「箱の中の羊」を観た。
不思議な観賞後感であった。是枝ワールド!
近代的でありながら、木の温もりを感じさせる「家」に、贈り物はドローンで届けられる。ゆっくりと豊かな生活が描かれるが、そこには息子を失った夫婦の癒えていない悲しみが埋もれている。ヒューマノイドの息子を受け入れて、緩やかに日常が流れてゆくが、音々の母親が突然訪れた事で、音々の感情が溢れ出す。この映画は、息子を失った夫婦の悲しみが癒えるまでの時間を、私たちと共有させる。テクノロジーのプラス面を見せながら、絶対的なアナログ"人の感情"を、映像の中で泳がせて、時に風刺を混ぜながら、心地良い映画の時間を与えてくれる。テクノロジーの進歩は、人類を何処へ運ぶのだろう、というようなクエスチョンに、1つ答えを見せてくれた様な映画だった。読んで頂きありがとうございます。
