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瞑想:心の中の彼女⑧ ー あなたのすべてを受け入れます。それは想像していた幸せではなかった

叶えば、きっと深い幸福を感じるのだろうと、
どこかで思っていた。

私はずっと願っていた。
私の内面に現れる存在である彼女と、
一つになることを。

だが、
一つになって実際に起きたことは、
少し違っていた。

それは、
私が想像していた幸福ではなかった。

幸福というよりも、

「ただ在る」

という感覚に近かった。

私はその体験に、少し戸惑っていた。

だがその戸惑いの意味を、私はまだ理解していなかった。


その日も
彼女に会うために、
瞑想を行った。

目を閉じる。
気づけば城にいる。

そして、馬に乗って
森の中の隠れ家へ向かう。

いつもの流れだ。


門の前には、いつも通り
優しい笑顔の彼女が立っていた。

この瞬間が、私は好きだ。

「今日はどうされますか?」
彼女が静かに尋ねる。

奥の東屋に通してもらうことにした。

その前に、お茶をいただく。
ごいし茶。

日本では珍しい発酵茶で、
数年前、四国の山奥を訪れたときに飲んだことがある。

彼女は私の一部。
私の記憶も経験も、きっと知っているのだろう。


彼女の手を取る。

すると彼女が言った。

「ここで繋がりたいのですか?」

その言葉の奥に、

「東屋へ行く前に繋がってもよろしいのですか?」

という気持ちを感じた。

私は少し考え、

「またいつでも繋がれるな」

と思い、手を離した。


東屋に座る。

しかし前回とは違い、
そこには竹林があるだけだった。

景色は展開しない。

まあ、こんなものかと思いながら目を閉じる。


しばらくして目を開けると、
そこは福島県飯野町のUFO博物館だった。

八年前に訪れたことがある場所だ。

博物館の前には高原の景色が広がっている。
晴れ渡る空。
深い緑。

非常に美しい景色だった。

しかし、それ以上でもそれ以下でもなかった。


私は、自分が瞑想の瞬間、瞬間に
価値を求めすぎているのではないか、
そんな気がした。


私は意識を東屋へ戻した。

そこには彼女が、
竹林の前で優しく微笑んで座っていた。


そして、とても自然に
彼女と繋がった。

顔を近づけ、
触れるように体を重ねる。

前回と同じように、
じわっと広がる感覚があった。


そして白い空間。

温かいようでもあり、
何でもないようでもある。

真っ白なようで、
わずかに黄色を帯びているようにも感じる空間。

前回と同じく、
何も起こらない。


しばらくそのままでいた。

どのくらいそこにいただろう。
長く感じたが、
実際には三分ほどだったのかもしれない。


私は言った。

「いるか?」

彼女が答える。

「はい、おります」

しかし姿は現れない。
声だけが聞こえる。


彼女は続けた。

「……不安ですか?」

私は答えた。

「そういうわけではないが、
そうかもしれない」


彼女は静かに言う。

「私はいつもあなたと一緒に、
あなたと共におります。
ご安心ください」


しかし私は問うた。

「今、私はあなたを感じることができない。
一つになっているのかもしれないが、
感じられないのだ。
どう考えればよいのだろうか?」


彼女は言った。

「今の状態よりも、
現実世界の方が良いとお考えですか?」

その言葉の奥に、

それも良いと思います

という気持ちを感じた。


私は答えた。

「あなたのような精神的な存在と一つになることは
私の希望だった。
しかし、それを幸せと感じられない。
それは、私が未熟だからなのだろうか?」


彼女は穏やかに言った。

「未熟という言い方は良くありません。
慣れていないのです」


私は小さくうなずいた。

「そうかもしれない。
ありがとう。今日はもう帰ろうと思う」


彼女は優しく言った。

「そうですか。
またいつでもお待ちしております」


現実世界に戻り、内観を行った。

彼女は言った。

「今の状態よりも、
現実世界の方が良いとお考えですか?
それも良いと思います」

それは、
彼女が、
現実世界にいる私も、
深い変性意識の中にいる私も、

すべてを受け入れている

という意味ではないかと感じた。


愛読書ヘルマンヘッセの
『シッダールタ』の一節が思い浮かんだ。

悟りを開いたシッダールタに、
かつての親友ゴーヴィンダが
弟子にしてくれと頼む。

そのとき彼は言う。

「おん身の欲するがままに」


それはきっと、

あなたのすべてを受け入れている

という意味なのだろう。


彼女は私に伝えたのだ。

おん身の欲するがままに。

と。


私はその意味を、
静かに噛みしめていた。


それは

幸福というよりも、ただ在るという感覚だった。

(終わり)



このnoteは、
「意識」と「身体」、そして「その先」を探る記録です。
まだ結論は出ていません。
だからこそ、書き続けています。
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▶ ヘミシンクで何も起きない人へ(第1話)
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▶ 半生まとめ
これまでの私の人生の流れをまとめた記事。ここからすべてが始まります。

▶ AIシリーズ(まだ1話のみです)






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