モデルの世界を垣間見た二日間
みなさんこんにちは、浮雲です。
昨日今日と2日間、あるキッチン用品の広告撮影に参加してきました。
役どころは、お父さん役でした。
メインはお母さんと娘さん(20歳くらい)で、そのキャスティングが決まった後に、「やはりお父さんもいたほうがいいだろう」ということになって追加募集があったそうです。
なので現場に入ったら、クライアントの宣伝責任者っぽい方に、
👨「急な依頼にご対応いただきありがとうございます」
とお礼を言われました。
急とはいっても、2週間前くらいに募集があり、1週間前には決定連絡があったので、いつも前日夕方に確定連絡が来るドラマ撮影に比べると、私としては全然余裕がありました。
今回の選考は、まず書類選考があり、その後も何段階か審査がありました。
「このセリフを言ってください」という短い動画を送ったり、
「柔らかい雰囲気のカジュアルな私服を着て写真を撮ってください」
と指示が来たりしました。
さらに、
「最終選考に残っているので、指輪のサイズを教えてください」
と連絡があり、「結構手間がかかってるな」と思っていました。
そして、無事選ばれました。
現場に行ってみて驚いたのは、お母さん役と娘役のお二人が、明らかにプロのモデルだったことです。
ファッション誌や洋服のカタログなどにも出演しているそうで、私服からして違いました。
「もう衣装を着ているのかな?」
と思ったくらいです。
マネージャーさんも付いていて、
「あれ、なんか自分、場違いじゃないか?」
と緊張してきました。
そんな中、謎のおじさんが現れました。
なぜか私についてくれるのです。
「誰だろう……?」
と思っていたら、その方は個人でモデルエージェンシーをやっている方でした。私が登録している事務所に「誰かいないか」と声をかけてくださったらしく、
「君のこと、僕が推したんだよ」
と言われました。
聞けば、バブル期にはご本人もモデルとして活動されていて、かなりバリバリだったそうです。
年齢を聞いたら70歳を越えていて驚きました。
「若いですね」と言うと、
「雇われない生き方をしてきたからストレスないからかな」
と言っていました。
撮影現場には、いろんな人がいるなあと思いました。
撮影が始まると、いつものエキストラ現場とは全然勝手が違いました。
前回の広告では背中モデルでしたし、今回もメインは母娘なので、引き立て役だと思っていました。
もちろん、それは間違っていないのですが、
「もっとこっち向いてください」
「少し笑顔で」
「視線ください」
など細かい指示が飛んできます。
「あ、背景ではダメなんだ」
と思いました。
お父さん役として、ちゃんと“存在”しなければいけないのです。
緊張もあり、脇汗がじわじわ。
腕を閉じ気味にして、必死に隠していました。
衣装を汚してしまったら申し訳ないなと思うと、余計に汗が出るという悪循環です。
ただ、2日目になると少し慣れてきました。
親子役のお二人とも打ち解けて、待機時間にいろいろ話せるようになり、現場も気楽になってきました。
そして何よりプロの技がすごいなと思いました。
手元をアップで撮る場面があったのですが、手を直前まで上げているので理由を聞くと、「血管が目立たなくなって、きれいに見えるから」とのことでした。
表情管理もすごかったです。
お母さん役も娘さん役も、ずっと口角が上がっているんです。
本当にずっと。
どの瞬間を撮られても綺麗に見えるようにするためです。
そのままセリフを言ったりするんです。
お母さん役の方はベテランで、自然にこちらをリードしてくれて、本当の家族っぽく見えるよう空気を作ってくれてありがたかったです。
待機時間に話を聞くと、もう長くモデルをされていて、お子さんも社会人とのこと。
正直、私より年上と聞いて驚きました。
日々、食事も運動も気を遣っているそうです。
「華やかな仕事に見えるけど、努力の世界なんだな」
と思いました。
私もよく知っている広告にも出演されていたので、
「お子さんが小さい時とか、学校公開に行ったらざわついたんじゃないですか?」
と聞いてみました。
すると、目立たないようにしていても陰口を言われることもあり、ママ友コミュニティでは嫌な思いをしたこともあったそうです。
「チャラチャラ仕事して、お金稼げていいわよね」
と言われたこともあるそうです。
全然チャラチャラしておらず、見えない努力の積み重ねなのに、理解されないのは大変だなと思いました。
娘役の方も、モデルだけではなく俳優業にも挑戦中とのこと。
表現力があって、すごく華がありました。
すでに有名作品にも出ていて、事務所も大手なので、これからもっと活躍していきそうでした。
清楚な雰囲気なのですが、本人曰く、
秘めた野心はすごくあって
「中身はかなりギラついてます」
とのこと。
待機時間に仕事の話になり、私は
「会社を早めに辞めて、今は楽しくほどよく仕事しようとしている」
というようなことを話しました。
ただ、お二人は一つひとつの現場に本気で向き合っていて、仕事への熱量がすごい。そんな姿を見ていると、自分の話した仕事のスタンスが少し失礼だったかもしれない、とも思いました。自分の心の中で思っていればいいことで、あえて言葉にする必要もなかったのかな、と。
そんなこんなで、2日間の撮影は無事終了。
自分とは全く違う世界を垣間見ることができて面白かったです。
※作品や人物の特定を避けるため一部設定や描写を変更している箇所があります。
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