第二十回ヒマラヤなんちゃって句会 ura-hanamorie 「ヒマラヤ地」発表!
Twitter@himahira19で行っていた句会の結果発表の四日目です。
今回は「ヒマラヤ苺」と「ヒマラヤ地」は激戦でした。
日によってひょいひょい入れ替わったりしていましたが、締め切りが近くなって固定したのです。その日がずれていたらまた結果が変わっていたかもしれません。選者って大変よね。
ちなみに今回は挨拶句が多かったというのはお伝え済みですが、兼題写真的に当然ですが圧倒的に『桜、花』の季語が多く、選句中まさに春爛漫!
楽しく選ばせていただきました!毎度あり!

写真にあるのに受賞はなかった句は実にオシイってやつです。
さぁ!!発表は夏になりましたが「ヒマラヤ地」はこの句です!!

暖かやスーツで飛び入る草野球 元野おぺら
挨拶句や、そうであろう句が多い中特に異彩を放っていました。
季語「暖か」であるところから、「スーツ」の人はひょっとしたら新入社員かもしれないし、落第就活生かもしれない。ひょっとしたら活発な女性だったり、リストラされてやけっぱちになったオッサンかもしれない。
色んな想像を沸き立たせてくれるのは「草野球」という親しみもあり身近でもあり、何となくプロの試合のような切羽詰まった真剣勝負ではなさそうな雰囲気のスポーツであるからだと思います。「飛び入る」という楚辞にもよく合います。そういや「草サッカー」とか「草テニス」とか「草柔道」とかって聞いたことがありませんね。
兼題写真の髙田祥聖さんからこんな光景をもってくるというのも凄まじい発想だと思います。
ユーミンの曲でこんな場面あったような・・・気がしますが十七音でいろんな場面を想像させてくれるというのはこれぞ「俳句のチカラ」であり、作者の力量にもう恐れ入るしかなかったです。
指さして指の孤独や落花飛花 高田祥聖
この句の眼目といったらなんといっても「落花飛花」であると思います。
この世のどのオットセイよりも俳句を見てきたという自負はあるのですが、大抵『飛花落花』です。これはなにやら深い意図を感じますよね。
作中主体は兼題写真のように何かに「指さして」います。その「指」は「孤独」であると気が付いてしまいます。ボクは『自分の指が孤独である』などと思ったことはありませんでした。なんという気づき!言われてみれば『右手の人差し指』というのは大抵の場合ヒトひとりにつき一本づつしかありません。それは「孤独」ということなのでしょう。
その「指」はなにを「さして」いたのか。それは「落花飛花」花びらです。
木から離れた花びらが風にただよいながらも地面に落ちる途中だったのでしょう。それを「指さして」みたら地面に落ちるスレスレでまた空に舞い上がってどこにでも好きなところにいけるように飛び上がったのかもしれません。ですからこの句においては「落花飛花」なのです。「指の孤独」を感じながら『落花』へと自身の希望を託しているかのよう。
ファンタジックでどこか切ない一句でした。
そして作者がまさかの写真の本人!彼なら花びらの一枚や二枚風に舞い上がらせる魔法くらい使えてしまいそうで、なんか怖いです。
飛花落花これが最後の肩車 恵勇
今度はおなじみの「飛花落花」であります。
ボクも俳並連メンバーのチビッ子の成長を感じることがあります。
今はおとうさんにだっこされている俳並連のアイドルも、おとうさんはどうお思いかわかりませんが、来年の同じ時期にだっこは重たそうで無理そうとか、チビッ子自体ももう嫌がるかもしれないなとじんわり思ったものです。
きっと作者本人にもそういう思いがあったのでしょう。重くなるとは順調な成長を意味しており、だっこの拒否も自立心の成長。喜ばしいことなのですが、さびしさも感じることでしょう。
