいたす。䟋えば、圌はこう曞いおいたす――

 かかる遊びがどんなにか楜しいものであるに違いないずいうこずは、我々の催す倜䌚がこれを蚌明しおいる、実際こういう遊びが加わらないず、およそ倜䌚ずいうものは䞀向に面癜くないのである。

同曞 p.299

生真面目な性栌で知られるカントですが、こういった遊びにも嗜んでいたそうで、懐の深い人です。しかし、こういうようなわけで、圌の笑い論には身䜓面ぞの蚀及が倚くなっおおり、僕の説ずも盞性が良いです。そうしお、圌の理論を芋おいきたしょう。

最初に確認しおおきたすが、圌はこう曞いおいたす――

およそ我々の䞀切の思考は、同時に身䜓の諞噚官におけるなんらかの運動ず調和的に結び぀くものである 。

同曞 p.304

圌は思考ず身䜓は関係しおいるず考え、さらにこうも曞いおいたす――

 およそ䞀切の感芚的満足は、たずえ矎孊的理念を喚びさたすような抂念を機因ずしお生じたものであるにせよ、すべお動●物●的●感芚、換蚀すれば身䜓的感芚に垰するずいう゚ピクロスの説は、十分に認容されおよいず思うのである。

同曞 p.305

このように、圌は「感芚的満足」笑いはここに含たれるが「身䜓的感芚に垰する」ずし、それも「動●物●的●感芚」ずたで蚀っおいたす゚ピクロスがですが。こういうこずを曞いおくれないず僕は認めたせんので、さすがはカント様です。そしお、笑いに぀いおはこう曞いおいたす――

 身䜓的な生の営みの促進であり、埓っおたた内臓や暪隔膜を運動させるずころの情緒である 。

同曞 p.300

これに続けお圌は「心によっお身䜓に達し」同貢ずも曞いおいたす。僕は笑いを「生呜掻動」ずしおいたすが、カントも「身䜓的な生の営み」ず捉えおいたす。そしお、笑うこずによっお――

 肺臓は、極く短い間隔で急速に空気を吐き出し、こうしお健康に有益な運動を生ぜしめるのである。

同曞 p.304

珟代では笑いは健康に良いずいうこずは刀明しおいたすが、カントはこの頃からすでにそれに気づいおいたようです。こう蚀う圌を、僕が吊定できるわけがありたせん。

そうしお、おかしさ による笑いの定矩ですが、圌によればこうです――

およそ激しい、身䜓をゆすぶるような哄笑をひきおこすものには、䜕か理屈に合わないものが含たれおいるに違いない 。笑●い●は●、緊●匵●し●た●期●埅●が●突●然●無●に●転●化●す●る●こ●ず●か●ら●生●じ●る●情●緒●で●あ●る●。

同曞 p.301

これが圌の有名な笑いの定矩です。これは「緊匵ず緩和」による笑いずも蚀え、実際、圌は「緊匵」ず「匛緩」ずいう蚀葉を䜿っお説明しおいたす。圌がこの笑いの実䟋ずしお挙げおいるのは二぀あり、䞡方ずもゞョヌクのような実話ですが、その内の䞀぀はこうです――

 金持の芪戚が死んだので、その遺産盞続人は故人の葬匏を立掟に執行しようずする、しかしそれがなかなか自分の思い通りにならないので圓惑する。圌はこう蚀うのである、『送葬者に仕立おた人達に、悲しげな様子をするようにず蚀っおお金をやればやるほど、あの連䞭はたすたす陜気な様子をするからです』。

同曞 p.302

そしお、この埌にカントは、この話を聞いお笑う理由は――

 期埅が突然無に転化するずころにある。

同前

ずしおいたす。では、その「期埅」ずは䜕か これは「予期」ずも蚳されるこずがありたすが、今の話では、金持ちの芪戚の遺産盞続人が故人の葬匏を立掟に執行しようするが、それが思い通りにならないので圓惑する、ずいう点です。ここで普通は、金持ちなら思い通りに立掟な葬儀を行えるだろう、ず思いたす。これが「期埅・予期」です。しかし、どうやらそれが䞊手くいかないようなので、「䜕か理屈に合わ」ず、「」ずなりたす。そしお、『送葬者に仕立おた人達に、悲しげな様子をするようにず蚀っおお金をやればやるほど、あの連䞭はたすたす陜気な様子をするからです』ず理由を明かされ、「」が解消され、それが無に垰し、「あぁ、なんだ、そういうこずか あはははは  」ずなる、ずいうこずです。このように、カントの笑いの定矩は、「緊●匵●し●た●期●埅●」 “譊戒” 、「無●に●転●化●す●る●」 “解陀” ずするこずができたす。

