"高IQなのにポンコツ"な僕が100日間で見つけた「自分の取扱説明書」
今日、僕はnote連続投稿100日目を迎えた。
この100日間は、僕が自分自身にかけてしまった「ポンコツ」という名の呪いを解き明かすための、長い旅だった。
「なんで僕は、みんなができることができないんだろう…?」
高校卒業後まもなく就職した工場の片隅で、血の気が引いていくのを感じながら、僕は立ち尽くしていた。ただの金属片のバリを取る。そんな単純作業すら、僕にはできなかった。
地獄は、ここから始まった。
この日から長い間、僕は「自分は“普通”のことができない」という呪いを背負い、出口のない暗いトンネルをたった一人で彷徨い続けることになった。
この100日間は、その呪いを解き明かすための、長い長い旅だった。
このnoteの旅で、僕は自分の「弱点」だと信じ込んできたコンプレックスの数々を、ひとつずつ解きほぐしてきた。
"誰でもできる"と言われた単純作業がどうしても続けられなかったこと。
年収1000万を稼いだブログを、Googleの気まぐれで失ったこと。
不特定多数に刺さるビジネスにあれこれ取り組んだけどどれ一つとして成果を出せなかったこと。
プログラマーを30年以上やっているのに、新しいソースコード(プログラム)を読むとすぐに疲れてしまうこと。
「旅YouTuber」になろうとして、たった数ヶ月で挫折したこと。
これらの出来事は、どれも僕の「ダメな部分」を浮き彫りにするものだった。僕は、自分のことを「能力がない」「根性がない」「継続できない」「空気が読めない」「とっさの判断が苦手」な、どうしようもない人間だと思い込んでいた。
そして、それらの経験は、僕の心の奥深くに「どうせ、僕なんか」という、消しゴムでは消せない強い呪いとして刻まれてしまった。
この100日間の旅の途中で、僕はいくつかの「違和感の正体」に気づいた。
そして今、「もしかして、僕は"ダメ"なんかじゃないかもしれない」と思うようになっている。
「ダメな自分」を、そっと解体する旅
この僕の旅は、数年前から通い始めた心療内科の主治医からの一言から始まった。
「あなたの話を聞いている限り、あなたは全然だめな人なんかじゃない。たぶん、"浮きこぼれ"なんじゃないかな」
この一言で、僕は長年の「違和感」に初めて名前がついた気がした。まるで、自分の人生にずっとかかっていた靄が、少しだけ晴れたような感覚だ。僕の心の奥底に小さな希望の光が灯ったような気がした。
そして思った。「いま頭にあることを全部外に出してみよう、そうしたら何か見えてくるかもしれない」
そうして、僕は何度も書いては休止を繰り返してきたnoteにもう一度挑戦することを決めた。
noteを再開するにあたり、僕は幾つかの制約を自分に課した。
頭にあることを素直に書き出すこと。(そのせいで、このnoteは以前の"プロブロガー"の僕からするとあり得ないほどの散らかり具合になった)
ビューやスキを気にせずに書くこと。(と言いつつ、通知が来るたびに喜んでいたのはここだけの話にしておきたい)
文字数を気にせず、頭の中にあるものを全て出し切るまで書くこと。(そのせいで、文字数のバラツキがひどく、中には10000字近い記事もあった)
書いた記事を自分で読み返して納得行かなければボツにすること。(実際には公開している記事の1.5倍ぐらいは書いたような気がする)
こうして、発達特性についての記事がメインでありながら、映画レビューや未来予想まで書き散らかす、「超雑記ブログ」が始まった。
「高IQ=完璧」の呪いを解く
僕は、世間一般の認識と同じように、「高IQの人=完璧な人」だと思っていた。だから、自分のIQが分かったとき、ものすごく動揺した。「こんなポンコツが高IQなんて、検査のミスじゃないか」。また同時に、「IQが高いのにポンコツってことは、僕の何かがおかしいんじゃないか」というように、色んな感情が入り乱れた。
そう、まず僕はこの「高IQ=完璧」の呪いを解く必要があった。
そして、IQについてきちんと調べた結果、分かったのは「高IQ=完璧」というのは完全に誤解で、「高IQ=脳のセンサーの感度が高い」という事実だった。
IQが平均より高いのに、仕事はポンコツ。その答えが見えてきた。
