見出し画像

無人の学校🏫

これは昔、友人から聞いた話。

友人は大学の4年間、小学校の夜警のアルバイトをしていた。

小学校に不審者が入り込まないように見回りをするバイトなのだが、話を聞くと友人のやりたい放題だった。

彼は週に2日、弁当や飲み物を買い込み、宿直室で夕食を済ませる。

夜10時を過ぎ職員が全員帰宅して施錠すると、学校は友人の「城」になった。

一通り戸締りや見回りを済ませると、一般的には宿直室でTVを観たり仮眠を取ったりして過ごす。

けれども友人は、学校の施設を最大限に活用した。


夏は月明かりのプールで泳ぎ、音楽室ではピアノを好きなだけ弾きまくったそうだ。

そして早朝6時に開錠して、バイトが終わる。

なんとも優雅な夜警だ。


いわゆる不審者は一度も現れなかったようだが、飲んで終電を逃した教職員が保健室に宿泊したことがあったらしい。

当時の日本社会は「性善説」で成り立っていたとはいえ、いろいろユルすぎる。

私は、そこまでのことはしたことがないが、人のいない学校がワクワクするのは分かる。
高校の時、みんなが登校する前に友人と音楽室のスピーカーで、お気に入りのレコードを聴いたことがある。

早朝の誰もいない学校は、いつもと違った景色に見えて楽しかった。


それにしても、いくら防音効果のある音楽室とはいえ、ピアノの音は外に響かなかったのだろうか。

夜中の学校からピアノの音が漏れ聞こえてきたら、さぞかし近隣住民も不気味だっただろう。

もしかしたら不審者も、怖くて近づけなかったのかもしれない。


ついでによろしければ、『夜の学校』シリーズ第2弾もどうぞ!



いいなと思ったら応援しよう!