【2000年シリア留学記】②|準備はドタバタ、受難の洗礼から始まった
こんにちは。
私はアラビア語に携わって25年、現役アラビア語通訳の中東あいです。
東北生まれ、東北育ち。生粋の日本人ですが、結婚を機にイスラム教に改宗し、現在は主に時事通訳として日本とアラブの橋渡しをしています。
みなさん、アラブってどんなイメージがありますか?
「戦争ばかりしている」
「宗教や宗派の違いで争っている」
「話が複雑すぎてよくわからない」
って感じではないでしょうか?
時事通訳に携わり、日々訳すニュースは確かに戦闘のニュースが圧倒的に多いと私も実感しています。
ですがほんの20年前、私がシリアに留学していた当時は、まさかそこが戦地になるなんて思ってもみないほど平和でした。
政治体制がいわゆる独裁制とは言われていましたが、街には活気と、騒々しくも生き生きと行き交う人々の姿があり、現地の人曰く「混沌としているけれど、みんなが生きていける」そんな雰囲気でした。
おおらかで、騒々しくも人間味あふれる、個性豊かな人々。
そんな彼らの平和が崩れた時、通訳という仕事を通して私も彼らの戦闘のイメージを強化することを手伝っていないか?
そんな疑問が湧きました。
そして、私が見てきたアラブの姿も伝えるべきなのでは?と思ってnoteを始めました。
このnoteでは、アラブ人やアラブ社会と関わってはや25年の通訳が、経験を通して分かったことや、理解できたことをシェアして「アラブ=怖い」イメージとは別の「アラブ」を伝えたいと思っています。
私の体験や、アラブに対する思い、異文化間を生きることでの気づきなどが、誰かの何かの役に立てたら嬉しいです💕
自己紹介はコチラ↓
日本で新聞奨学生🚲をしながらアラビア語を学んだ✒️👓📖📚学生時代のエピソードを綴ったマガジンはコチラ↓
私のnoteをきっかけに、アラビア語や中東、アラブの人々に興味を持ってくださる方が増えたら嬉しいです!
読んだらスキ🩷をポチっとしてくださいね!すごく喜びますから!
各記事の後半では「ちょこっとアラビア語」のコーナーで、簡単なアラビア語を紹介しています✒️
第2話のコーナーではいろんな挨拶を紹介しています✅旅先でも使えます。是非お役立てください!
それでは第2話どうぞお楽しみください!
留学準備
日本で3月に語学学校を卒業して、次にしたいと思ったのはシリアへの語学留学。
アラビア語の勉強はしたけれど、会話がスラスラできるほどではないことが中途半端で悔しいような、モッタイナイような気がしていました。
卒業前の会話テストで冷や汗した話はコチラ↓
留学先をシリアに決めた話はコチラ↓
現地の語学学校はシリアの首都・ダマスカスにあり、学期は10月半ばから開始すると留学経験のある先輩に聞き準備することに。
それまでの約6か月、バイトをしながら準備費用や留学費用の足しにしようと決めました。
そしていざ学校と新聞配達という限定された世界を出てみると、はて。
自分の方向性は周りとだいぶ違っていることに気が付きました。
「アラビア語って、は?」
「シリアって国?どこ?」
「そこで勉強するわけ?なんで?」
エジプトのことを知っている人はいても、それは古代エジプト文明や遺跡についてであり、アラビア語や現代のアラブとなると、イメージのある人は皆無でした。
でも不思議と自分の決断を迷うことはなく、まだ暑い9月。都内のシリア大使館にビザ申請へ向かいました。
観光ビザ申請
当時調べた限りでは、留学目的であっても「留学ビザ」なるものはないので、まず観光ビザで入国し、学校に入学する手続きを済ませたらイミグレで長期滞在に切り替えるのが正しい方法でした。そこで、
パスポート
証明写真
ビザ代金
を準備し、都内の大使館へ3か月の観光ビザ申請に向かいました。
「すみません。ここは何を書けばいいんでしょうか?」
窓口で渡された申請用紙。何を書いたらいいのか分からない箇所がいっぱい。
