残業ハイから距離を置く、50代の仕事の仕方
仕事に追われていると、どうしても「いかに多くのタスクをこなすか」「どれだけ長時間向き合えるか」という基準で動いてしまいがちです。気がつけば夜遅くまで残り、心身が昂ぶった状態でアクセルを踏み続けている。
若い頃ならそれで乗り切れたかもしれませんが、50代という年齢になった今、同じやり方を続けていては確実に体がもたなくなります。 今回は、ついハマってしまいがちな「残業ハイ」の正体と、これからの心身を守るための仕事の仕方について整理してみたいと思います。
1. やることが溢れている
机の上のタスクリストを見れば、今日もやりきれないほどの仕事が山積みにされている。次から次へと降ってくる案件に、どこから手をつけていいか分からなくなるようなプレッシャーを日々感じていませんか。
目の前の多忙さに圧倒されているだけで、すでにキャパシティの限界を超えている状態がスタートラインになってしまっていることがあります。
2. 仕事をやると残業が増える
不思議なもので、仕事をすればするほど、なぜか仕事は減るどころか増えていきます。丁寧にやればやるほど細かい修正や新たな課題が見つかり、結果として残業時間がどんどん膨らんでいく。
「終わらせるために残業しているはずが、残業しているせいで仕事に縛られている」という、何とも皮肉なループにハマってしまいます。
3. タスクをこなすとハイになる
そうして夜遅くのオフィスで、山のようなタスクを次々と片付けていくと、脳内でアドレナリンが出て妙な高揚感(いわゆる「残業ハイ」)に包まれます。
「俺は今、めちゃくちゃ仕事をこなしている」「やればできる」という錯覚に似た全能感があり、その瞬間は疲れを忘れて没頭してしまうんですよね。
4. 残業してまでやる仕事か楽しくなる
夜の静まり返った職場で、周囲の目を気にせず自分の世界に入り込んで進める仕事は、なぜか昼間よりもスムーズに感じられて、奇妙な楽しさや充実感を覚えてしまうことがあります。
この「夜の静けさとハイな気分がもたらす錯覚」が、さらに残業を常態化させる大きな罠になります。
5. それでは心身にダメージがくる
ですが、そのハイな状態はあくまで一時的なアドレナリンの仕業にすぎません。翌朝になれば激しい疲労が押し寄せ、確実に心身のエネルギーを削り取っていきます。
若い頃の気合いや体力だけで乗り切ろうとすると、ある日突然糸が切れてしまう。50代の私たちがこの働き方を続けるのは、あまりにもリスクが高すぎます。
6. 7割で仕事をしたい
だからこそ、意識的に「残業ハイ」から距離を置く必要があります。100%の力で完璧を目指すのではなく、あえて出力は「7割」に抑えること。
「今日はこれくらいで十分」「明日できることは明日やろう」と心のハードルを下げ、淡々と自分のペースを守る。すべてを完璧に背負い込むのをやめて、心身をすり減らさない「安定稼働」のモードに切り替えることこそが、これからの長い人生を心地よく歩むための秘訣なのだと思います。
