「正解探し」をやめたら、意思決定のハードルが少し下がった話
「このあとどう進めましょうか?」
会議でそう振られたとき、うまく言葉が出てきませんでした。
各部門から出てきた意見はバラバラで、どれも間違っていないように思える。
それなのに、最終的にはひとつにまとめなければいけない。
正直、どうしたらいいか全くわかりませんでした。
その場では「いったん持ち帰ります」とだけ伝えて、会議を終えました。
企画の仕事をしていた頃、部門を横断するプロジェクトの取りまとめを任されたときのことです。
プロジェクトは全社の生産性向上に向けた課題解決に取り組むもので、各部門から選抜されたメンバーで構成されていました。
各分野のエキスパートが揃っているのだし、私はファシリテーター役に徹すればいいかな、となんとなく考えて臨んだのですが、始まってみると思っていたよりずっと難しいものでした。
昔から、判断や意思決定をすることに苦手意識がありました。
特にいろいろな意見が挙がる場面では、自分の考えを表明することに自信が持てず、「どう思う?」と問われても曖昧に濁してしまうこともよくありました。
だから、プロジェクトでのこの状況は私にとって大ピンチでした。
ミーティングを重ねて現状整理は進むものの、私は一向に方向性を示すことができないまま、時間だけがどんどん過ぎていく。
私は、自分なりの「判断のよりどころ」を確立しなきゃ、と焦っていました。
ちょうどそのころ、もともとエントリーしていた若手女性管理職向けの成長支援企画がスタートしました。
役員や上位クラスのリーダーを囲んでの少人数の座談会に複数回参加できるというものです。
そこで私は、毎回こんな質問をぶつけてみました。
「複数の意見や選択肢があり、自分は答えを持っていないけれど意思決定しなければいけないという場面で、何を基準に判断していますか?」
「どうしたら意思決定に自信が持てますか?」
ここでお話しいただいた経験談やアドバイスから、本当に貴重な気づきを得ることができました。
・迷ったら目的に立ち返る。
・自分が納得できているかどうかが大切。そのために、自分なりに精一杯調べ、整理し、考える。
・完璧な判断をしようとして立ち尽くしてしまうぐらいなら、まずは決めてみて、行動してみるほうがいい。
・あとで違っていたなと気づいたら、やり直せばいい。
特に「違ったら後からやり直せばいい」というアドバイスが、シンプルですが私には刺さりました。
振り返ってみると私は、「間違えたくない」「正解を出さなきゃいけない」と、自分でハードルを上げていたのだと思います。
ファイナルアンサーのプレッシャー(笑)で、身動きが取れなくなっていたのかもしれません。
そう気づくとなんだか気持ちが軽くなりました。
その後、プロジェクトの進め方の叩きを(かなり荒削りでしたが)なんとかつくり、メンバーにぶつけてみました。
正直、これでいいのか不安はありましたが、それでも一度形にしてみたことで議論が前に進みはじめました。
かなり紆余曲折ありながらも、メンバーの理解と協力を得ながらなんとか答申をまとめることができ、その内容は無事に経営会議で承認を得て、今は実行フェーズへと進んでいます。
相変わらず意思決定は得意ではありませんが(やっぱり緊張してしまう)、今は、
・正解探しではなく、自分が納得できるかを基準に判断してOK
・あとで違っていたなと気づいたら、やり直せばOK
こんな気持ちで、少し肩の力を抜いて向き合えるようになりました。
自分なりの結論でいい。選んで動くことが大事。
そう思えるようになってから、意思決定に対する怖さが少し和らいだ気がしています。
もし、迷って立ち止まってしまうことがあったら、思い出してもらえたらうれしいです。
▼今回触れたプロジェクトを通じた気づきについて、こちらの記事にも書いています。
