【禅語タロット・第7回】戦車×「莫妄想」── 私を止めているのは、道ではなく頭の中
こんにちは、りゅうぎんです。
タロットの大アルカナ22枚に、禅の言葉をひとつずつ重ねていくこの連載。前回の第6回では、「恋人」のカードに『信心銘』の一句を重ね、迷いの正体は「失いたくない」心だ、というお話をしました。
迷いを越えて選んだ旅人は、番号「7」で、いよいよ走り出します。「戦車(The Chariot)」──前進と勝利のカードです。
ところが、この勇ましいカードには、ひとつ大きな謎があります。今日はその謎解きから、「進む力」の本当の源のお話へ。
この戦車には、手綱がない
ウェイト版の「戦車」の絵柄を、眺めてみてください。

鎧をまとった若者が、石造りの戦車に、まっすぐ立っています。頭には月桂樹と星の冠。肩当てには三日月の飾り。背後には城壁に囲まれた街──つまり彼は今、安全な場所を出て、旅立つところです。頭上の天蓋には、星がちりばめられています。
戦車を引くのは、二頭のスフィンクス。一頭は白、一頭は黒です。よく見ると、この二頭、微妙に別々の方向を向いています。そして、ここからが今日の謎です。
手綱が、どこにもないのです。
白と黒、性格の違う二頭を御して走ろうというのに、若者の手に手綱はなく、あるのは一本の杖だけ。馬具で縛りつけるのではなく、別の何かで、この戦車は進んでいる。ウェイト版の作者は、そういう絵をわざわざ描きました。
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