脳の感度が良すぎるせいで、"普通"の人が受け流すような情報や矛盾まで拾ってしまう。そのせいで、人と同じスピードで処理しようとすると、すぐにキャパシティオーバーを起こしてしまう。
この発見は、僕がずっと抱えていた脳疲労の謎を解き明かしてくれた。
「集中力が続かない」を前向きに捉える
次に、僕は「集中力が続かない」という最大のコンプレックスと向き合った。 「なぜ、みんなは一つの作業を何時間も続けられるのに、僕は10分で飽きてしまうのか?」
その問いを深く掘り下げると、それは「根性がない」のではなく、「脳が常に新しい刺激を求める特性」だとわかった。その特性を活かすため、僕は「新・マルチタスク法」という独自のメソッドを編み出した。
「集中できない」を「並列処理能力」として再定義した瞬間だった。
さらに、toCビジネスがうまくいかなかった理由も、この特性で説明できた。 僕は「意味駆動型」の人間だ。ビジネスの「構造」が見えると、それ以上続ける必要性を感じなくなる。それは「続かない」のではなく、「探索が完了した」だけだったのだ。
プログラマーとしての劣等感の謎を解く
そして、長年プログラマーとして僕を悩ませてきた、「複雑なコードが頭に入っていかない」という問題。この問いの答えは、僕が「二重の例外」だった、という事実だった。
例えるなら、アイドリング調整に失敗して極端に燃費が悪いF1マシンのようなもの。 僕はワーキングメモリが高いという「高IQの例外(=高性能)」であり、同時に「ADHDの例外(=燃費が悪い)」でもあったのだ。
これは、僕の脳が「デフォルト・モード・ネットワークが常時アクティブ」なせいだった。平たく言えば、頼んでもいないのに脳が勝手に高回転数でアイドリングし続けている状態。 まるで、スマホのバックグラウンドで無数のアプリが起動しているように、常に脳がフル回転しているのだ。
そのせいで、複雑なコードを読むという目の前のタスクを処理しながら、脳の裏側では「なんで自分はできないんだろう」という思考がグルグルと回り続ける。二つの思考回路が、互いにノイズを出し合っているようなものだった。
この発見は、僕が「旅YouTuber」になれなかった理由も解き明かしてくれた。
「せーの!」で全員が同じペースで進める、学校の一斉授業のような「同期型」の作業であるYouTube撮影は、自分のタイミングでボールを打ち返せる、一人での壁打ちテニスのような「非同期型」 の脳を持つ僕とは、相性が最悪だったのだ。
僕は自分がチームプレイが苦手なことは自覚していたが、まさかの「一人チームプレイ」ですらできない脳の特性だった。でも、「非同期型」の働き方であれば、僕は圧倒的なパフォーマンスが出せるようだ。
この事実を悟った時、長年のコンプレックスから解放されたような、目の前がパッと明るくなる感覚を覚えた。
僕という存在の「取扱説明書」
この100日間で、僕が書いた記事は、すべてこの「取扱説明書」 を作るためのデータだった。
僕は決して「ポンコツ」ではなかった。 ただ、人とは違う「仕様」を持っていただけだった。
僕の取扱説明書の先頭ページには、きっとこう書くだろう。
注意: 「本製品は"普通の人"と同じように扱わないでください。故障の原因となります。」
この100日間の旅を続けて、本当に良かったと思う。自分の「ポンコツ」エピソードと向き合い、文字にする作業は、正直言って楽ではなかった。でも、そうすることで得られた「取扱説明書」は、これからの僕にとって重要な「地図」になるはずだ。
そして、このnoteに公開した「取扱説明書」が、同じように生きづらさを感じている誰かの、「自分はダメじゃないんだ」と気づくきっかけになることを願っている。
そして、この「超雑多ブログ」の旅路を見守り、時には温かいコメントで伴走してくれた読者の皆さんに、心からの感謝を伝えたい。
もし、あなたがかつての僕のように、自分だけの「取扱説明書」を探して迷っているなら、ぜひこのnoteを散策してみてほしい。
ここに、あなたの呪いを解くヒントが、隠されているかもしれない。
このnoteはもうしばらく続けようと思っている。なぜなら、僕の脳内には、まだたくさんの「思考のタネ」が眠っているから。それで、101日目以降も、引き続きお付き合いいただければ幸いだ。
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