就任1年目のプレイングマネージャーが、評価面談の前に確認しなかった配点の変化

朝の会議で、部長から「来期からチームリーダーをお願いしたい」と告げられた。部下は5人。年収も上がると聞いて、その場では素直にうれしかった。
だが最初の評価面談で、上司から言われた一言に固まった。「自分の実績は十分だけど、チームの成果はどう?」
自分の数字だけを見せれば評価されると思ってたんだよね。プレイヤーのときの感覚のまま面談に臨んで、完全に外した。
なぜ昇格すると評価基準がそっくり変わるのか
プレイヤー時代は、自分の実績を積み上げれば評価が伸びる構造だった。案件を回した数、成果を出した金額。全部、自分の名前で語れる数字だった。
プレイングマネージャーになると、評価の軸に「チームの成果」が加わる。自分の実績に加えて、部下の育成や、チーム全体の数字がどう伸びたかまで見られるようになる。
私はこの構造の変化を、昇格の辞令が出た時点では理解していなかった。上司との会話の中で「自分の実績」の話ばかりしていたのは、そのせいだった。
厄介なのは、自分の実績とチームの成果が、時にトレードオフになることだ。自分がプレイヤーとして案件を持ちすぎると、部下の育成に割く時間が減る。逆に部下育成に力を入れすぎると、自分個人の実績が落ちる。
見直せるポイントを2つに絞る
1つ目は、評価シートの配点比率を上司に確認すること。私の場合、以前は「個人実績100%」だったのが、昇格後は「個人実績40%・チーム成果40%・育成20%」に変わっていた。この配点を知らないまま、以前と同じ話し方で面談に臨んでいた。
2つ目は、部下の成果を自分の言葉で語れるようにしておくこと。マネジメントは仕事の仕方が変わっただけで、伝え方まで変える必要はないと思っていた。だが実際は、部下の実績を「私が育てた結果」として説明できないと、育成の評価項目がまるごと空欄になる。
自分の成果の見せ方と、部下の成果の見せ方は、まったく別のスキルだと気づいた。ここは職場の評価制度によって重みが違うので、個人差がある部分だと思う。プレイヤー時代の感覚を引きずったままだと、しばらく苦労するだろうなという気がする。
初めての管理職として何を優先すればいいか整理したくて、最初に読んだのがこの本だった。
管理職として迷いやすい場面がひととおり網羅されていて、評価の与え方や上司との関係づくりまでカバーされていた。ただ、すでにチームを持って数年経つ管理職には、基本的すぎて物足りないかもしれない。
Kindle Unlimitedの読み放題対象なら、無料体験でも読める(対象かどうかはリンク先で確認できる)。
私が実際にやった3つの手順
1つ目は、評価シートの配点比率を人事に開示してもらうことだった。口頭で聞いただけでは覚えきれなかったので、書面でもらって手元に残した。
2つ目は、1on1で部下の実績を毎回1つずつメモすることだった。半期分まとめて思い出そうとしても、細かい数字は抜け落ちる。5人分の実績を週次でメモに残すようにしてから、面談で語れる材料が増えた。
3つ目は、自分の実績とチームの成果、どちらに時間を割いているかを月単位で振り返ることだった。振り返ってみると、最初の3か月は自分の実績にばかり時間を使っていて、育成に割いた時間はほぼゼロだった。
チームのやる気と成果を両立させる考え方を知りたくて、次に読んだのがこの本だ。
理論寄りの本なので、今日から使えるチェックリストのようなものを期待すると、少し肩透かしに感じるかもしれない。それでも、マネジャーの仕事の中心はメンバーの小さな前進を支えることにあるという説明には、素直に納得できた。
今の自分に合う動き方の判断軸
会社によって、プレイングマネージャーに求める「プレイ」と「マネジメント」の比率は違う。私の会社は育成の配点が20%だったが、もっと軽い会社もあれば、逆にマネジメント比率が過半数を占める会社もあると聞く。
判断軸はシンプルだ。
「評価シートの配点は、実際どうなっているか」
これを確認しないまま、以前の働き方のまま突っ走ると、私のように面談で固まることになる。逆に配点さえわかっていれば、時間の配分を早めに調整できる。
キャリアとして、この先もマネジメントを続けたいのか、プレイヤーに戻りたいのかも、この機会に考え直しておいた方がいい。私はまだ答えを出せていないが、少なくとも評価の仕組みを知らないまま迷うのはやめた。
同期でプレイングマネージャーになった別部署の同僚にも聞いてみた。彼の会社では育成の配点はゼロで、個人実績とチーム売上だけで評価されるらしい。同じ「マネージャー昇格」でも、会社によって評価の設計はここまで違う。だから、自分の会社の配点を自分で確認する以外に、正確な答えを知る方法はないんだよね。
今日やるなら
最初にやることは、評価シートの配点比率を確認することだ。上司に聞いてもいいし、人事に開示を求めてもいい。
配点を知らないまま面談に臨むと、私みたいに「自分の実績は十分なのに、なぜか評価が伸びない」という状態になる。
何冊も抱え込む必要はない。『マネジャーの最も大切な仕事』のKindle版を1冊、鞄に入れておくくらいで十分だ。今日中にやるのは、評価シートの配点を確認することだけでいい。
※広告
📌 頑張っても給料が上がらない人へ、再現性ある動き方を。フォローすると昇給の型が届きます。
📖 もっと踏み込んだ話は有料記事にまとめています。
『評価制度を「読み解いて」動く人だけ年収が上がる ─ 等級表・評価項目を逆算して、評価されるポイントに仕事を合わせる設計』
→ https://note.com/income_raise/n/n4a904b97a975