この説はたた、「䜕か理屈に合わないものが含たれおいる」ずいう点から、予期・予枬ずの「䞍䞀臎理論」ずもされ、次のショヌペンハりアヌにも圱響を䞎えたので、この続きを芋おいきたしょう――


6・ショヌペンハりアヌ䞍䞀臎・ズレ理論

カントのこの理論に圱響を受け、19䞖玀の哲孊者アルトゥヌル・ショヌペンハりアヌは、笑いの「䞍䞀臎・ズレ理論」を提唱したした。この説ぞの批刀はカントず同様のものですが、匕き続き おかしさ・おかしみ による笑いずしお考察したす。実践・実䜜プレむ的にはこの理論が最も有甚で、しかし、理論云々で「䞍䞀臎・ズレ」や「予期・予枬に反するこず」が重芁だずいうこずは誰もが経隓的に知っおいたす。ほずんど自明の事実ですが、念のため、論理的に分析しおいきたす。

しかし、圌の説に入る前に、パスカルも同皮のこずを蚀っおいたそうなので、それを挙げたす――

「予期したこずず実際に芋るこずずの間に生じる驚くべき䞍釣り合い以䞊に笑いを生み出すものは䜕もない」

志氎地『笑いその異垞ず正垞』前掲、p.67

これはシュルレアリスムでは â€œãƒ‡ãƒšã‚€ã‚ºãƒžãƒ³â€ ãšå‘Œã°ã‚ŒãŸã™ãŒã€ã‚·ãƒ§ãƒŒãƒšãƒ³ãƒã‚Šã‚¢ãƒŒã® おかしさ による笑いの定矩はこうです――

笑●い●が生ずるのはい぀でも、抂念ず、なんらかの関係においおこの抂念によっお思考された実圚の客芳ずのあいだにず぀ぜん認められる䞍䞀臎からにほかならず、笑いはそれ自身、たさにこの䞍䞀臎の衚珟にほかならない。

『ショヌペンハりアヌ党集 意志ず衚象ずしおの䞖界 正線Ⅰ』斎藀忍随・笹谷満・山厎庞䜑・加藀尚歊・芜野良男蚳、癜氎瀟、1972幎、p.134

蚀い方はややこしいですが、「抂念」ず「実圚の客芳」の間に生たれる「䞍䞀臎ズレ」によっお笑いが生じる、ずいうこずです。では、「抂念」ず「実圚の客芳」ずいうのが䜕か  「抂念」ずいうのは、先のカントの蚀葉では「期埅・予期・予枬」のようなもので、もっず簡単に、通垞そうであるずころの「垞識」ずいったくらいでいいです。岞田秀先生なら「共同幻想」ず蚀うでしょう。  ã€Œå®Ÿåœšã®å®¢èŠ³ã€ã¯ã€èªè­˜å¯Ÿè±¡ã‚„çŸå®Ÿã®å¯Ÿè±¡ã§ã€å€§é›‘æŠŠã«èš€ã£ãŠã€ïŒˆèš€è‘‰ã®äžŠã§ã‚‚ïŒ‰å®Ÿéš›ã«èµ·ããŸäº‹ãƒ»çŸå®Ÿã€ãšã„ã£ãŸãã‚‰ã„ã§ã™ã€‚ãŸãŸã€ãƒ‘ã‚¹ã‚«ãƒ«ã‚‚ã€Œå®Ÿéš›ã«èŠ‹ã‚‹ã“ãšã€ãšèš€ã£ãŠã„ãŸã™ã€‚èŠã™ã‚‹ã«ã€äºˆæœŸãƒ»äºˆæž¬ãƒ»äºˆæƒ³ã—ãŠã„ãŸã“ãšãšå®Ÿéš›ã«èµ·ããŸã“ãšãšã®ã‚®ãƒ£ãƒƒãƒ—ã«ç¬‘ã†ã€ãšã„ã†ã“ãšã§ã™ã€‚

しかし、これには反論があり、志氎地先生はこう曞かれおいたす――

しかしすべおのズレが笑いを呌ぶわけではない。公園の小道を母芪の方ぞ走り出した幌児が突然バむクにはねられるこずは確かに期埅ず珟実のズレではあるが笑いをもたらすこずはない。ズレが笑いを呌ぶためにはそのズレた結果が無害でありそのもたらす感情が小さいものに限られる。

志氎地『笑いその異垞ず正垞』前掲、p.68

岞田先生も「共同幻想の厩壊が笑いを惹き起こすのは、それが奜たしく、たいしお重倧ではなく、別の緊匵を芁求しない堎合」ず曞かれおいたしたが、笑えるためには “譊戒” を起こさないこず無害が必芁です。或いは、「蚱容・肯定」できるかどうか、ずいう。

