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東京都の出生数の検証

2026年6月、東京都から「データから見る東京の出生数・婚姻数」が発表され、関係者の間ではしばらく話題になっていました。東京一極集中、特に若年女性の東京都への集中が、出生率に対してネガティブな影響を与えているのではないかという懸念に対して、東京都が行った反論、といった体裁になっています。

これは以前から地道に集めてきたデータの出番だと思い、可能な範囲で東京都の出生についての検証を行いました。レポート本体はは若干専門的な内容を含むので、別のところにアップロードしています。

簡単に内容を下記にまとめておきます。

東京都「データから見る東京の出生数・婚姻数」(令和8年6月)の統計的評価

  1. 2025年の東京都の出生数増は偶然とは言いにくく、何らかの体系的要因(直接には婚姻数増加)の結果である。とはいえ、10年スパンでいえば女性の流入の貢献度は極めて大きく、年齢別出生率も低い。

  2. 東京都のレポートの数値の扱い方はフェアではなく、東京都にとって都合がよければ調整(統制)した値を示し、そうでなければ調整しない数値を出すといった一貫性のなさがある。

「東京都擁護論」の検証

  1. 東京都の出生数については、一極集中がネガティブに効いているのではないかという意見の裏に、むしろ東京都は出生数に貢献しているという意見もある。

  2. 検証した結果はmixed(是々非々)である。ただ、東京都が少子化に歯止めをかけているという強い主張は成り立たず、むしろ逆である可能性が示された。

東京残留と追加出生

  1. 極端に高い東京都の住宅価格などの理由から、都の手厚い子育て支援により東京都に留まることが、「第一子どまり」現象を生み出す可能性が懸念される。

  2. 「東京都では第一子まで」という傾向は実際に観察される傾向である。東京都の第2子パリティ拡大率は42道県より約11〜15ポイント低い。第3子への拡大はさらに低い(約3分の2)。

  3. 東京都の子育て支援政策(チルドレンファースト)の前後で、子どもをもった世帯の東京都側の順位同率が大幅に改善したが、隣接する他県の自治体は流出が加速した。しかし出生率は変化がない。子育て世帯が移動だけして都から支援を受けた、という説明に整合的である。

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