映画『箱の中の羊』を見てきた夜
大好きな是枝監督の作品。
大きなスクリーンで見たくて
行ってきました。
私の中の
目では見えない場所
手で触れられない場所
その場所へ行くには
頑丈なドアがある感じがして
なかなか開けづらいのだけど、
是枝監督の作品は、
毎回、私の奥の奥の潜在意識みたいなところへ
サササ〜っと風のように
いとも簡単に触れてくれるのです。
魔法みたい。
初めて是枝監督の作品を映画館で見たのは、
『ワンダフルライフ』
27年前。
当時の私は、単館上映の映画に行くことにハマっていて、
月に一回は、ひとりで東京に通うのが恒例でした。
何度もお世話になった、渋谷のシネマライズ。
そこで、はじめて出会った是枝監督の世界。
今でも、あの日の感覚は忘れられません。
本当に素敵な映画で
映画の余韻を引きずったまま、外へ出ると
たくさんの人と東京の賑やかな雑踏の音が耳に入ってきて、あまりのコントラストに
この世とあの世の境目がわからなくなるような、
キラキラしたネオンがまるで幻のような、
そんなふわっとした足取りで
ロフトの横の坂道をゆっくり歩いたことを、思い出しました。
坂道の途中で涙が止まらなくなって、
その感覚を1秒でも長く私の中にとどめたくて、宝物のように大事に大事に抱きしめながら、
家に帰ったことが蘇ります。
今回もあの時と同じ、
“死”という題材。
最近は、なんだか寝起きのまどろみの中で
モヤーっとしたものが胸に湧いてくる時間が数分ありまして、
この世と、どこかわからないけど違う世界、
その境目みたいなところに自分がいる感覚がわかるのです。
私は確実に、ここへ感じることを味わいにきていると、自分で確信できる感覚。
だけど、どこか、この世で感じることに疲れている自分もいて、
ただ「もう還りたい」
そんな言葉が勝手に湧いてくるのでした。
感じるのはもういいよねって、まどろみながら心が勝手に言っている。
しっかり目覚めると、なんでそんな言葉が出たのか、自分でもよくわからないんです。
これが私の本当の声なのかなぁなんて、思ったり。
だけど、今日はこんなにも感じることが素晴らしいと味わえて、
夏の夜の温度もちょうど良くて、
あの日の渋谷の帰り道のような感覚をまた感じられました。
是枝監督、心からありがとうを伝えたいです。
私、この人生が終わるまで、これからもいろんなことを感じていくんだろうけど、
天国にいるおじいちゃんとおばあちゃんにいつかまた会えたら、
今日のこの感覚は、必ず報告すると思います。
人間のからだがある間の“感じる”という体験。
その中でも、今日の体験は、とっても大切な宝物になりました。
私の大切なおみやげ話リスト。
みなさま、よかったら見てみてください。
千鳥の大悟さんの演技、素晴らしかったです。
そして、あの演技を引き出せる是枝監督は、
やっぱりステキだー✨
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