ショヌペンハりアヌは先の定矩に続けお、こう曞いおいたす――

 抂念に察する珟実のものの䞍適合が倧きく著しいものであればあるほど、それだけこの察立から生じおくる滑皜こっけいさの効果も匷い。

『ショヌペンハりアヌ党集 意志ず衚象ずしおの䞖界 正線Ⅰ』前掲、p.135

これは、先のN400ずいう脳波の䟋に挙げた文章で詊しおみたしょう。この「N400は文脈的に期埅しおいた蚀葉が意倖な蚀葉に眮き換えられたずき、その意倖性やコントラストに比䟋しお、か぀期埅を裏切られた䞍䞀臎の皋床に比䟋しお出珟する」ずいうものでした。「䞍䞀臎」ずあるように、苧阪先生や『笑い脳』で玹介されおいる心理孊者のサルスずいう人もこの考えです。圓曞でサルスさんはゞョヌクでの笑いに぀いお、僕ず䌌た説明の仕方をされおいたす前掲、pp.20-21。倚分、この説明の仕方が正しいのだず思いたす。  そしお、その文は〈圌は焌きたおのパンに靎䞋をぬった。〉ずいうものでした。この〈靎䞋〉を様々に換えお「滑皜こっけいさ」がどう倉わるか、やっおみたしょう――

たず、〈靎䞋〉を〈靎〉にしおみたしょう。即ち、〈圌は焌きたおのパンに靎●をぬった。〉  次に、〈靎〉ではなく〈足〉にしおみるず――〈圌は焌きたおのパンに足●をぬった。〉 ã€ˆè¶³ã€‰ã§ã¯ãªãã€ã€ˆçœ‰æ¯›ã€‰ãªã‚‰ïŒŸã€€ たた、〈眉毛〉でなく、〈脳〉なら  〈脳〉ではなく、〈恋人〉なら 或いは、〈地蔵〉なら  〈囜防長官〉は  〈象〉は  〈ドむツ〉、〈ブルキナファ゜〉、〈溶岩〉、〈モノリス〉、〈アメンホテプ〉、〈ノィシュヌ神〉、〈土星〉、〈ベガ〉、〈ブラックホヌル〉  

ショヌペンハりアヌによれば、「抂念に察する珟実のものの䞍適合が倧きく著しいものであればあるほど、それだけこの察立から生じおくる滑皜こっけいさの効果も匷い」ずいうこずですが、焌きたおのパンに塗るのが䞊のどれだず「䞍適合が倧き」いのか 䞍䞀臎・ズレが倧きいのか 或いは、お●か●し●い●のか ショヌペンハりアヌの蚀葉の䞭に「察立」ずいうものがありたすが、この「コントラスト」ずいう点から笑いを説明しようずしたのが梅原猛先生で、次にその梅原先生の理論を玹介したす――


7・梅原猛異なった意味・䟡倀領域に属する二぀のものの、コントラストにより起こる䟡倀䜎䞋 理論

梅原先生は『笑いの構造』で、笑いを以䞋のように定矩したした――

「異なった意味、たたは䟡倀領域に属する二぀のものの、コントラストにより起こる䟡倀䜎䞋」

梅原猛『笑いの構造 感情分析の詊み』前掲、p.140

これもここたでの「䞍䞀臎理論」ず同皮のものですが、梅原先生は、20䞖玀のオヌストリアの哲孊者アルフレッド・スタヌンの『笑いず涙の哲孊』に圱響を受けたそうです。そこでスタヌンは、笑うこずを「䟡倀の䜎䞋」ずし、それを梅原先生がさらに発展させたのが䞊の理論です。この理論は「優越理論」に分類されるこずが倚いです。  そしお、梅原先生はベルク゜ンを批刀しお、「 ころぶ人間はこわばりのゆえに䞀様に滑皜であるずいう。」p.138  しかし――

 われわれは、すべおのころぶ人間が滑皜であるのではなく、ころぶ人間の滑皜床は、ころぶ人がどんな人間であるかによっお、0からある数倀の範囲内を倉動するこずを認めざるをえないであろう。

同曞 p.138

芁するに、どんな人間でも転べば おかしい ずいうこずではなく、その人間による、ずいうようです。そしお、ただの若い人が転んでもあたり滑皜ではないが、気取った玳士や着食った嚘が転ぶず滑皜である、ずされおいたす。p.138  たた、老人や子䟛が転んでも おかしくはなく、圌等は「転びそうな人」ずいう意味領域に属しおいるp.140、ずされおいたすが――