作者は「肩車」をだれかにします。当然親や女房ではなく、自身のお子様でしょう。ボクには子もなにもありませんから何歳くらいまでが肩車適齢期だとかはわかりませんが、そういう数字で計られるものではないのでしょう。
「肩車」を今年もしてみた。去年よりも重たくなってきた。『まだまだいけるぜ』としてみた「肩車」だったのに、ずしりと重たい。
少し笑って少しさびしさをもって「これが最後」かもなぁと思うものなのかもしれません。
そういうおとうさんの心境が「飛花落花」に現れているのだと思いました。
成長のうれしさを「飛花」、成長の寂しさを「落花」とか。
おとうさんの「肩車」にはしゃいで、花びらをつかもうと暴れる子の微笑ましい笑顔も、「飛花落花」のまぶしい季節が切なくも美しいです。
花屑や海広くなる狭くなる 桃園ユキチ
地面に散った桜の花びらを、季語「花屑」といいます。
なんてひどいいわれようでしょう。けれどもそんな「花屑」まで季語となるなんて、さすが桜は季語の王様です。
さて季語となるからにはたくさんの俳人に『美しさ』以外にも『憂い』なんかも感じてきたんじゃないか、と思うのです。
あんまり考えたことがなかったのですが「花屑」たちはどういう運命をたどるのでしょうか。近所のおばさんが掃き集めてゴミ袋に詰められている場面も見たことがありますが、あの圧倒的な花びらを一枚も漏らすことなく掃き集めるなんて多分無理でしょう。雨上がりの朝、車にびっしり「花屑」をつけて走る車もいます。あんなの集めてたら遅刻するから、吹っ飛ばす予定なのです。それらの「花屑」の行く先の一つに川や「海」なんてこともあるのでしょう。誰にも邪魔されず「海」へたどり着いた「花屑」も尋常じゃない量だったのかもしれません。一時は海面を覆いつくすくらいに。
「海」にたどり着いた「花屑」はゆっくり波に流されていきます。
時に花筏状態になったりした「花屑」は仲間たちとはぐれ海面を大きく見せたりまたくっついて海面を塞いだり。「海広くなる狭くなる」とは、そういう悠久の「花屑」の流れを繊細かつダイナミックに言い表しています。
長い時をかけてどこに向かうのでしょう。
「海」へと照らされる春の日差しや、水面の照り返しをこの句から眩しいくらいに感じ、「花屑」の美しい冒険への思いを馳せることができました。
まるで絵画のようで、童話のようで、輝きのような美しい一句でした。
本日はこれにて以上です!
明日いよいよ「ヒマラヤ天」の発表です!!
さぁどの句が「ヒマラヤ天」でしょうかね??
お楽しみに!
第二十一回ヒマラヤなんちゃって句会 投句募集中!!

第二十回 ヒマラヤなんちゃって句会 ura-hanamorie
「ヒマラヤ苺」発表!!
「ヒマラヤ龍」前編 発表!!
「ヒマラヤ龍」後編 発表!!
「ヒマラヤ天」発表!!
選句 本文 編集 兼題画像/ヒマラヤで平謝り
SpecialThanks/髙田祥聖 カニくん
[PR] 『俳句ポスト並盛連盟』(俳並連)発足してます!!!
[PR] 俳並連1st句集 「ふんわり」
[PR] 俳並連二周年句集「かちょふげ」堂々完成!!
[PR] 俳句ポスト並盛連盟3周年記念句集発行!記念スペースもやるよ
[PR] 俳句ポスト並盛連盟4周年 記念句集発行!
[PR] ヒマラヤなんちゃって句会 アーカイブ
[PR] 俳句LOVE✖ヒマラヤで平謝り
[PR] 「ほんとはね」 ヒマラヤで平謝り
いいなと思ったら応援しよう!
お試しで作ってみた項目ですので、本当にサポートしていただかなくてもいいのですが、万が一なんとなくそんな気分でしたら・・・!