正解はないけれど、それでも感じる管理者への疑問
「スタッフを気にかけない管理者」について考える。
管理者のあり方に「正解」はない。
そう頭では分かっているし、組織や個人の価値観によってリーダーシップの形が違うのも当然だと思います。
それでも、現場で働く中で「これはどうなんだろう」と感じる瞬間があるのも事実。
うちの管理者は、比較的若い男性で、感情の起伏がほとんど見えないタイプで。
怒ることもなければ、喜びを表に出すことも少ない。いわゆる冷静で淡々とした人、という表現が近いかもしれない。
ただ、その「安定している」という特徴が、現場にとってプラスに働いているかというと、正直そうは感じられない場面があります。
例えば、難しい利用者対応からスタッフが疲れ切って帰ってくることがあります。
身体的にも精神的にも消耗していて、「誰かに聞いてほしい」と思う瞬間。スタッフ同士では自然と「あの人こうで大変だよね」「あの場面どうしたらよかったんだろう」と言葉を交わし、共感し合う空気が生まれる。
そのすぐそばに管理者はいるので、その話は聞いて知っています。それでもスタッフに特に声をかけることはありません。ただパソコンに向かい、無言でひたすらキーボードをたたいていて、業務をこなしている。
スタッフと関わろうとはしません。
ある時そのスタッフは、またその大変だった利用者の訪問後、勇気を出して管理者に話しかけたそうです。
「聞いてください、本当に大変でした」
と。
しかし、その言葉に対して返ってきたのは
「そうなんだね。お疲れ様」
の一言。それ以上は何もなかったという。
そのスタッフは後から、
「本当はもっと話を聞いてほしかった」
「しんどさを分かってほしかった」
と話していました。
疲れて帰ってきて、少しでも気持ちを軽くしたくて、分かって欲しくて声をかけたのに、受け止めてもらえなかった。その事実が、余計にしんどさを増幅させてしまったのだと思います。
私もその気持ちはすごくよく理解できます。私も聞いてほしいタイプだから。
こうしたことが積み重なると、スタッフは徐々に
「この人に話しても仕方ない」
と感じるようになっていきます。
相談する気持ちすら薄れていきます。
どうせ理解してもらえないだろう、と。
結果として、管理者とスタッフの間に見えない壁ができていく。
もちろん、管理者にも役割があり、業務に追われているのは理解できます。
事務作業や調整、責任の重さもあるでしょう。
常にスタッフ一人ひとりに寄り添うことが難しい場面もあると思います。それは分かります。
それでも、「スタッフ管理」という視点で考えたとき、ただ業務を回すだけでは足りないのではないかと感じるのです。
現場で働くスタッフは人間であり、感情がある。しんどさや不安、迷いを抱えながら日々利用者と向き合っています。
その状態に気づき、必要なときに一言でも声をかけること。それだけでも、スタッフの受け取り方は大きく変わるし、また頑張ろうと思える。
特別なことをする必要はなくて。
「大変だったね」
「どうだった?」
と関心を示すだけでもいいんです。
話を聞く姿勢を見せるだけで
「ここにいていいんだ」
と感じられる。
その積み重ねが、チームとしての安心感や信頼につながっていくと感じています。
一方で、すべての管理者が同じように振る舞うべきかと言われれば、そういう話ではないと思います。
淡々としたタイプが合うスタッフもいるだろうし、過度に干渉されることを負担に感じる人もいる。
結局のところ、「合う・合わない」という側面も確かに存在する。
ただ、チームとして同じ方向を向いて働く以上、トップに立つ人が
「一緒に頑張ろう」
という姿勢を何らかの形で示すことは、とても大切な要素ではないでしょうか。
それは言葉かもしれないし、態度かもしれないし、関わり方かもしれない。
スタッフが安心して働ける環境は、自然にできあがるものではないです。
日々の小さなやり取りや、何気ない一言の積み重ねでつくられていくものだと思っています。
人間だからね。
管理者のスタイルに正解はありません。
それでも、「人と人」で成り立つ現場である以上、
相手に関心を持つこと
気にかけること
それらの基本を大切にすることが、結果的にチーム全体の力を引き出すことにつながるのではないかと感じています。
色々な考え方がありますが、今、うちはちょっと一体感が欠けている印象が強いです。
同じような状況下の事業所もあるのではないかと思い、現場スタッフの思いとして、考えるきっかけになってもらえたらと思い、記事にしました。