しかし、倧人がころんだ堎合、人はおどろく。倧人が属する匷い人間ずいう意味領域は、ころぶ人間が属する匱い人間ずいう意味領域ず盞異なった意味領域であり、埓っお、ここで党く盞異なったずいうより、党く盞反した二぀の意味領域のコントラストが生じる。

同曞 pp.140-141

このように、転びそうにない人倧人が転ぶこずにより「コントラストが生じる。」  或いは、子䟛や老人が転ぶこずは予期・予枬の内ですが、倧人が転ぶこずはそれらの倖なので、䞍䞀臎・ズレが倧きい。そしお、その分だけ、倧人や気取った玳士や着食った嚘に察する䟡倀䜎䞋が起き、滑皜さが匷たるず蚀いたす。p.141  そのために、笑劇においお――

䜕ゆえにチャップリンは、愚劣な倱敗を重ねるのに、フロックコヌトを着、シルックハットをかぶり、錻ひげを生やし、ステッキを぀いお、䞀流の玳士づらをする必芁があるのか。理由はもはや明癜であろう。

同曞 p.141

このように、ある事物ずある事物ずのコントラストが倧きいほど おかしさ が匷たるので、それならば、“プレむダヌ” はその “コントラスト” を倧きくするのみです。音楜ではベヌトヌノェンが最匷床でやっおいたすし、矎術ではカンディンスキヌやスヌラがその “構成” を行なっおいたす。芞術においおは “察照性コントラスト” ずいうのが䞀぀の真理でありたすが、笑いもその最倧倀を目指さねばなりたせん。前掲の僕の蚘事「【問い】最も悊ばしい蚀葉の組み合わせは䜕だろうか」では、このこずをテヌマにしおいたす。

しかし、なぜコントラストが倧きいず滑皜さ・おかしさ笑いが倧きくなるのか 梅原先生は「倧人がころんだ堎合、人はおどろく」ず曞いおいたすが、たず驚●く●のです。それは予期・予枬に反するからですが、第1章では『ひずはなぜ 』から以䞋の文を匕甚したした――

「少しの驚き・発芋の笑い」は、あたえられた倖来あるいは内因性の刺激にたず驚き、思わず息を短く吞っおずめる。少し倧げさに蚀えば、息をのむ。これは緊匵したずきに共通の行動である。぀たり、ずもかく酞玠を吞いこみ、次の緊急事態にそなえるのである。

人動物は驚いた埌、「次の緊急事態にそなえる」。或いは、身構える。人動物は垞に予期・予枬を立おお行動しおいたすが、それによっお自身の安党を確保し続けようずしたす。しかし、そこから倖れた堎合、䜕が起きるか分かりたせん。そしお、分からなければ分からないだけ危険です。即ち、“譊戒” が倧きくなりたす。子䟛や老人が転ぶのは予枬の範囲内ですが、倧人が転ぶのはその倖なので、驚く “譊戒” する。そしお、「酞玠を吞いこ」む。しかし、「圌がけがをしお血を流せば心配しお䞍安になるであろう」が、そうでない堎合無害、「ほっずいう蚀葉のずおり少し息をはく。これが第䞀回目の「アッ」たたは「ハッ」ずいう呌気をもたらす。」  この「アッハッハッハ」が笑い声なのですが、笑い声ずは、戊闘・防埡・逃走等のために蓄えたが䞍芁になった酞玠の攟出でした。そしお、蓄えた分だけその攟出も倧きくなるのですが、その蓄える量は、“譊戒” 床が倧きい予期・予枬に反するたたは意倖なほど倚くなりたす。そのため、“解陀” 時には吐き出す量が倚くなる笑い声が倧きくなる、のだず思いたす。

これは「喜び」の堎合もそうで、先に僕は、“快” を “前提ずしおの䞍快の解消” ずしたのですが、「䞍快」 “譊戒” で、「解消」“解陀” です。この堎合も、「䞍快」が倧きい分だけ解消・解決された時の “快” が倧きくなりたす。そしお、これを最匷床に行なったのが、ベヌトヌノェンです。圌は或る曲を〈デデデデヌン〉で始め、最埌には「歓喜」に到るのですが、その絶望・苊悩・葛藀が倧きいほど、それに打ち勝った時の「歓喜」も倧きくなりたす。圌はその「䞍快」⇒「快」の倀が最倧限になるように “䜜曲” しおいたす。これに぀いお、ピアニストの仲道郁代垫匠はこれ以䞊無いずいうほど簡朔な蚀葉で蚀われおいたす――

お腹が空けば空くほどご飯を食べた時に矎味しいのず同じ。

『仲道郁代・ベヌトヌノェン  マスタヌクラス埌線  吉芋友貎 ピアノ゜ナタ第31番』You Tube、2022幎12月27日、t.1:14:51


「突然性」に぀いお
ずころで、カントずショヌペンハりアヌの笑いの定矩に「突然」ずいう語が出おきたすが、これに぀いお觊れ損なっおいたので、最埌にこの「突然」ずいうこずを考えおみたす。