「これはパスポートの発行地です。」
「ここは、最終学歴を書いてください。」
窓口と記入台を行ったり来たりすること数回。
「これで完成だ!」
無事に通るかが不安で、受付の初老の男性が用紙に目を通しているのを見ていると、ふと顔を上げギロッと私の顔を見て、
「座って待ってなさい」
と背後の椅子を指さす。
「はあ、なんか、大使館って独特な雰囲気だな」
しばらくして渡されたのは引き換え番号。一週間後に来なさい、と言う。
まさか、こんな感じの数倍上を行く⚡刺激200%⚡の世界で生活する第一歩がこの時始まったなんて、思いもよらなかったのでした。
米ドルの準備
学校での手続きは現地に行ってから始めるので、もちろん学費も現地で現金払い。
「米ドルも用意しないとな」
聞き集めた情報をもとに、まずは1年間いるとして必要経費を試算すると、
語学学院の学費:1000ドル
生活費:一か月約200ドル
一年間5000ドル程度で滞在できる計算に。
ウソみたいに安い!本当に一体どんな国なんだ!?
衝撃、不安、期待。
いろんな気持ちが入り混じるなか、銀行で6000ドルに両替。
「慣れない通貨は本当にお金、って感じがしないなー」
家に帰り封筒に入ったドルをまじまじ眺めていたら、知らない番号から電話が。
無視していたら、メッセージを残していました。
「○○銀行です。本日キャッシュカードのお忘れ物があり、ご登録の番号にお電話させていただきました。」
「ε=ε=ε=┏(゜ロ゜;)┛なんだとぉー!!!」
そんな馬鹿な。でも財布を確認すると、確かにカードがないのでした。
現金を引き出した時にしまい忘れるという、恐ろしいことをしてしまったのです。
「ああ、シリア。待っててシリア。行く前からいろいろあるけど、きっとあなたは楽しいに違いない。」
銀行へ自転車を走らせながら、不安と期待は膨らんでいきました🚲
🌱 🌱
ちょこっとアラビア語 【挨拶】
挨拶って、どこに行ってもどんな人とやり取りするときも大事なものだと感じています。
話のきっかけにもなってくれるし、相手の警戒感とか、場の緊張をほぐしてくれるものではないでしょうか。
今回は、中東やアラブ諸国で使える挨拶をご紹介します。
おはよう صباح الخير サバーフル・ハイル
こんばんは مساء الخير マサーウル・ハイル
↑のخ・ハの発音は英語で書くとKha。
日本語にはない発音です。
鏡を曇らせようとしてハーッと息を喉から思いっきり出す感じ、とでも言えるでしょうか。
興味のある方はGoogle翻訳で音を聞いてみてくださいね。
またおはようと言われた時の返事は、صباح النور サバーフッ・ヌール
こんばんはと言われた時の返事は、مساء النور マサーウッ・ヌール
となります。そのほか
こんにちは مرحباً マルハバ
と言われた時の返事は、返事は、مرحباً بك マルハバ・ビク
もしくは
اهلاً アハラン か、اهلاً وسهلاً アハラン・ワ・サハラン が使われます。
そして時間を問わず、イスラム教徒の間で使われる挨拶、
アッサラーム・アレイコム السلام عليكم(平安があなたの上にありますように)
があります。またこう言われた時は、
ワ・アレイコム・サラーム وعليكم السلام
(あなたの上にも平安がありますように)
と答えます。
心の余裕を感じさせるこの挨拶。
私はここに、互いを思いやるアラブの一面が表れていると感じています。
🌳 🌳
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
スキ💕をいただけたら嬉しいです!
次は第3話
/
いざシリア
初めてのカルチャーショックに言葉を失う?😱
謎のビジネスマンに桁違い親切を受ける?!
\
を書きます!お楽しみに〜🙌🏻
またね・イラッリカー الى اللقاء 🌍
