休日に止まる人ほど、月曜にやられる ― 回遊魚プログラム
日曜日の夜、気分が重くなる。この感覚を一度は経験したことがあると思います。いわゆるサザエさん症候群です。
私も同じでした。土日に何もせずに過ごし、日曜夜に「明日から仕事か」と気分が落ち込む。この流れを何度も繰り返していました。
原因はシンプルです。止まりすぎていることです。土日に完全にオフに入る。寝て、テレビを見て、なんとなく時間が過ぎる。体も頭も休息モードに振り切る。この状態から、いきなり月曜日の仕事モードに戻る。このギャップが、あの憂鬱さを生みます。
私はこの切り替えが苦手でした。完全に止まると、戻すのにエネルギーがかかる。エンジンを切ってしまうと、再始動が重い。だから考え方を変えました。止まらないことにしました。これを「回遊魚プログラム」と呼んでいます。
ポイントはシンプルです。完全に止まらないこと。ただし、全力で動く必要もありません。低速でいいから動き続ける。この状態を作ることです。マグロは止まると死ぬと言われますが、常に全力で泳いでいるわけではありません。マグロはラム換水法という呼吸法を使っており、泳ぐことで酸素を取り込んでいます。泳ぎを止めると窒息死してしまうため、一生泳ぎ続けます。ただし、夜は低速で泳ぎながら休息しています。
人間も同じで、完全停止よりも低速稼働の方が負荷は小さくなります。
私がやっていることは特別なことではありません。土日の午前はランニングをしています。30分から1時間程度です。走らない日もありますが、基本は体を動かす。これだけで体と頭が完全オフになるのを防げます。ゼロにしないことが重要です。
妻との時間も同じです。ジムに行ったり、カフェに行ったり、散歩をしたりする。仕事はしませんが、何もしないわけではない。外に出て、会話をして、時間を使う。これも低速の稼働です。
加えて土日の午後は軽く学びの時間を取ります。AIの勉強や読書、noteを書く時間です。1〜2時間程度で、ガッツリやるわけではありません。ただ、完全に止めない。この状態を維持します。
このやり方に変えてから、月曜朝の重さはほとんどなくなりました。理由は明確です。エンジンがかかった状態でスタートできるからです。完全停止から無理やり動かすのではなく、動いている状態から少し加速する。この差は想像以上に大きいです。
逆に、完全に止まるとどうなるか。月曜の朝にエンジンがかからない。気持ちも重く、行動も鈍る。そしてさらにストレスが溜まる。このループに入ります。これは気合いの問題ではなく、構造の問題です。
ここで重要なのは「休日も頑張る」という話ではないことです。そうではなく、「完全停止しない」という設計です。低速でいいから動き続ける。この状態を作るだけで、月曜日の質は変わります。
私も完璧ではありません。ダラダラする日もあります。でもゼロにはしません。少しでも動く。この積み重ねが、結果的に大きな差を生みます。
休日に完全に止まる人ほど、月曜にやられます。逆に、低速で動き続ける人は、スムーズに週をスタートできます。動かないをやめる。止まらないを選ぶ。それだけで、1週間の質は変わります。
あなたの休日は、完全停止になっていませんか。それとも、低速で動き続けていますか。
この回遊魚プラグラムを試してみて、活力が持続する土日過ごしてみてはいかがでしょうか。
書いている人について
和泉澤 裕(いずみさわ ひろし)
40代・都内IT企業の中間管理職。東京のIT企業で管理職として働きながら、「テック×ライフ」をテーマに、忙しさの中でも人生の時間を取り戻すために、思考・判断・生活をどう削るかを、実体験ベースで書いています。