たず、カントは「笑●い●は●、緊●匵●し●た●期●埅●が●突●然●無●に●転●化●す●る●こ●ず●か●ら●生●じ●る●情●緒●で●あ●る●」ず蚀い、ショヌペンハりアヌは「ず●぀●ぜ●ん●認められる䞍䞀臎」ず蚀っおおり、二人ずも「突然性」を条件にしおいたす。しかし、これは なぜなのか

状況シチュ゚ヌションを倉えおみたしょう。
草むらから飛び出しお来るのがヒョりではなくミッキヌマりスなのだが、そのミッキヌマりスはバッず飛び出しお来るのではなくお、ゆっくり じわじわず23時間掛けお出おきたら、どうでしょうか ここで「バッず」飛び出しお来おミッキヌマりスだず䞀瞬で認識されたら、“譊戒” が即 “解陀” されお、それたでに蓄えた酞玠は䞍芁になったので「アッハッハッハ」ず瞬時スピヌディヌに攟出したす。しかし、ミッキヌマりスがゆっくり じわじわず出お来た堎合、その認識 “解陀” もゆっくりになり、それたでに蓄えた酞玠の攟出も遅くなり、䟋えば、「あ  」ず攟出するかもしれたせん。ギャグがあたり理解されなかったりキレが悪かったりするず「あ  」ずいった声が出たすが、これず同じものです。たた、オチの台詞もゆっくり じわじわず23時間掛けお蚀っおも解決 “解陀” 酞玠の攟出が遅くなるので、笑いにはなりたせん圓たり前ですが。ギャグや台詞はバシッずキメおスッキリ解決しお「アッハッハッハ」ずなりたいものです。

以䞊が突然性に぀いおの説明ですが、この説明に「あぁ、なんだ、そういうこずか」ずなっお頂けたした それずも、「あ  」


8・スペンサヌ䜙剰゚ネルギヌの攟出 理論

最埌に玹介するのが、19䞖玀のむギリスの哲孊者ハヌバヌト・スペンサヌによる「䜙剰゚ネルギヌの攟出理論」です。圌はこの説を『笑いの生理孊』1860幎で唱え、『珟代思想 特集笑い』前掲、pp.238-249に茉っおいたす。タむトルの通り、スペンサヌは笑いを生理孊から説明したす。粟神・心理的にはこれたで芋おきた䞍䞀臎理論なのですが、圌はさらに身䜓面をも説明しようずし、神経䞭枢や内臓掻動や筋肉運動に぀いお分析し、笑いは、緊匵した神経の、䞍䞀臎を発芋した際の䜙剰゚ネルギヌの攟出、だず蚀いたす。この説は雚宮先生による「 笑いの感染もふくめお、笑いの瀟䌚性はたったく無芖されおいる」ずいう批刀もありたすが『笑いずナヌモアの心理孊』前掲、p.145、しかし、個䜓の生呜掻動ずしおはかなり正しい流れだず僕は思いたす。この点は雚宮先生も肯定されおいたす。  圌の蚀う「䜙剰゚ネルギヌ」ずは、僕がこれたで “譊戒” ず蚀っおきた、その際の諞々の緊匵であり、その「攟出」ずは、僕が “解陀” ず蚀っおきたもので、酞玠の攟出や身䜓の匛緩たた脳内反応ず取るこずができたす。これたで芋おきたように、笑いは身䜓による掻動なので、認識・粟神が身䜓ずどう関連しおいくかずいう考察は絶察に必芁になりたす。スペンサヌはこの時代に早くもそれに取り組んでおり、それは絶察に評䟡されるべきだず思いたす。もちろん、1860幎ずいう科孊的限界はあるものの、僕は基本的にはこの説に賛同しおいたす。


第3章は以䞊です。
ここでは䞻芁な笑いの理論を玹介し、批刀しおきたした。カントやショヌペンハりアヌや梅原先生の理論は おかしさ・おかしみ による笑いずしお、たた、実践・実䜜プレむ的なものずしお怜蚎したしたが、それ以倖のアリストテレスやホッブスやパニョルやベルク゜ンの説は、もちろん正しいずころはあるものの、笑いのすべおを説明するものではなく、「笑いの起源・統䞀理論」にはならない、ずいうこずが分かっお頂けたかず思いたす。しかし、僕はこれから、“譊戒解陀論” はそれが可胜であるずいうこずを蚌明しおいきたす。そのために、次の第4章では笑いの分類をし、それらの䞀぀䞀぀の怜蚎を第5章で行おうず思いたす。



第章 笑いの分類


第4章では笑いの分類をするのですが、たずは、䞻には笑劇での「おかしさ・おかしみによる笑い」を分類したす。しかし、これは他孊者のものであり、僕の考案ではありたせん。先述の通り、分類をしたずころで実践・実䜜プレむには結び付きたせん。たた、起源や統䞀理論にも。  或いは、努力 察 効果の比率が䜎すぎ、劎力の割りには成果が出ないので、笑芞家がくはしたせん。しかし、䞀応はこれらを挙げおおかねばならないず思うので、簡単に玹介したす。その次に、おかしさ・おかしみ以倖での笑いを分類しおいきたす。


1・おかしさ・おかしみ による笑いの分類

たず、おかしさ・おかしみ による笑いの分類ですが、二䟋挙げたす。䞀぀は文化史研究をされおいる和光倧孊の束枝到先生のもので、もう䞀぀は䞭村明先生のものです。それでは、束枝先生の分類を芋おみたしょう――

束枝先生は おかしさ による笑いを、「ⅰ 機知wit  ⅱ 滑皜comic  ⅲ 諧謔humor」に分類されおいたす。志氎地『笑いその異垞ず正垞』前掲、p.57  そしお、それらがさらに「揶揄・皮肉・軜蔑・攻撃  」等に分類され、それらがさらに「優越感・攻撃性・䞍快の昇華・心理の矯正  」ぞず分類・现分化されたす。同前  

束枝先生は おかしさ による笑いをこのように分類されおいるのですが、僕はそもそもの「ⅰ 機知wit  ⅱ 滑皜comic  ⅲ 諧謔humor」がよく分かりたせん。実のずころ、「機知wit」「滑皜comic」「諧謔humor」ずは䜕なのか humorナヌモア はこれたで取り䞊げおきたしたが、この英語の正䜓がよく分からず、勝手に「おかしさ」ずしおいたのですが、ここで埪環しおしたいたす。が、僕は答えるこずができないので、この束枝先生の定矩には埓うしかありたせん。

次に挙げるのは䞭村先生の分類ですが、䞭村先生は おかしみ の笑いを倧きく䞉぀に分けおいたす。䞀぀は、信じられないほどち●ぐ●は●ぐ●な結果に戞惑う「驚きの笑い」、もう䞀぀は、揶揄や嘲笑や自嘲の系統の攻撃的な「働きかけの笑い」、もう䞀぀は、関係の矛盟や違和感を発芋する「滑皜の笑い」です。䞭村明『笑いのセンス 』前掲、p.53  そしお、驚きの笑いはさらに「あきれ笑い」「絶望の笑い」「恐怖の笑い」に分類され、働きかけの笑いは「揶揄の笑い」「嘲笑」「自嘲の笑い」に、滑皜の笑いは「ゞョヌク」「゚スプリ」「ナヌモア」に分類されおいたす。同曞 p.55  䞭村先生もこれらは耇数の芁因に絡んでいるこずがあるず曞かれおいたすが、いく぀か重耇しそうなものがありたす。滑皜の笑いに぀いおはゞョヌク・゚スプリ・ナヌモアず分類されおいたすが、たたナヌモアが出おきたす。そしお、「゚スプリ」ずいう未知の語も。ゞョヌクは僕はここたで おかしさ・おかしみ  による笑いずしおいたのですが、䞭村先生も「関係の矛盟や違和感の発芋」ずされ、これは倧䜓合っおいるず思うのですが、ゞョヌクはおかしみ・滑皜の䞋䜍抂念なのか あたりスッキリしたせんが、僕からは積極的な分類案を出せない以䞊、䜕も文句は蚀えたせん。

以䞊が おかしさ・おかしみ による笑いの分類ですが、䜕床も蚀う通り、これをしたずころで実践・実䜜プレむには結び付かないので、僕は分類はしたせん。しおみたい方がいたしたら、ぜひやっおみおください


「おかしさ」ずは䜕か
しかし、「おかしさ」自䜓の定矩は䜕か これは自明のこずですが通垞ずは異なる事象ずいう、念のため確認しおおきたす。これに぀いお詳しく曞いおいるのが織田正吉先生で、『笑いのこころ ナヌモアのセンス』前掲には、「本曞では、笑いの芁因ずいう意味では「おかしい」を䜿い、「おもしろい」は原則ずしお䜿わない。」p.76ず曞かれおいたす。これはたったく正しく、僕もここたで「面癜い」ずいう蚀葉を䞍甚意には䜿っおいたせん。この蚀葉は曖昧なので䜿っおしたうず説明が緩くなっおしたいたすし、そもそも「面癜いずはどういうこずか」ずいう倧倉な問題を巻き蟌んでしたいたす。そのため、笑いの分析にはこの蚀葉は䜿わない方が無難です。しかし、「おかしい」の方はハッキリしおおり、織田先生によれば――

日本語の「おかしい」が、「倉な」ず「可笑しい」の䞡方の意味を持぀こずは、「おかしさ」ずいうものの性質を端的に語っおいる。たくさんあるおかしさの盞圓の郚分を占めるのが垞識ずのずれである。ある瀟䌚や集団で芏範ずするものからずれるずおかしい。その芏範は䞀般に「垞識」ず呌ばれる。ここでいう芏範は ある瀟䌚、ある集団の共通の認識、慣習、行動様匏のこずである。倚かれ少なかれ芏範がその集団に属する人の行動を制玄する。

同曞 p.76

ここではたず「垞識」ずいうものに觊れねばなりたせんが、それは「ある瀟䌚、ある集団の共通の認識、慣習、行動様匏」ずされ、他所では、「垞識ずは、ある集団の倚数がそれに埓っおいる行動様匏や考え方のパタヌンのこずである。」p.88ずもされおいたす。岞田秀先生なら「共同幻想」ず呌ぶでしょうが、そこから「ずれるずおかしい。」  第3章でカントやショヌペンハりアヌの䞍䞀臎・ズレ理論を玹介したしたが、これが根本です。しかし、この「おかしい」は、「倉な」ず「可笑しい」ず二぀に分けられおいたす。笑劇では埌者の「可笑しい」ですが、前者の「倉な」は、䟋えば、容疑者が取り調べで蟻耄の合わないこずを蚀ったずしたす。シリアスなドラマでは「倉な」発蚀ずされたすが、これが笑劇コメディヌなら「可笑しい」発蚀になりたす。事象は同じでも、蚱容・肯定できるかそうでないかで、笑●うこずが可●胜かそうでないかが決たりたす。

たた、別の䟋で蚀いたすず、パンに塗るのはバタヌやマヌガリンやゞャムなのが「垞識」「ある瀟䌚、ある集団の共通の認識、慣習、行動様匏」です。しかし、〈靎䞋〉を塗るのはそこからズレおいる。そのため、「おかしい」。

これのより床合いが匷たったようなものに、「ナンセンス」が挙げられおいたす。この名称を僕が採甚するかはさおおき、埌のために、この重芁な䞀節を玹介したす――

ナンセンス nonsense の原矩は「無意味」で、ばかげたこず、たわごずずいう意味だが、文孊や芞胜でいうナンセンスは「無意味」ではない。法則、条理、時間、空間、䜓制、制床、論理など珟実䞖界を取り囲む枠組みを想像の䞭で砎壊するセンスのこずである。この枠組みは人間の理性が生み出したもので、たっずうに瀟䌚生掻をいずなみ、生きお行くには必芁なものだが、同時に人間の粟神を窮屈な枠の䞭に閉じこめ抑圧する。その枠組みを想像の䞭で砎壊し、粟神を束瞛から解攟するのがナンセンスである。

同曞 pp.178-179

先の「垞識」がここでは「法則、条理、時間、空間、䜓制、制床、論理など」ずなり、「この枠組みは人間の理性が生み出したもの」ずされおいたすが、それは「窮屈な枠」ず蚀われ、「その枠組みを想像の䞭で砎壊し、粟神を束瞛から解攟するのがナンセンスである」ずされおいたす。たた、こうも曞かれおいたす――

 珟実䞖界の垞識や芏範にずらわれない珟象を想像の䞭で築き、日垞、経隓するこずのない感芚の䞖界や珟象を創造するのがナンセンスである。

同曞 P.186

先の䟋で蚀えば、焌きたおのパンに〈ノィシュヌ神〉や〈ベガ〉を塗るのが「ナンセンス」なのでしょう。織田先生の挙げるナンセンスの䟋にも様々なものがあり幅広いですが、この “垞識砎壊” を突き詰めお行くず、“” に至りたす。が、それは最終章で觊れたす。

本節は「おかしさ・おかしみ による笑いの分類」だったのですが、その分類・现分化より、こちらの “粟神むズム” の方が “笑芞家プレむダヌ” にずっおは重芁です。


2・おかしさ・おかしみ以倖による笑いの分類

さお、ここから おかしさ・おかしみ以倖による笑いの分類をしおいきたす。おかしさ・おかしみ による笑いは第1章ず第3章の䞀郚で “譊戒解陀論” から説明したのですが、次の第5章でそれら以倖の笑いもこの理論から説明しなければならないので、そのためにここで挙げおおきたす。

挙げる順番は説明がしやすい順です。かなり䟿宜的なもので、生物孊的な個䜓・系統発生の順や、重芁さの順ではありたせん。なお、笑いに限るこずではないず思いたすが、どれが䞀番重芁でどれがそうでないかずいうのはあたりなく、どの笑いもそれぞれ生呜掻動には必芁で、スポヌツで蚀えば「ポゞション」のようなものです。どこのポゞションが欠けおもチヌム党䜓ずしお厩れおしたいたすが、それず同じように、どの笑いにも機胜・圹割がありたす。

たず、倧きな分類を先に挙げたす。今回は䟿宜的に7぀に区分したした。以䞋のようにです――

 ・生理的な笑い
 ・嬉しさ・喜び・楜しさによる笑い
 ・おかしさ・おかしみ による笑い
 ・病気・極限状態等での笑い
 ・動物は笑うか
 ・笑い方ず笑い声に぀いお
 ・瀟䌚的な笑い

抂芁を述べたすず、「・生理的な笑い」は食や睡眠や性ずいう本胜的な満足による笑いです。「・嬉しさ・喜び・楜しさによる笑い」は、垞識ずのズレずは違うが、嬉しい時や楜しい時に出る笑いです。「・おかしさ・おかしみ による笑い」では、これたでに扱えなかったものがあるので、ここでもう䞀床觊れたす。「・病的・極限状態等での笑い」は䞻には異垞な状態で起きる笑いです。「・動物は笑うか」ず「・笑い方ず笑い声に぀いお」はそのたたですが、「・瀟䌚的な笑い」は䞻に、自分以倖の他者に察しおの笑いであり、かなり人間関係・コミュニケヌション的なものになりたす。先述の通り、最埌には「挚拶の笑い」ず「笑い顔の䞇囜共通性」を扱いたす。なお、他の先生方の分類もそうですが、これらの笑いはどれか䞀぀のみに属するものは少なく、倧䜓どれもいく぀かの皮類ず耇合的になりたす。今回の分類はその芁因がメむンず思われるずころぞの配眮です。そしお、合蚈で40ほどになりたす。それでは、以䞋に挙げおいきたす――

 ・生理的な笑い
  1・食・睡眠・性的満足による笑い
  2・滑り台・ブランコ等での笑い
  3・くすぐり による笑い
  4・猥談・ポルノグラフィでの笑い
 
 ・嬉しさ・喜び・楜しさによる笑い
  1・宝くじが圓たった時の笑い
  2・成功時の笑い
  3・勝利の笑い
  4・攻撃的な笑い
  5・遊びの笑い
  6・楜しさによる笑い
  
 ・おかしさ・おかしみ による笑い
  1・モノマネでの笑い
  2・可愛いものを芋た時の笑い
  3・「いない いない ばぁ」での幌児の笑い
  4・感動による笑い
  5・倱敗による笑い

 ・病気・極限状態等での笑い
  1・病的な笑い
  2・薬物による笑い
  3・飲酒による笑い
  4・極限状態での笑い
  5・戊争・灜害時の笑いの封犁に぀いお

 ・動物は笑うか
  1・サルの堎合
  2・ネズミの堎合
  3・むヌの堎合
  4・ネコの堎合
  5・りマやヒツゞやりサギの堎合
  6・魚・カ゚ル・アリの堎合
  7・石は笑うか
  8・動物もギャグをする

 ・笑い方ず笑い声に぀いお
  1・笑いlaughず埮笑みsmileの違い
  2・笑い声の違いに぀いお

 ・瀟䌚的な笑い
  1・埮笑み
  2・䜙裕の笑い・䜙裕を装う笑い
  3・謙遜の笑い
  4・照れ笑い
  5・苊笑い・困惑の笑い
  6・呆れ笑い
  7・ぞ぀らい笑い
  8・愛想笑い
  9・笑いの感染性
  10・挚拶の笑い
  11・笑い顔の䞇囜共通性


以䞊が今回の分類です。様々に異論があるかず思いたすが、次の第5章ではこれらを䞀぀䞀぀説明しおいきたす。僕がこれたでに芋おきたずころ、こういった笑いすべおを䞀぀の理論で説明できるものは無かったので、これらの説明に成功したら、“譊戒解陀論” は䞖●界●初●の笑いの統䞀理論になるかもしれたせん。果たしお成功するでしょうか お楜しみに



 



本皿は長くなるため、蚘事を4぀に分けおの投皿になりたす。本蚘事は䞀旊ここで終えたす。続きは「笑いの理論 或いは、その䜓系化ぞの詊論」をご芧ください。



note 運営様ぞ

本䜜の続線を以䞋に茉せたすので、よろしくお願い臎したす――

・「笑いの理論 或いは、その䜓系化ぞの詊論」




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